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March 04, 2020

映画:怪獣総進撃

  
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怪獣総進撃
Destroy All Monsters
 
 
監督:本多猪四郎
音楽:伊福部昭
出演:久保明
   佐原健二
   小林夕岐子
   土屋嘉男
   田崎潤
 
 
       1968年   日本・東宝
 
 
「怪獣総進撃」は1968年封切りのゴジラ映画。
このシリーズ九作目は東宝怪獣を続々、それこそ十一頭も登場させるという触れ込みの豪華版でした。

当時私は小学生。
友達らと下校する途上、この映画「怪獣総進撃」(近日大公開!)のポスターが(壁か、あるいは電信柱だったか・・・・)貼ってあったのを(めざとくも)見つけて、思わず立ち止まったのを覚えています。

なにしろ、ポスターを飾っていたのは映画に登場する十一頭もの東宝・大怪獣たちです!
かつてない怪獣オールスターキャストに、大興奮のボクら。(笑)
しばしその場に立ち尽くして(ミニラの吐く放射能火炎はど~のこ~のと)、熱~い怪獣談義を交わしたモンでした。(笑)

        ▽▲▽▲▽▲

さて、東宝はこれまで怪獣映画で創造して来た怪獣たちを、この一本に惜しみなく投入して来ました。

出でます怪獣は、ゴジラ・ミニラ親子、ラドン、モスラ(幼虫)、アンギラス、クモンガ、マンダ、ゴロザウルス。 この他(ほぼ一瞬の登場ながら (^^ゞ )バランとバラゴンも。
そして彼ら地球怪獣の敵役に廻るのが宇宙怪獣キングギドラで、〆て十一頭也。

なんか、今回は質よりも量で来たかって気がするんですけれど? まぁ、こういうのも賑やかで愉しいよね。(笑)

       ▽▲▽▲▽▲

さて、私にとって、実に数十年ぶりの再見となります「怪獣総進撃」。
本多猪四郎監督の作品ってことで、期待して見始めたんですけれど、それにしては今ひとつ、生憎な内容でした。
怪獣を(無理繰り)十一頭も出そうと頑張った分、無理が祟ったんでしょうか?
オールスターキャストにありがちな、特定の人気怪獣ばかり活躍する形に陥っちゃってます。
子供の頃は、怪獣がいっぱい出て来るってところだけで大満足してたんですけどね。 オトナってメンドクサイ。(笑)
 
        ▽▲▽▲▽▲
 
そうは言っても今回、大人になってはじめてわかる類の面白さに気が付きました。
特に、人類が決して一枚岩じゃあなかったりするところとかがオモシロイ。

佐原健二率いる月面基地(そのレトロフューチャーなデザインが素敵です (^ァ^) )の連中は、月面の厳しい環境の中で頑張る内に、自主独立の気風が醸成されていったと見えまして、地球側に対して妙に反発するんですね。
彼らの間に

  地球(本部)の連中は、月面基地(現場)のことなんて少しも判ってない!

的な雰囲気がある。(笑)
この手の子供向けドラマらしくない、大人の事情的な描写に、本多監督らしさを感じます。
 
        ▽▲▽▲▽▲
 
※ 時は近未来。 人類は既に月面に基地を築いており、地球との間をロケットが往還。 ゴジラたち大怪獣は孤島に集められ、人類によって保護されていました。
ある時、その怪獣島が謎の宇宙人に乗っ取られてしまいます。
身体に謎の受信機を埋め込まれ、宇宙人に操られてしまう島のスタッフ、そして大怪獣ら・・・・
 
        ▽▲▽▲▽▲
 
宇宙人の手から地球を守れ!
宇宙人に操られる土屋嘉男の身柄を(激しい銃撃戦(^^ゞの末)保護することに成功した久保明。
そして舞台は日本へ。

ここで、近未来SFアクション(宇宙や怪獣島に築いた基地)から日本の日常(海辺の観光ホテル)へと、かなり強引に(^ァ^)場面/作風が切り替わるんですケド。
なんか妙な味わいがあって可笑しいです。(笑)

宇宙人によって傀儡とされた土屋嘉男を解き放とうとする久保明と田崎潤。
ですが、宇宙人と戦う地球側の中も(ハッキリとは描かれませんけれど)なんか決して一枚岩ではない様子なんですね。 ダイジョーブ?(^^ゞ

そして、映画はいつしか(この辺りだけ)アクション/スパイものへと切り替わっていました。
子供の頃は気が付かなかったなぁ。 この妙な味わい。 ウン、すごく面白い。(笑)

        ▽▲▽▲▽▲

そして、肝心の怪獣パートです。(^ァ^)
総進撃というタイトルに相応しく(宇宙人に操られた)怪獣たちが世界各地に出没して、街を壊しまくるシーンが好かった。
この辺り、これぞザ・怪獣映画といった感じで、文句なしに愉しめました。(笑)

特に、スクリーンに、同時に何頭もの怪獣が現れるって構図が、もの凄くイイ。
この場面を観る事が出来たってだけで満足。 そのくらいヨカッタ。(^ァ^)

        ▽▲▽▲▽▲

終盤のクライマックスでは、宇宙からキング・ギドラが飛来!
それを迎え打つは(宇宙人から解き放たれた)地球怪獣たち!
広大な富士の裾野を舞台に、十頭からなる地球怪獣連合軍 vs 宇宙怪獣の一大決戦が始まります。
スクリーンに、俯瞰で怪獣たちが収まる様子は圧巻でした。
 
 
_2     ※ もとよし少年を夢中にさせた「怪獣総進撃」のポスター
 
  
でも、ちょっと待って下さい!
これって、10対1の戦力比ですよねぇ。
多勢に無勢。 幾らなんでも、地球側に有利過ぎじゃありませんか?(^^ゞ
正義の地球怪獣なのに、フェアじゃないです。

戦いの趨勢は案の定、十頭の地球怪獣がキング・ギドラ一頭を取り囲んで、容赦なくタコ殴りにする展開。
いや、幾ら悪の宇宙怪獣が相手だからって、これはやり過ぎだよ。(笑)

宇宙怪獣を倒したからって、これじゃ素直に喜べない。 っていうか怪獣プロレス的にも面白くない。
なにより、勝っても負い目を感じちゃうじゃないか。(こんなアイロニーも、また本多イズムかもしれませんね)

そして、お終いに用意されたファイアードラゴンのエピ。
これは余分だったと想うナァ。
観ている子供にとっては、キングギドラをやっつけた時点で、既にクライマックスを終えているワケで。
子供の頃、映画館で観た折も、なんか「え、未だ続くの?」って不思議に感じたのを覚えてますし。

数十年ぶりに見直した「怪獣総進撃」。
大人になった今は、あちこちに本多イズムを確認する事が出来ました。
昭和の怪獣映画。 子供の頃とは、また違った楽しみ方が出来るって事ですね。
 
  

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