July 15, 2006

題詠マラソン2005拾遺集

PCの中を整理していたら、ひょっこりと短歌の原稿が出て来た。 昨年のこと、題詠マラソン2005で100首の題詠を捻っていた折に詠んだ歌の数々である。

題詠マラソン2005では、提示された100のお題についての題詠をやった訳なのだけれど、その内、一旦詠んではみたものの、内容がイマイチで結局新たに詠み直すことになったり、あるいは捻りすぎてお題から食み出してしまったりしたものなど、つまり没にした歌たちが何首かある。
これらには、没とは言え没なりに、自分らしさが出ていると思うし、題詠マラソン2005と言う枠を取り払ってしまえば、お蔵にしておく理由もない訳だしで、そんな、一年ほど前の没短歌たちをここに並べてみようと思う。
 
 
 
008:鞄
三月の光うつろふ十字路に鞄の中身ぶちまけておく
 
 
013:焦
枝垂れ梅駆け抜けやうとする吾に何を焦つてゐるかと問ひをる
 
 
021:うたた寝
※これは気に入っている歌なんだけれど、題はあくまで「うたた寝」なので、「背をむけ寝る」この歌は、没にせざるを得なかった。
   
だつて飛ぶ為に生まれたのでせうと問へば背を向け寝る渡り鳥
 
 
022:弓
※これは、擦弦楽器を齧った人でないと判らない歌なので、一般性を欠くと言う理由で没にした。 楽器ケースに弓だけしまい忘れるってドジをやらかさないために、実際にこうやっている人を知っている。

蓋閉じる前に読むべし貼り付けた紙片に曰く「弓は入れたか?」
 
 
024:チョコレート
※寄席で時折耳にする、八代目林家正蔵のエピソードをそのまんま詠んだ歌。

アーモンド・チョコレート食す彦六の正蔵曰く「たぁねぇがぁでぇてぇきたぁ」
 
 
026:蜘蛛
「雲形の定規」と聴いて蜘蛛の巣の形を想ひ独り唸つた
 
 
041:迷
だうしても逃れられないものと知り、迷子になつた夢を見てゐた
 
 
049:ワイン
手に取つたグラスの中身こぼさずにこの場一気に駆け去る呼吸
 
 
054:靴下
※お題の「靴下」が、捻っている間に何処かへいっちゃった。 当然のことながら没。

まうづつと履くことの無い山靴も春ぢやはるぢやと囁いてくる
 
 
055:ラーメン
今生の終はりに食すものとしてラーメン選んだ男のはなし
 
 
061:じゃがいも
※この歌は自分でも中々気に入っているのである。 でも、じゃがいもでもう一首、更に気に入りの歌が詠めたので、残念ながら没にせざるを得なかった。 不運な一首。

これはまう大雑把でも好いのだと気付くじやがいもの皮剥きながら
 
 
088:食
なんとなし丸め込められた気持ちして桜餅をば余さず食べる
 
 
095:翼
鷹揚とふ言葉が好きで自信とは鷹の翼を広げた形
 
 
100:マラソン
マラソンの先導務む白バイに視線捧げり少年吾は
 
 
 
 
そう言えば、昨年の題詠マラソン2005を走り抜いてからこっち、気が抜けちまったんだか、あんまり歌を詠まなくなってしまった。 以前は忙しい中で、いやそれだからこそ、そこから素材を見出して、いろいろと詠んでいたっけ。 そのうちに折を見て、また詠んでみますかね。

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October 18, 2005

題詠マラソン2005完走

未だやってたのかよ、なんて、呆れられるかもしれないけれど、ひっそりと走り続けていた。 それで、今朝漸く題詠マラソン2005のボード上に100首の短歌をアップし終わった。 題詠マラソン2005、これにて完走である。

この題詠マラソン2005には8ヶ月と言う、100首詠むのには充分かと思われる期間が設けられているけれど、私が作歌に掛けた時間は、実はそれほどでもない。 スタートした当初、勢い込んで詠み始めたのは良いけれど、途中ですっかりバテてしまって、まるで詠めない日々が続いたり、あげく、題詠マラソンに参加していると言う意識が薄れてしまったり。 中断していた期間が随分とある。 辛うじて、形ばかりは完走したとは言え、我ながらあまり熱心なランナーとは言えなかったと思う。

なんとか完走出来て、今はそこそこの満足感を味わっているけれど、でも、100首それぞれの拙さは、まあともかくとして、その中に、自分らしくない歌の混ざっていることについては、我ながら忸怩たる気持ちでいる。
自分らしくない、と言うのはつまり、普段の自分ならばまず使わないような単語、語順、言い回しを持った歌があったりして、今になって改めて読み直してみると、とても自作とは思えないような気分になる。 締め切りに追われて大急ぎで造ったりすると、自分を見失って、こういう結果になるものなのかもしれないね。

出題された100のお題と、もとよしの詠んだ100首は以下の通りである。 今すぐにでも手直ししたい、あるいは他と差替えたい歌が幾らもあるけれど、ここでは、題詠マラソン2005へ参加した記録として、そのまま上げておくことにする。

 
001:声
絵本読む声聴きあふて病院の待合室がひとつになつた
 
 
002:色
「この柄で色違ひつてありますか?」熱帯魚売り場にスコール兆す
 
 
003:つぼみ
「あとごふん」布団の中の云ひ訳はいつかな咲かぬつぼみのこころ
 
 
004:淡
「淡い」とふ言の葉一つ想ひ出に十五の春が過ぎて往くなり
 
 
005:サラダ
サラダ巻選ぶ君見て他愛ない話題に逸らす回転寿司屋
 
 
006:時
云ひ出して後には引けぬ奴が好きで仲裁人は時の氏神
 
 
007:発見
月の無い夜に小さき星明かり発見したと言ふべき鈴音
 
 
008:鞄
どちらかを持たうと言へば躊躇せず軽き鞄を渡す君なり
 
 
009:眠
頬杖を突いた瞬間眠るのに慣れて仕舞つた秋雨の庭
 
 
010:線路
廃線と思しき線路その跡を儚き者らが辿り往くのだ
 

011:都
移動する手段に敢へて加へたる都電の中の豊かな気持ち
 
 
012:メガホン
怪気炎上げる一座のメガホンの柄が気になる東京メトロ
 
 
013:焦
焦つても焦らなくても似たやうなもだと想ひしかし焦つた
 
 
014:主義
好きなもの後から食べる主義守る吾の見詰める集合写真
 
 
015:友
吠え止まぬ犬に向かつて友好の印しみたいに護謨毬放る
 
 
016:たそがれ
なにかしらすがつてみたくなるなんてよくあることでたそがれどきは 
 
 
017:陸
着陸のジェット旅客機唐突にずどんと降りて澄ましをるなり
 
 
018:教室
教室の扉やたらと重い日は深呼吸ひとつしてから入るべし
 
 
019:アラビア
アラビア種牝馬の瞳哀しげなままでこちらを見やうとしない
 
 
020:楽
忙しい最中頁を捲らせる楽譜、告白タイムは今だ!
 
 
021:うたた寝
海峡を渡る鳥たちうたた寝の間に通り過ぎて往つたか
 
 
022:弓
武具は知らず楽器としての弓ならば先で人突くこと無きにしも非ず
 
 
023:うさぎ
裃を着けたうさぎが仰々しく吾の置かれた立場を諭す
 
 
024:チョコレート
ブラザーの大きミシンのフレームに嵌め込まれたるチョコレートの夢
 
 
025:泳
うつ伏せの眠りから覚め嗚呼君が畳の上を泳いで来るよ
 
 
026:蜘蛛
ああこれが蜘蛛の糸かと想ふたら爾来廻りに優しくなれた
 
 
027:液体
遠慮して手を出しかねた欠き氷の液体に戻る過程ねめつけ
 
 
028:母
テレビ観る母の目の前横切つて仕舞つた今日は仏蘭西語講座か
 
 
029:ならずもの
この辺でクールダウンと行きたくてならずものなる仮面を外す
 
 
030:橋
銀の笛抱き都電の夢見れば面影橋はとうに過ぎたり
 
 
031:盗
盗まれた自転車のこと語るさへ屈託なしに済ませる君は
 
 
032:乾電池
乾電池切れたふりしてひと休み背中に子供乗つけたまんま
 
 
033:魚
魚偏に貫で目刺と読むのだと云つて感心されて慌てて
 
 
034:背中
本領を見せず平気でゐる奴のここらで誰か背中押してやれ
 
 
035:禁
「近頃の若い奴ら」と言ふ台詞禁句とした日想ひだしてる
 
 
036:探偵
池袋駅に探偵降り立ちて探偵小説作家も続く
 
 
037:汗
手の中の汗に気付いた青銅の像若人の踊るさま観て
 
 
038:横浜
先輩の暑中見舞いの結句には「横浜快晴」字が唄つてる
 
 
039:紫
ふくさ解く手付きが好くて見詰めをる古代紫抗いもせず
 
 
040:おとうと
おとうとでゐれば良かつたあの頃の自分の瞳見下ろしてゐる
 
 
041:迷
嬉々として巨大迷路に飛び込んだ、何時出れるやらどうにかなるやら
 
 
042:官僚
回れ右して去つてゆく官僚のやがて追ひつく蟻の行列
 
 
043:馬
本棚の「竜馬がゆく」全八巻に積もつた埃吹き飛ばした日
 
 
044:香
マニフェスト?だつて私は猫だものテレビの前で香箱つくる
 
 
045:パズル
磊落はジグソー・パズルお終ひのピース足らぬと気付き笑ふ声
 
 
046:泥
泥んこになつて遊んだ遠い日々もはや忘れてどぜう汁飲む
 
 
047:大和
大和煮の鯨缶詰吾が部屋の特等席に鎮座まします
 
 
048:袖
真つ先に袖をまくつておきながら寒い寒いと云ひ出す男
 
 
049:ワイン
とつときのワイングラスを愛でやうにも満つべき美酒が無い曼珠沙華
 
 
050:変
聴きも知らぬ変奏曲が流れをる行方も知れぬ地下道を往く
 
 
051:泣きぼくろ
泣きぼくろ左右の頬に持つ君の俯くままに止まる想ひ出
 
 
052:螺旋
捻じ曲がる螺旋階段何時からか目的もなしに歩める吾は
 
 
053:髪
今やこの貴重なる髪切つてゆく床屋に篤と解き聴かせたきこと
 
 
054:靴下
見付からぬ片割れなんどこの際はどふでも好くて靴下のこと
 
 
055:ラーメン
品書きは醤油ラーメンそれだけの店で決起の計画を告ぐ
 
 
056:松
五人まで並べ上げたらあと一人想ひ出せない、なに松だつけ?
 
 
057:制服
反抗期と云ふぢやなしでも制服を着崩すことに夢中の日々よ
 
 
058:剣
剣先のスルメ両手に握り締めひとつここらで勝負に出るか
 
 
059:十字
三十字以内で述べよ故郷から逃げて戻つて又出た顛末
 
 
060:影
サッカーのテレビ観戦止めてみる魚影に小石投げ込むやうに
 
 
61:じゃがいも
じやがいもを訊ねて来たと云ふ女見たかいまるでにんじんぢやないか
 
 
062:風邪
風邪に効く薬はないか萎びてる蜜柑一つが千両だつて
 
 
063:鬼
金堂の屋根を支える隅鬼の一人は千年余にして果てり
 
 
064:科学
科学的根拠は知らず只今は祈る心で茗荷噛み締む
 
 
065:城
江戸城は誰が建てたと訊ねれば大工さんさと答へやがつた
 
 
066:消
容赦なく使い続けた消しゴムの遂には何処かに隠れてしまひ
 
 
067:スーツ
三つ揃ひスーツ着こなす時にさえポケットに忍ばすバンダナひとつ
 
 
068:四
混声の四部合唱のソプラノが残り発声練習極まる
 
 
069:花束
ぽつねんと花束のある公園のベンチに誰が座れると云ふのか
 
 
070:曲
曲間のサーフェスノイズもはしきよしLPレコード聴いた想ひで
 
 
071:次元
三次元感覚持たぬお互いが身振り手振りで大いに語る
 
 
072:インク
想つてもみない形となるものが運命それにインクの染みも
 
 
073:額
父がゐて猫の額に譬うべき我が家の庭で物干す残像
 
 
074:麻酔
麻酔薬効き始めるのを待つてゐる歯医者の椅子のあはれ硬さや
 
 
075:続
続編のあるを心得読んでゐる正編の終章もどかしもはや
 
 
076:リズム
草臥れたコピー機械が後打ちのリズムで白い紙を吐き出す
 
 
077:櫛
櫛の歯の欠けたみたいに並んだら合唱団の練習始まる
 
 
078:携帯
バッテリー切れたつ切りの携帯のディスプレイには孤独と云ふ文字
 
 
079:ぬいぐるみ
ぬいぐるみ買つて帰つたその夜から一線越へてしまつたワタシ
 
 
080:書
読めぬ書の前に佇む吾をまた鹿爪らしく見てゐる子供
 
 
081:洗濯
気が付けば洗濯物が山成して早く洗えと促す週末
 
 
082:罠
罠だつて知つてるさ、でも覗き込むショーウィンドーの靫葛(ウツボカズラ)を
 
 
083:キャベツ
千切りのキャベツ上達する頃に独り暮らしは飽いてくるかも
 
 
084:林
どこからか誰か見てゐる果実なす林彷徨ふ羽虫の吾を 
 
 
085:胸騒ぎ
胸騒ぎしたらまあるいお腹撫でそこから上に手はやらないで
 
 
086:占
占ひに任すのもありその代はりお代はちやんと置いてゆくこと
 
 
087:計画
そのかみのアポロ計画兎らは笑ひこらへて隠れてゐたさ
 
 
088:食
悪食の鴉ゴミ箱漁り終へ次はこちらへ歩いて来るぞ
 
 
089:巻
忙しさ極まる日々に読み出した徳川家康二十六巻
 
 
090:薔薇
薔薇園を一巡りして来たと云ふ暢気な君が付けて来た棘
 
 
091:暖
ドタバタと炬燵を出せばそれだけで体、心も暖かなりし
 
 
092:届
気紛れに放つた小石なんとまあ向かふ岸まで届いてゐたか
 
 
093:ナイフ
ありていに喋り尽くしてこのうへはマック・ザ・ナイフ唄ふしかなく
 
 
094:進
何処よりか祭囃子の聴こへ来るやうに尽きせぬ行進曲なり
 
 
095:翼
トビウオの胸鰭翼となる日まで収斂進化信じて止まぬ
 
 
096:留守
留守番は楽し人気もなき部屋の吾は束の間みなしごハッチ
 
 
097:静
「静かに」と記せし白扇墨痕も鮮やかなるを呑み教壇へ
 
 
098:未来
十歩先往つてるやうな君に訊く未来はどんな風が吹いてる
 
 
099:動
背を向けて項垂れてゐるゴリラ見て動物園つて侮れないと
 
 
100:マラソン
たとふればマラソン周回遅れなしのルールと決めて棄権はしない
 
 
 
 
なんだか、いろいろと文句を垂れてしまったけれど、それでも歌を詠むと言うのは楽しいし、そうして出来上がった歌が、例えどれ程の愚作であっても、そこに自分らしさが込められている限りは、どれもみなカワイイものである。

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August 07, 2005

云ふまいと

今日は、実に、久々に(一体何週間ぶりだろう?)、一日フルに休んでいる。 この処の自分にとっては、貴重な休日となったけれど、それが、晴天のこととて、もう炎天燃える様な暑さである。 汗のひく間もない「夏らしい夏」は誠に結構だし、またそうでなければ、農作物の生育をはじめとして、いろいろと困るのじゃないかと想うけれど、それにしても暑いのには参った。

流れる汗をタオルで拭きながら、何の気なしに、大分前に買い求めた角川「俳句」平成17年4月号の頁を捲っていたら、俳人の澁谷道さんが、女学校時代のある夏、授業中に教わった句を紹介されていた。

先生は授業の始めに、イキナリ黒板にこのように書き付けられたとのこと。
 
 
 
 
    You might think but today's hot fish.
 
 
 
 
その後、語りて曰く。
 
 
 
 
    云ふまいと思へど今日の暑さかな
 
 
 
 
掲句は江戸時代の作で作者不詳。 ともあれ、クラス中が爆笑に沸くなか、授業が始まったとのこと。
脳みそも煮えくり返る夏の教室・・・暑さを吹き飛ばすギャグをかまして、女学生達の集中力を獲得した、先生のユーモア精神に脱帽したい。

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June 08, 2005

トビケリ歌句会お題「狸」終了

ネット上の文芸サロン「いまのは倶楽部」で毎週開催しているトビケリ歌句会と言うのがある。 先週は自分がお題を出させて貰ったのだけれど、そのお題「狸」の回が先日終了した。

同じ「狸」を題にして、詠み手の個性を活かした様々な作品が披露されるのは、読んでいてとっても楽しいものだ。
今回自分が披露したのは、狸を詠み込んだ短歌が七首。 この中には無論、先日観た「オペレッタ狸御殿」を意識した歌もあるのである。
 
 
 
  化かさうとて壱萬円札そのかみの聖徳太子にやつす古狸
 
 
  信楽の狸素知らぬ振りをして往き過ぐをみな逐一チェックす
 
 
  何処よりか狸囃子の聴こへ来る宵に喰らひきどん兵衛きつね
 
 
  崖つ縁歩き通してこの頃はちよつと温めの狸蕎麦好き
 
 
  十三夜月に誘はれ舞ひ踊る狸御殿を見たほんとだよ
 
 
  臆病な癖に図に乗る吾がまた捕らぬ狸の皮算用する
 
 
  化かされて構はないでも願はくは月夜に逢ひたし貍姫さま
 
 

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May 30, 2005

トビケリ歌句会お題は「狸」

トビケリ歌句会は、ネット上の文芸サロン「いまのは倶楽部」で毎週開催している歌句会である。 歌会でも句会でもなく歌句会と言うのは、つまり、作品の形態が短歌、俳句、ショートポエムなど様々だから。 毎週、参加者が持ち回りでお題を出して、それを詠み込んだ作品が投降される。
ことろで今週は自分がそのトビケリ歌句会のお題係りを拝命した。 もとよしの選んだ今週のお題は「狸」。 今日から一週間の間に、一体どんな狸に出会えるか、楽しみにしている。

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May 24, 2005

俳句のベストスリー

先日読んだ角川俳句4月号の大特集「国民的俳句‐極め付きの3句」ではないけれど、自分の好きな俳句のベストスリーをあげてみようと思い付いた。 国民的~ではなくて、あくまで自分の一番好きな俳句をである。
やってみると、意外なくらいすんなりと選べた。 もちろん、今現在のベストスリーであって、次に選んだ時には、またこれとは違った三句があがるに違いない。
 
 

   さまざまの事おもひ出す桜かな  松尾芭蕉


   花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ  杉田久女


   寒厨の灯を消し明日は花購はむ  岡本眸
 
 
 
松尾芭蕉の句は、古典だから、芭蕉だからと言うのでなしに、無条件に大好きな句である。
杉田久女。 男には立ち入ることの出来ない、女の世界をさらりと描いてみせた凄い句。
岡本眸のこの句は、芭蕉、久女らと異なり、あまり一般には知られていないと思う。 以前、俳句の入門書に紹介されていたのを見付けて受けた衝撃は今も忘れられない。 以来、大切な一句になった。

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April 12, 2005

眠い・・・

漸く少しは余裕が出て来たと思ったら、この数日は昼間からもの凄く眠い・・・・
このところ、結構無理をして来たという自覚があるので、まぁ、当然かもしれない。
それにしても、昼間から眠いのには参ってしまうけれど。

  風船の萎びた中に居残つた空気のやうに眠たし春は

ここへ来て急激にテンションが下がり始めていて、ちょっとばかり危機感を感じてもいる。
仕事中など直ぐに目が乾いてしまって目薬が手放せないのだけれど、これは花粉症も絡んでいるかもしれない。
まだまだ頑張らないと。

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March 07, 2005

春来なば

妙に底冷えのする月曜日である。 先日の雪、これは大した事も無かったけれど、その折りの寒さが未だに居座っているのかもしれない。 昨日、出勤してからこっち、どうも体調が勝れないでいる。 季節の変わり目には体調を崩すことが少なくないけれど、このくらいの寒さで参ると言うのは、あまりない筈なのだけれど・・・


  春来なばお江戸日本橋七つ立ち首都高速のとぐろ巻くまく


掲出歌は、以前勤務していた日本橋の周辺を思い出してのもの。 日本橋の真上、それもすれすれの処を首都高速の高架が走っている訳だけれども、あの強引さはいくらなんでもあんまりと思う。 高度経済成長期の狂気を今に伝える、ひとつのモニュメントとでも言えるかもしれない。
何はともあれ、春よ来い、だ。

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March 03, 2005

題詠マラソン2005 一歩ずつ

題詠マラソン2005。 始まったばかりと言うのに、もう完走者が出た!
今日現在で既に4名の方々が、お題を詠み込んだ100首を投稿してゴールインしている。 たった一首詠むのにさえ、延々と時間を掛けてしまう自分のような者からみると驚く他はない。 ともあれ自分は自分のペースで行くしかない訳だけれど。
自分はと言えば、今のところ、好きなお題の中から五首ばかり詠んである。 これは、自分的には、まあまあのペースであると思う。 とは言え自分の場合、一旦詠んだ歌に後から手を加え始めて、その一首に何時までも掛かり切ったりする事もあるから、このままのペースで順当に詠み続けられるかどうかは、はっきりと判らないのである。
自分にとっての短歌は(俳句も、だけれど)、推敲している間が一番楽しい。 一旦は仕上げた歌を、暫く時間を置いてから見詰めなおす事で、より自分らしい歌に仕上げて行く過程は、何にも替えがたい愉しみである。
ようやく出来始めた拙歌ではあるけれど、発表するのはまだまだ先の事になるのではないかと思う。 題詠マラソン2005 のルールにより、作品はお題の番号順に投稿する事になっているし、なにより、暫くは推敲を楽しんでいたいからである。

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March 02, 2005

題詠マラソン2005 スタート

今日(と言うか、既に昨日になるけれど)、100のお題が発表されて、題詠マラソン2005 が始まった。
題詠マラソン2005のサイトに入って、ずらりと並んだお題の数々を見たら、なんだかワクワクして来た。 こういった昂揚感を味わうのは久しぶりの事である。
参加者の中には、お題を読んだ先から歌が出て来るような方もいるようで、早速作品の投稿が始まっていた。 自分は、詠むのにすごく時間の掛かる方なので、まだまだ当分は投稿を開始出来ないだろうと思っている。(お題の番号順に投稿すると言うルールがあるのだ)
まずは、お題の一覧をプリントアウトして眺めているのだけれど、どれから手を付けて言いのか判らない・・・ようするに舞い上がっちゃってるのだ。
これから暫くは、題詠マラソン2005のサイトをチェックするのが日々の楽しみになりそうだ。 まずは一日一首の題詠を目標にして、長丁場を乗り切りたいと思っている。

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