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August 07, 2017

小説:下町ロケット

  
 
下町ロケット
 
 
   池井戸潤 著
 
       2010年  小学館
 
 
この小説のこと、以前、電車の車内広告やなんかで見たことがあるのを覚えています。
出版社としても大いに力を入れて、肝いり大プッシュしたのではないでしょうか。 ドラマ化もされていますね。

「下町ロケット」と聴いて、こちらで勝手に想像していた、小さな街工場のベテラン職人さんが技術を武器にして不可能との戦い・・・・とかではなかった。
これは、どちらかと言えば 中小企業 VS 大企業 の戦い(納品に至るまでの)だね。 こちらの方が、いっそ現実的なのかもしれないけれど。 ともあれ表題から想像していたのとは、大分違っていました。

        ▽▲▽▲▽▲

小さな町工場のオジサンが一念発起して、長年鍛え蓄えた匠の技で宇宙ロケットを打ち上げる、くらいに考えていたのが、実際は(こっちが勝手に想像していたよりも)もうちょっと大きくて現代的な企業の、ロケットに搭載するある部品(だが、とても重要な)を大企業に納品するお話であったんですね。 たしかにこの方が現実的ではあるわいな。

主人公である経営者の考えなきゃならないことは、技術者出身若社長の夢と言うよりもむしろ、お金・資金・特許・訴訟・ワナと騙し!・幹部の思惑・若い世代との乖離・などなど。 もはや経営者の視点で、せつなくて気の毒になってくるよ。

小説として、読者の期待を裏切るという意味では(ある意味)成功と言えるかもしれませんね。 オモシロいけれど、でも、自力でロケットを打ち上げるとか言う話ではなかった。
ただねぇ、小説は善悪の違いがくっきりとし過ぎです。 あまりにも人間描写が浅くって、もはや非現実的と言えるレベル。 登場人物がイイ奴/ワルイ奴に二極化されていて、これじゃぁ勧善懲悪の世界だよ。

主人公が技術者を志すも、いつしか経営者になっていて、今ではお金の心配ばかりしなきゃならなくなっている皮肉。 その悲哀は好~く判ったけれど。 ともあれ、読む前に想像していた内容とは大分違っていましたねぇ。
 
 

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