映画:007/ロシアより愛をこめて
007 ロシアより愛をこめて
From Russia with Love
監督:テレンス・ヤング
出演:ショーン・コネリー (MI6 007:ジェームズ・ボンド)
バーナード・リー (MI6 部長:M)
ロイス・マクスウェル (MI6 秘書:マネーペニー)
デスモンド・リュウェリン(MI6 装備主任:Q)
ペドロ・アルメンダリス (MI6 トルコ支局長:ケリム)
ダニエラ・ビアンキ (ソ連スメルシュ
<ボンドガール>:タチアナ・ロマノヴァ)
ロバート・ショウ (スペクター:グラント)
ロッテ・レーニャ (スペクター:クレッブ大佐)
1963年 英米
「ロシアより愛をこめて」。
この素敵な邦題について私は、随分と前から、それこそ子供の頃から聴き知っていました。 テレビで放映された折り、見た覚えもありますし。
で、今回試聴し直して、いろいろと思い出しました。
私が原作まで読んだ唯一の007もの。 中身はまるで覚えていないけれどね。(^^ゞ 生憎と、当時は少しも面白いと想わなかったんですワ。
ともあれ「ロシアより愛をこめて」。 007二本目の映画です。
しかもこれ、シリーズ最高傑作と評価されることもある逸品なんだそうで。
いや参ったね。
いえ、別に参るコトでもないんですけれど。(^^ゞ
じゃ、なにに途惑うのって、幾つも造られてきた007の中で一番って言われても、これまだシリーズ二作目じゃないですか。
以降の007で、これを凌駕するのって出て来ないの? ダメなの? 撮れないの? って。
では後に続く作品とドコが違うのかって言うと、それは演出/ストーリー展開の巧みさも然ることながら、やはり、いたく旅情を刺激されるってトコロに尽きると想います。
(その後の007はSF的設定/超兵器/気宇壮大なアクション路線へと舵を切りまして、「ロシアより~」みたいのは出て来ない模様)
イスタンブールの寺院、疾走するオリエント急行と車窓の風景、そして水の都ベニスまで。
どれもが、もう溜息が出るほど綺麗でした。
ともあれ、沢山ある007ものの中でも、アタマひとつ抜きん出た名作が、この「ロシアより愛をこめて」。
そしてお話しは、トルコの古都イスタンブールから始まります。
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その、イスタンブール。
昔も今も、西と東の出会うところ。
東西の両陣営が、互いに諜報活動を(騙し騙され的に)展開し合って、鎮まることがありません。
それに加えて、地元に根付いたジプシーの集落も、独自の文化を築いていおり、情勢は混沌としています。
歴史を物語る寺院、古風な街並み、そそり立つ尖塔、地下には過去の権力者が残した迷宮のような水路。
ここでは地元の実力者、海千山千のMI6トルコ支局長ペドロ・アルメンダリスが好かった。 実に素晴らしかった。 もうサイコーのハマリ役とさえ感じました。
ボンドとの、如何にも古くからの付き合い/戦友と察せられる、男の友情がとても味わい深いです。
※光と影の綾なすこのシーンが凄く好き。
情感溢れるオリエント急行(未だ蒸気機関車が引っぱっていた時代です)が登場。
クラシックで素敵過ぎます。
こんな鉄道の旅、してみたくない人っていますか?
そして、供に旅するはダニエラ・ビアンキ。 歴代ボンドガール中トップとの評価も聴きます。
Qから秘密満載アタッシュケース(スパイにはつきもの!)を渡されるなど、今回から秘密兵器も登場。
ゴチャゴチャしてはいるけれど、どの仕掛けもちゃんと役に立ちますよ。 因みにボンド、与えられたリソースは使い切る主義みたいです。(笑)
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終盤、オリエント急行から降りてからの展開が、ストーリー的にやや失速気味ですかね。
でも、すご~く景色が良いんだね。 どのカットも絵葉書みたいで。(笑)
そして、それを背景にアクションを繰り広げる。
お終いは、ロッテ・レーニャとの闘いを経て、水の都ベニスを満喫。
旅情を刺激されまくりの一巻でした
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観終わってから気付いたんですけれど(西側から見た)ソ連を体現したような女性軍人。 宿敵スペクターの怖~いおばさん役のロッテ・レーニャって、あの(!)ロッテ・レーニャなんですね。
クルト・ワイルの奥さんじゃん。
音楽史上の人だよ。 戦前ドイツの歌姫。 「三文オペラ」を唄ったお方。
私の中で、マット・モンローの唄う「ロシアより愛をこめて」と、ロッテ・レーニャ唄う『三文オペラ』の「海賊ジェニー」がつながりました。
※ ロッテ・レーニャの唄う三文オペラ
https://www.youtube.com/watch?v=LSPxZVaor_c
※ おもしろい動画を見つけました
007にエヴァとの因縁があったとはね(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=2kACUvrjJSI
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