映画:ロボコップ2
ロボコップ2
RoboCop 2
監督:アーヴィン・カーシュナー
出演:ピーター・ウェラー
ナンシー・アレン
1990年 米国
あの名作「ロボコップ」(1987年)の続編です。
監督はアーヴィン・カーシュナー。 パート1を撮った鬼才ポール・バーホーベンからバトンタッチされた形です。
主演の(ロボコップ役)ピーター・ウェラーをはじめ、共演者の端々(同僚の警察官/署長ら)に至るまで、ヒットした前作と同じ座組みで臨んだのだそうで これは・・・・大いに期待出来そうじゃないですか。(^ァ^)
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じゃ、物語りの方はどんなものでしょう?
舞台となる近未来デトロイトの治安の悪さは、前作そのまんま。
パート1で街を荒らし回った凶悪なワルどもの退治は済ませても「浜の真砂は尽きるとも世に盗人の種は尽きまじ」じゃあないですけれど、犯罪者は後から後から・・・・ 相変わらず悪党たちの跳梁跋扈する街です。 (前作での、ロボコップの大活躍は一体なんだったのか? (^^ゞ )
前作「ロボコップ」(1987年)を傑作たらしめたのは、ポール・バーホーベン監督の迸る才気、強烈な個性、そして毒気(ある意味、意地の悪さ)・・・・
残念ながら今作は、あれには遠く及ばない、普通のSFアクション映画レベルに留まっちゃってますね。
まぁ、映画会社/製作者側としてはそれで好かったのかもしれませんけれど。
あえて作家性の強い監督に任せてリスクをとるよりも、ここは無難な娯楽作品に仕上げる方を選んだってところじゃあないでしょうか。
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このシリーズで描かれる近未来のデトロイトってのは、なにしろ警察業務が民営化(!)されているというディストピアです。
利潤を追求して止まらない大企業。 待遇(給与・人手不足など)への不満からストライキを敢行する警察官たち。
そんな中へ企業が送り出したのが、24時間休まずに働き、給与要らず、撃たれても死なない(!)、そして撃てば百発百中という、結構この上なしの警官ロボコップでした。
※ 因みにロボコップ。 あくまでロボットなんで、警察の備品って扱いになります。 法的にも、彼に「人権」は存在しないようです。 メーカー側も、彼に「意識」は存在しないと主張していますけれど、実は・・・・
あるいは、この辺の設定を更に掘り下げれば、もひとつオモシロイ映画(あるいは傑作の域にまで)となったかもしれませんけれど、本作はあくまで「SFアクション映画」に徹しています。
ただしロボコップ役のピーター・ウェラーにとってはどうだったのか?
役者的に、演じていてあんまり面白い役ではなさそうですけれど。
主演とはいえ、この役、不本意だったのでは? なんて、いろいろ想像してしまいます。
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パート1から引き続き、ヒロインのポジションに居るナンシー・アレン。
前作のラスト近くで撃たれちゃって(致命傷っぽかったし)次回作があるとすれば、女ロボコップ誕生編になるのか? とか想わされましたけれど。 結局一命を取り留め、無事に復職したようです。
うん、これで好かったね。 ロボコップが何人も居る設定にでもなったらヤだ。(笑)
ヒロインポジションに在りながら、しかし、殊更「女」を主張させない演出が好かったです。
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さて、前作のラストでは、悪の首魁であった副社長を射殺したロボコップですけれど。 今回の悪は、その企業の会長です。
で、今回はその悪の親玉に、とうとう手が届かなかったね。
悪に天誅を下すのは次回に取っといたって感じでしょうか?(パート3へと繋ぎたいのが見え見えのラストでしたし)
ヒット作の続編造り、ということの難しさを考えさせられたパート2でした。
ロボコップ (1987年版) シリーズ第一作目
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