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July 31, 2018

読書:声優魂

 
 
声優魂
 
 
  大塚明夫 著
 
 
    2015年  星海社
 
 
ご存じでしょうか?
当代人気声優のひとり、大塚明夫さんのこと。
 
例えご存じなくとも、ドラマやアニメでの吹き替えを一聴すれば「あぁ、あの声!」と、必ずやピンと来る筈。
 
そんな大塚明夫さんが、これまでに声を当てて来た、膨大な数に上るキャラ。
あなたなら、まずはなにを連想しますか?
 
アニメや、海外の映画/ドラマのキャラクター?
あるいは「Fate/Zero」のライダーか、「攻殻機動隊」のバトーさん?
はたまた大ヒットしたと言うゲームに登場するキャラクター(このジャンルばかりは、ワタシも判らないっす(^^;)?
それともムーミン・パパ?(^ァ^)

        ▽▲▽▲▽▲

例えば、功成り名を遂げた俳優や映画監督ならば自伝。
芸人ならば芸談。
そしてタレントならばエッセイと。(笑)
人は次代に向けて何等かのアウトプットを遺したがるもの。
では、声優さんはと言うと・・・・声優論って、まずは聴かないものですね。

それでは本書はどうか?
まずは現役バリバリの声優として極めて辛口の精神論(?)から始って、著名声優(あの大塚周夫さん)の息子として生まれた明夫さんが、紆余曲折を経て、遂に声優となるまでの変遷も。 ここは特に面白かった。

        ▽▲▽▲▽▲

大塚明夫、紛れもなく気骨の人です。

一体、声優とはファンが考えている以上に地道で苦労の絶えない作業らしく。
それでも若い声優志望者は後を絶たず、声優志望者の為の学校ってのがあって、それが今や大賑わいなんだとか。

そこで硬骨漢・大塚明夫、ここで声を大にして若者たちに教え諭します。
「声優だけはやめておけ」。

一見して過激だけれど、明快でかつ奥の深いアドヴァイス。
その深い部分については、本書の中でた~っぷりと語られます。

        ▽▲▽▲▽▲
 
 
 
大塚明夫:
「ガンダムを一機作るより、量産型ザクをたくさん揃える方が安上がりだし手間もいらない。しかしザクでは世界は変わらない」
 
 
 
昨今、誰も彼もが安易に声優を目指し、集まって来ると言う、そんな若者たちの風潮に対して、危機感を募らせている大塚さん。
 
ろくに社会を経験してもいない若者が、オレも/アタシもと安易に考える程、声優とはそんなにイイもんではないと言い切ります。
それどころか、そもそもワリに合うような仕事ですらないよ、とまで。
 
若い人向けの声優入門講座かと思いきや、声優になるなと言い切る本書。
安易な考えで声優を志望する若者が後を絶たず、それだけ事態は深刻ってことでしょうか。
アイツ等、これくらい言って聞かせないと、判んないだろうからナっていう。
 
でも、それでも尚、居るんでしょうね。 声優を志す若者。
どんなに止めろと言われようが、決して諦めようとしない、声優バカたち。
そうと心得た上での「~やめておけ」発言なのかと想います。
 
ゼロから始めて、唯一無二の存在へと辿り着いた人気声優の、超辛口声優論。
これからの活躍がますます楽しみなのと共に、過去の出演作、アニメ/映画の数々を、また見返してみたくなりました。
 
 

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