« September 2020 | Main | November 2020 »

October 30, 2020

読書:世界を歩いて考えよう!

 
 
社会派ちきりんの

   世界を歩いて考えよう!
 

 
     ちきりん著
 
 
        2012年   大和書房
 
 
(インターネットの)著名ブロガー(「Chikirinの日記」の管理人)による一冊。
ブログに書いた記事をまとめたってワケではなく、この本のために書き下ろしたようなんですけれど、そこは人気と実力で、こうして立派な本が出せちゃうんですね、 凄いです!(^ァ^)

        ▽▲▽▲▽▲

著者は、お若い頃から海外旅行が好きだったんだそうで、名立たる観光地から、観光客など滅多に訪れることのない辺境の地まで、世界各国を廻って(延べ50ヶ国を超すんだとか!)見聞を深めてきたのだとか。
そこは社会派をなのるだけあって、どこへ行ってもリクツっぽいですぞ。(笑) 語る、語る(笑)
そして、どこへ行っても/ナニを前にしても自然体。
その考察の、偏りの無いニュートラルさ(そして深さ)に感心させられます。

        ▽▲▽▲▽▲

お若い頃から、絶えずあちこち旅行している。
それも、同じ地域を何度も訪れている。
ってことは、その地を(特段その国/地域に暮らしているってワケでも無いのに)十年~二十年という長いスパンで俯瞰する(定点観測じゃあないですけど)ことにもなるんですね。

と言って、軸足はあくまで日本に置いている(そして我が国の政治・経済・社会への考察を日々欠かさない)ので、その視線は我々から見て極々自然な、深くナットクのゆくもの。

長い間には、社会体制が大変換するなど、激動を経ている国があります。
それとは逆に、十年一日の如く変化の無い国も。
そして、大小の変革のあった国。
中には、国家そのものの在りようが・・・・

ともあれ、長い時間を掛けて、その国/民族の歴史そのものに(日本に住みながら)立ち会って来たようなモンですね。
それってスゴイと(なんて単純な感想 w)想う。

        ▽▲▽▲▽▲

昭和の、まだまだ海外旅行の難しかった時代から、発展途上国にさえどんどん立ち入り、体感して廻るなど、ともかく大変な行動力です。

そんな、旅行の達人の著者ですけれど、でも、誰もが知るような著名な観光地も廻っていて(ここンとこはフツーの観光旅行者と変わらず)しっかりと愉しんで来てます。(^ァ^)
こういうトコ、好感が持てますね。w

あと、こういう方って、かえってアート関係は苦手なんじゃあ?
なんて(失礼ながら)勝手に想っていたら(ホント、私の偏見もいいとこですけれど (^^ゞ )美術館や遺跡なども、有名無名取り混ぜて幅広く見て(そして愉しんで)おられます。

        ▽▲▽▲▽▲

ともあれ、先へ先へと進む著者のパッションと知力/行動力にはホトホト感心させられます。
(オレだったら、どっか一箇所にひっ掛かってしまって、そこから先に進めなさそう(笑))
こういう旅の仕方(それは、人生の過ごし方でもある)もあるんだねぇ。(^ァ^)
 
 

| | Comments (0)

October 27, 2020

おさつの季節です

 
  
Dscf8352_-4 
  
スーパーの野菜売り場が紫色に染まりはじめました。
私が時々通う「ふなっこ畑」の野菜売り場でも(一昨日行ったら)サツマイモが俄然目立ってました。
待ってましたよ、ワタシャ、この時を。(^ァ^)

        ▽▲▽▲▽▲

サツマイモの品種っていうと(当地では)「紅はるか」と「紅あずま」が代表的。
売り場に並んでいるサツマイモの殆どが、このどちらかと言っても過言ではありません。
両者伯仲して一歩も譲らない構え・・・・っていうか「紅はるか」の方が若干優勢でしょうか。(^^ゞ
でも、私はこれまで二つの品種の味の違いなんて、まるで判らないまま、パクパク頂いて来ました。
ホント、目の前にあるものを只々喰うってだけ。

そんな馬鹿舌の持ち主なんですけれど、でも、こういうのもどうかと想ってですね。(^^ゞ
今年の秋こそは、これらメジャー2品種の違いくらいは判るようになろうって、心密かに決意してます。w

        ▽▲▽▲▽▲

と言うわけで、この日「ふなっこ畑」で購入してきたのは、勿論!「紅はるか」と「紅あずま」。
他に「シルクスイート」ってお芋も(ちょっと高かったです)。
そして小松菜(当地の名産です)に鶴首かぼちゃ(どんなお味か楽しみ)。
まずは、両紅の食べ比べからいってみます。(^ァ^)
 
 

| | Comments (4)

October 25, 2020

読書:なぜ時代劇は滅びるのか

 
  
なぜ時代劇は滅びるのか
 
 
 
    春日太一 著
 
 
        2014年   新潮社
 
 
 
  第一章 時代劇の凋落
    ・映画ブームの終焉
    ・主戦場はテレビへ
    ・レギュラー枠消滅の過程
    ・『水戸黄門』の終了
     他

  第二章 時代劇は「つまらない」?
    ・「時代劇=高齢者向け」という固定観念
    ・物語のパターン化
    ・そして高齢者だけが残った
    ・「時代考証の通り」は「正解」ではない
     他

  第三章 役者がいない?
    ・次世代の時代劇役者がいない
     他

  第四章 監督もいなくなった・・・・・・
    ・教養なき監督たち
     他

  第五章 そして誰もいなくなった
    ・余裕のないプロデューサーたち
     他

  第六章 大河ドラマよ、お前もか!
    ・大河の朝ドラ化
     他
 
 
 
同じ著者による『時代劇は死なず!』の出版されたのが2008年のこと。
それは、かつての邦画斜陽期、当時の時代劇映画人ら(製作スタッフ、出演者)が悪戦苦闘の末、テレビ界に活路を見出し、生き残りを賭けて闘い抜いた顛末を、熱く(しかし平易な筆致で)語ったもの。
時代劇全盛期を知らない世代に属する著者による、ありったけの時代劇愛を込めた一冊でした。
 
若い著者が、ではどのように時代劇に親しんだかと言うと、それは主として少年時代に観たテレビ時代劇の再放送からと言います。
つまり、学校から帰ってテレビのスイッチをひねれば、そこにはいつも、再放送の時代劇が映っていたのだそうで。
あ~、そういう時代だったんですね。 私なんか(著者よりも年上ではありますけれど)にも、まるで同じ記憶がありますよ。(^ァ^)

しかし、そんな(とりわけ初期の)テレビ時代劇の舞台裏では(当時、ボンヤリ眺めているばかりだった)僕なんかの想いも知らなかった「生みの苦労」というものがありました。
『時代劇は死なず!』に活写された、当時の時代劇スタッフらの悪戦苦闘/創意工夫の記録は、実に興味深く、またオモシロかったです。(^ァ^)

そしてそこには、衰えたりと言えども、まだやって行ける。 ダイジョウブ! という感触/実感があった!
そう簡単に参るような連中じゃあない。 時代劇、まだまだやれるゾと。
それが『時代劇は死なず!』(2008年)。

あれから六年が経過しています。
時代劇は、果たしてどうなっているのか?

        ▽▲▽▲▽▲

この本の出版された2014年。 時代劇を取り巻く状況は、悪化の一途を辿っていました。
悪くなる一方。 なにしろ人気が振るいません。orz
映画の方は相変わらずで、時代劇作品は滅多に造られませんし、一方テレビもレギュラーの時代劇番組は激減。 年に何本かが(特番扱いで)放送されるのみというていたらく。

そりゃそうです。 なにしろ視聴者がゴッソリと離れてしまったし、そもそもスポンサーが付かないんですから番組の造りようが無い。
では、どうしてこんなことになったのか?

        ▽▲▽▲▽▲

かつて、人気コンテンツとしてテレビのレギュラー枠を得、やがて(試行錯誤を経て)確かな固定ファン層を掴んでいった時代劇。

一般的なイメージとして「高齢者が好む時代劇」という図式がありますけれど、でも「年配の時代劇ファン」と言っても、誰もが歳を重ねてから突然(!)時代劇好きになったってワケじゃありません。w
お若い頃、全盛期の時代劇に親しんで来て、それが愉しかったからこそ、今も時代劇を観続けてるってだけのハナシですよね。

        ▽▲▽▲▽▲

テレビでの時代劇製作も、長く続けてゆく間には、造り手(邦画全盛期から活躍しているような人々)が次第に第一線を退き/引退してゆきます。
しかし、時代劇と言う、かなり特殊な分野にあって、リタイアした人々の後を継いだのは、時代劇に決して詳しくない(時代劇に不可欠な「教養」を持ちあわせない)人々でした。
こうなると、俳優・スタッフ共々、クオリティの低下は避けられません。orz
でも、それを受け入れて、そのままやって来た結果が、今の時代劇と言います。

        ▽▲▽▲▽▲

そして『水戸黄門』のようなオバケ番組も登場。
これがヒット(それ自体は目出度いことですけれど)しちゃいました。

でも、そうなると、ドラマのフォーマットを、そっくり真似た作品が続々と現れるワケです。
なにしろ、現代に相応しい(よりリアルな)時代劇、(今の視聴者がナットクする程の)説得力あるドラマを創造するだけの人材(技量やパワーを持つ)がもう居ないんですから。(>_<)

こうなると、若い世代が寄り付かなくなるのは当然の成り行き。
こうして、時代劇を観る層 = 年配の時代劇ファン という構図が、より確かなものとなってゆくのでした。

若者の時代劇離れが進む分、視聴率が下がれば、番組のクォリティもまた下がる一方。
負のスパイラルの始まりです。orz

※ スポンサー離れに付いては、視聴率の調査手法が(家庭単位から個人単位へと)変更されたことも、その一因ではないかと著者は指摘します。

        ▽▲▽▲▽▲

要するに、時代劇のクオリティが、かつてに比べて(もう、壊滅的なまでに)下がってる。orz
この点については、誰しも異論の無いところと想います。

但しこうなると、もう若い世代は寄り付かなくなります。
だって、面白くないんですから。(そしてこの時代、オモシロいものなんて他に幾らでもある)(^^ゞ

これは、どんな分野にも言える事ですけれど、若い世代が入ってこないジャンルには、すべからく衰退した未来が待っている。 もう、これに尽きるワケです。(>_<)

変革を忘れ、年配の(全盛期の時代劇を知っている)視聴者に頼って来た、そのツケが廻ってきたって事でしょうけれど。
ともあれ、こうして「時代劇を観る層 = 年配の時代劇ファン」という構図が確かなものになってゆくのでした。
若者の時代劇離れが進み、視聴率も下がるとなれば尚の事、スポンサーは付かず、番組のクォリティも下がる一方ですし、有為の人材が(スタッフとして)入って来る事も無い。
なんとかして、この負のスパイラルから抜け出さなきゃならないんですが・・・・

『時代劇は死なず!』の時は、時代劇の未来に一縷の希望を繋いでいた著者ですけれど、今回ばかりはかな~り悲観的です。orz
 
 

| | Comments (4)

October 09, 2020

すみだ北斎美術館

 
 
Dscf7786_-25
  
 
お正月があって、夏があって、それから秋にも。 大相撲の本場所中ともなれば相撲ファンで賑わう国技館、そして両国駅ですが。
そこから、やや離れたところ。 と言って、駅からそのままトコトコ歩いてゆける辺りにあるのが、この「すみだ北斎美術館」です。

        ▽▲▽▲▽▲

その名が示す通り、葛飾北斎の遺した作品を中心として展示しているんですけれど、その建物のデザインがなかなか個性的でした!

ワタクシ、この建物の存在については、ずっと以前から気付いておりまして、すぐ傍を走るJR総武線の車窓越しに眺める度、その思い切りの良い、シャープなデザインに感心していました。
けれど、これが葛飾北斎の為の美術館とは(つい最近まで)知らずに居ました。

いわゆる「江戸趣味」とは対極にあるような、銀一色で窓とか見当たらない、シンプルな(一昔前の「近未来的」な)デザインと、浮世絵の巨匠とが結びつかなかったんです。

決して大きな美術館ではありませんけれど、地元墨田区の運営ですし、扱う対象も、葛飾北斎とその周辺に絞ってあるわけで、丁度手ごろな大きさにまとめたと言えるのかも。
建物のコンパクトなサイズからは、余分なものをそぎ落とした小粋さ。 そして、山椒は小粒でもぴりりと辛い (^ァ^) 的な小気味良さを感じます。

        ▽▲▽▲▽▲

そんな「すみだ北斎美術館」。
これまで総武線の車窓から眺めるばかりであったのが、平日に休みが取れたのを良い機会に、ふらり訪れてみました。

なにせ(あんまり話題に上る機会も無い)比較的コンパクトな美術館ですし。 その上テーマが北斎ひとりに絞られていまして、まして、この日はウィークデー。
館内はガラガラなんじゃないの? って、なんとなく予想していたんですけれど、あにはからんや、そこそこの人出がありました。 サスガ巨匠! 葛飾北斎。

        ▽▲▽▲▽▲

この美術館。 区の施設だけあってか、巨匠・葛飾北斎を記念する/讃える役割も果たしているようです。

ロビーには、地元の小学生が見学した折りの感想文なんかも展示されていまして、教育目的に活用されている様子。

そもそも北斎は現在の墨田区で生まれて、そしてそのまま、生涯の殆どを区内で過ごしたのだそうで。
ならば、郷土の偉人、大先達ってわけですね。 そりゃ、子供たちにしっかり教えておかねばってことになるワケだ。(^ァ^)
 
 
Dscf7786_-21
 ※ この日は曇りがち。 ではあったんですけれど、美術館の外壁の銀色に、曇り空がオドロオドロしくもマッチしていました。(笑) 

  
生憎とこちとら、浮世絵や葛飾北斎について、ほとんど知識がありません。orz
それでも「神奈川沖浪裏」とか「甲州石班澤(かじかざわ)」など、「富嶽三十六景」の錦絵はワタシでも知っていた。
シロウト的に、こういう著名な作品が掛かっていると安心します。(笑)

それから、これは版画の良いところで、オリジナルプリント(当時の初刷りとかに)にこだわらなければ、状態の良好なのを選りすぐって展示出来るんですね。(^ァ^)

名高い「北斎漫画」は、小冊子化された複製が展示されていましたけれど、その点数が豊富(過ぎ (^^ゞ)で、かえって見切れなかったくらい。 これは、いつか機会をつくって、ゆっくり見てみたいですね。
 
 

| | Comments (4)

« September 2020 | Main | November 2020 »