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August 27, 2017

津田沼散歩:藤崎森林公園にて風に揺れる蒲の穂に手を伸ばす者


 
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今回のお散歩は、ご近所に在ります藤崎森林公園まで。 (病み上がり故、未だ遠出はコワイっす)
この公園、隣がちょっとした里山風になっており、以前はその中の小さな湿地に稲が植えられていたりしました。 私、折り折りここに立ち寄っては、そのささやかな田圃を眺めるのを楽しみにしていたんです。 お気に入りのヴューポイントだったんですね。
でも最近は、そのささやかな稲作を止めてしまったらしく、久々に訪れた私の前で一面の雑草が揺れていました。 その中でも、とりわけ目立ったのが蒲の叢です。

        ▽▲▽▲▽▲

蒲と言えば因幡の白兎の窮状を救ったというアレですけれど、ウサギさん(やワニさんも)はともかくとして、肝心の蒲については、絵本かなんかでしか見る機会がありません。 まぁ、なんか不思議なカタチの草だな、くらいには想っていました。

そんな私ですけれど、初めて実際の蒲に接したのは、静岡に居た高校生の頃。 自転車での通学路上に蒲が自生していたのを覚えています。
初お目見えの蒲の姿がもの珍しくって、ちょっと興味があったのですけれど、いつも自転車で通りすぎてばかりでしたね。 特に近寄ってみることもなかったです。 その後、蒲のことなんて想い出す事も無いまま、長い月日が経ちます。


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爾来幾星霜。
数十年もの間すっかり忘れていた蒲との、実に久々の対面です。
ホントにビックリしたなぁ!

それで、今頃になってですけれど、近くに寄ってしげしげと、心ゆくまで観察をしまして、かねて抱いていた好奇心を満たしましたよ。 蒲の穂の串刺しソーセージ部分(?)って、こういう具合になっていたんだと納得。 茎は結構硬いんですけれど、穂はふわっとしていまして、なるほどこれならばウサギさんも快適だったろうね(^ァ^)、癒されたに違いありません、って激しくナットク致しました。


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August 19, 2017

映画:日本のいちばん長い日(1967年版)

 
 
日本のいちばん長い日
The Longest Day of Japan
 
 
監督:岡本喜八
脚本:橋本忍
原作:大宅壮一「日本のいちばん長い日 運命の八月十五日」
出演:三船敏郎(阿南惟幾:陸軍大臣)
   山村聡 (米内光政:海軍大臣)
   笠智衆 (鈴木貫太郎:総理大臣)
   宮口精二(東郷茂徳:外務大臣)
   志村喬 (下村宏:情報局総裁)
   加藤武 (迫水久常:内閣書記官長)
   北村和夫(佐藤朝生:内閣官房総務課長)
   神山繁 (加藤進:宮内省総務局長)
   戸浦六宏(松本俊一:外務次官)

   黒沢年男(畑中健二少佐)
   高橋悦史(井田正孝中佐)
   中丸忠雄(椎崎二郎中佐)
   佐藤允 (古賀秀正少佐)
   久保明 (石原貞吉少佐)
   井上孝雄(竹下正彦中佐)
   土屋嘉男(不破博大佐)
   田島義文(渡辺多粮大佐)
   島田正吾(森師団長)

   中谷一郎(黒田大尉)
   井川比佐志(憲兵)

   天本英世(佐々木武雄大尉)

   伊藤雄之助(児玉基地:野中俊雄大佐)
   田崎潤 (厚木基地:小園安名大佐)
   平田昭彦(厚木基地:菅原英雄中佐)
   堺左千夫(厚木基地:飛行整備科長)

   中村伸郎(木戸幸一)
   藤木悠 (清家武夫中佐)
   小林桂樹(徳川義寛:侍従)
   加東大介(NHK職員:矢部謙次郎)
   加山雄三(NHK職員:館野守男)
   小泉博 (NHK職員:和田信賢)
   新珠三千代(鈴木貫太郎邸女中:原百合子)

   仲代達矢(ナレーター)
 
 
       1967年8月    日本・東宝
 
 
今年もまた8月15日を迎えました。(って既に3日も過ぎていますけれど(^^ゞ) そこで、こんな映画を。

戦場の一切出て来ない、でも、隅からすみまで緊迫感に満ちみちた、素晴らしい戦争映画でした。
しかしながら(情けないことに)観ているこっちには当時の知識がまるで足りません。 ホンの70数年前の出来事なんですけれど、オレってホントに何ぁんにも知らなさ過ぎ。
ですからこの映画、一度観ただけじゃあ好く判らずに、何度か見直さねばなりませんでした。
DVDを借りて来まして(以前にもこんなことがありましたけれど)独り自宅のPCで観たので、判らないことがある都度一旦停止しましてwikipedia等で検索です。 お陰でいろいろと知ることが出来ました。 平和で便利な時代に感謝かんしゃです。

        ▽▲▽▲▽▲

※ 太平洋戦争の最後の一日。 官邸で、宮中で、また軍事施設で、日本人らはどう行動したのか。

米英中の送って寄こしたポツダム宣言に、我が国はどう応えるべきか。
官邸には各部門のトップらが勢揃いしまして、会議に次ぐ会議会議会議アンド会議・・・・
でも各省庁には、各々の意見というものがありますからね。 会議は錯綜、紛糾して(特に戦争継続を主張する陸軍!)中々先へと進むことが出来ません。
激論の末に、ようやくこれを受諾すると決め(それでも尚、不満げな陸軍)それから原稿を練り、皆でチェックしたものを清書しまして、天皇の御名御璽。 玉音放送の録音、そしてそれを放送するまで。

とにかく、こなしてゆかねばならないイヴェントが多い! そして、慎重を期さねばならない(事がことだけに)のは判るけれど、どの局面も遅々として進行しない!!
けれども、そうは言っても戦場では、日々刻々と兵が戦い続け、傷つき死んでいるわけです。 観ているこちらとしては、もうジレッタイどころではないんですけれど。(焦)

次々と出撃してゆく特攻隊員ら。(涙なしには見られません) 喚声上げて見送る人々。
若者らを先導して首相宅を襲撃する狂信的な士官。 義憤に駆られ立ち上がる、しかしバカっぽい警備隊長を天本英世が超熱演。(本人が戦争当時、一番嫌ったタイプの指揮官役を、ノリノリで演じて見せる天本英世!)
そして、戦争の継続を画策(どんな手を使ってでも!)する陸軍の青年将校ら。
など等、この映画は主として実在の人物の足跡を、時系列でもって緻密に追ってゆくスタイルで通していますから、その姿がリアルそのもの(モノクロの画面もあいまって)だし、なによりもの凄い緊迫感で、見る者に迫って来るんです。

出演するどの役者さん(軍民共通して)からも、強い意気込み/気迫が、画面を通してビンビン伝わって参ります。 それは終戦の日をテーマとした、このドラマを造るからには、おざなりな芝居など出来ないと言った気持ち。 後世に伝え遺さねばならない、という使命感/覚悟とでも言いますか。

        ▽▲▽▲▽▲

さて、敗戦など断じて認めることが出来ない、と激昂するのは陸軍の青年将校ら(黒沢年男らの圧倒的ハイテンション演技!)です。
当時、陸軍省のあった市ヶ谷。 その坂の多い道を、汗だくになりながら懸命に自転車を漕ぐ青年将校(モチロン軍服&帯刀で)の姿からは、彼らの焦燥感が痛いくらいに伝わって来ます。

純粋さゆえに、破滅へ向けて突っ走るその姿。 ある者は粛々と受け入れ、ある者は決起し、ある者は自決の道を・・・・・
軍人として純粋培養されて育った青年将校ら、その一途さがいっそ切ないです。

        ▽▲▽▲▽▲

名作の呼び声高い映画ですけれど、今回観てみて、確かにそう言われるだけのことはあると得心致しました。
また、近年になって、リメイクも成されましたね。 そちらの方も、その内に観てみたいと想っています。
 
 

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August 18, 2017

通院日

 
 
久々に病院へ。
特にどこか悪くなったとか言うわけでもないんですけれど、予め定められていた通院日なので。 ともあれここにくると、なんかホッとしますね。

二名の担当医とそれぞれお話し。
検査の結果がちょっと厳しいらしくって、今服用しているのを、もうちょっと強化しましょうということに。 ま、しばらくはあれこれと試行錯誤です。
今月分のお薬の処方箋を貰って来ました。 それについて看護師さんとのお話し。
そして栄養士さんから指導もあり。
いろいろと聴かされましたけれど、そんなにいちいち覚えてられないって。(笑)
療養中とはいえ、病院というところ、これでなかなか忙しいのでした。(笑)
 
 

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August 14, 2017

映画:男はつらいよ 純情篇

 
 
男はつらいよ 純情篇
Tora-san's Shattered Romance
 
 監督:山田洋次
 脚本:山田洋次、宮崎晃
 音楽:山本直純
 出演:渥美清     (車寅次郎)
    倍賞千恵子   (さくら)
    森川信     (おいちゃん)
    三崎千恵子   (おばちゃん)
    前田吟     (博)
    太宰久雄    (タコ社長)
    佐藤蛾次郎   (源公)
 
    若尾文子    (マドンナ・明石夕子)
    森繁久彌    (千造)
    宮本信子    (千造の娘・絹代)
 
 
         1971年1月   日本・松竹
 
 
Torasan6
 
  
「男はつらいよ」もこれで6作目。
今回、マドンナは若尾文子が務めます。
オープニングは、空撮で見下ろす江戸川~葛飾柴又の界隈。 これがまぁ、ラフな画質でカメラもブレブレなんですけれど、当時としては精一杯、頑張ったんだろうなぁ、ってしみじみ想わせられる昭和46年の空からの映像です。

相も変わらず旅ガラスの寅さんはどこでしょう?・・・・居ました、いました。 長崎は五島列島の福江島です。 また随分と遠くまで脚を延ばしたもんだ。
そこで出会う、宮本信子(お若い!)がとてもフレッシュです。 そして、出ましたモリシゲ!
名優三人が揃い踏みして、ここに繰り広げられる極上の芝居空間。 背景となる五島の風景とあいまって、これはもう、溜まりませんなぁ。

        ▽▲▽▲▽▲

さて、モリシゲ父娘の対面に立ち会って、すっかり里心がついてしまい、またまた柴又に舞い戻って来る寅さん。

寅さんって、第一作「男はつらいよ」以来、度々「とらや」に帰って来てはいるけれど、そのヘンなところ、設定のビミョーさにはみんな気が付いていて「そろそろ寅さんの帰って来る時期だね」とか、「寅さんの噂とか、しちゃダメ(したらホントに帰って来ちゃうンだから)」とか。 旅先の寅さんの身を案じつつ、同時にトラブルメーカー・寅さん襲来の恐怖にも怯えるワケです。

「男はつらいよ」シリーズも既に6作目。 これもマンネリ化の兆しのひとつかと想いますけれど、それを受け入れ、乗り越えようとしている姿勢が見て取れます。 また、そういうのがギャグになり得ている時期ではありました。

        ▽▲▽▲▽▲

さて、今度のマドンナは若尾文子。 ここでは、頑なに和装で通してくれています。
ですよね~。 なんたって若尾文子ですから~。
ここはもう、楚々とした着物姿で登場して貰う他には考えられません。
この和装設定は、果たして制作陣の意向が働いているんでしょうか。 ともあれ、ナットクの役造りです。

それに、これまでのマドンナとは、なんと言うか品格が違います。 とりわけ聡明さが光りますなぁ。 なので、和服の若尾文子を前にしたときの寅さんの舞い上がりっぷりにも気付いてしまうんです、あまりに賢いこのマドンナは。
これもまた、マンネリ化に対する挑戦のひとつだな。 そして周囲の誰もが、最初っから寅さんの失恋を規定路線のように見ているし。

        ▽▲▽▲▽▲

折からの好景気の中、タコ社長の印刷場も、目の廻るような大忙し!
そこに突然、博の独立問題というものが立ち上がります。 既に印刷工として充分なキャリアを積んでいるようですし、まぁ、シリーズを続ける中で、一度は触れておくべき問題ですね。
血気盛んな博、思慮深いさくら、万事にイイ加減な寅さん。 まぁ、そこにタコ社長も加わって、いつもの通り大騒動が巻き起こるんですが。

        ▽▲▽▲▽▲

終盤。 柴又駅のホームでの、寅さんとさくらとの別れのシーンが、しっとりとして、とりわけ好い感じです。
やはり、寅さんにとってさくらは特別の人なんですね。
寅さんの旅は続きます。
 
 

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August 10, 2017

小説:高円寺純情商店街

 
 
高円寺純情商店街
 
 
  ・天狗熱
  ・六月の蠅取紙
  ・もりちゃんのプレハブ
  ・にぼしと口紅
  ・富士山の汗
  ・真冬の金魚
 
     ねじめ正一著
 
        1986年   日本
 
 
商店街ってのはイイものです。
これという目的が無くっても、一旦入ってしまえば愉しくなって時間を忘れてしまう。 なので、一旦入ってしまうと、これが中々出ては来れないんだよね~。

私が昔住んでいたところの隣駅には、それはそれは大きくて素晴らしい好い商店街があって、時折遊びに行ってました。 未だ、栄えているんだろうか?
今住んでいるところの隣駅にあたる京成大久保駅の付近にも、立派な商店街がありまして、ここも好く訪れます。
一方、京成谷津駅前のは、規模は小さいけれど、綺麗に整備されており、BGMにジャズが流れたりする小粋な商店街です。 ここも偶に行きます。
で、我が地元はと言えば、私が当地・津田沼に引っ越して来た時、既に商店街は姿を消していました。

wikipediaで「津田沼」を検索すると「津田沼戦争」(大手スーパー同士の生き残り合戦)なんて項が出て来るくらいで、市場として決して小さくはなかったと想うんですけれど、津田沼駅前の周辺に24時間(または深夜まで)営業の大型スーパーが続々と出来ちゃいましたからね。 商店街にあるような小店舗なんてひとたまりも無かった筈。
ともあれ、便利さの代償として失ったものは少なくないと想いますね。

        ▽▲▽▲▽▲

本書は詩人、ねじめ正一の自伝的内容の連作短編集です。
著者が多感な少年時代を過ごした当時の、高円寺駅前の商店街。 その内の一軒、削り節が評判の江州屋乾物店。 そこの一人息子・正一少年の視点から見た商店街、父と子、家族、商店主たちの姿。

乾物屋に生まれた子として、手伝いは日課のうちです。 正一少年にもいろんな役が、当たり前のように割り振られます。
他にも往時の乾物屋ならではの、深刻な湿気との戦い。 大手の乾物屋との受注を巡る戦い。 などなど、子供ながら(主として、店の存続に)あれこれと心を痛めます。 大変だねぇ。
その他にも、店員の青年の実らぬ恋に心を砕いたり、隣に化粧品店の仮店舗が出来たら周囲の情景が一変して見えちゃったり、家風呂が壊れて銭湯に行くようにしたら・・・・などなど、純情とはまさにこれです。

文章が流石に綺麗で、読んでいてなかなか気持ちの好い一冊でした。
野菜は八百屋で、鮮魚は魚屋、そして鰹節やタマゴは乾物屋でひとつひとつ買い求めていた頃(って、ボクなんかほとんど覚えていないけれど)の、昭和の商店街・純情だった少年の姿です。
 
 

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August 07, 2017

小説:下町ロケット

  
 
下町ロケット
 
 
   池井戸潤 著
 
       2010年  小学館
 
 
この小説のこと、以前、電車の車内広告やなんかで見たことがあるのを覚えています。
出版社としても大いに力を入れて、肝いり大プッシュしたのではないでしょうか。 ドラマ化もされていますね。

「下町ロケット」と聴いて、こちらで勝手に想像していた、小さな街工場のベテラン職人さんが技術を武器にして不可能との戦い・・・・とかではなかった。
これは、どちらかと言えば 中小企業 VS 大企業 の戦い(納品に至るまでの)だね。 こちらの方が、いっそ現実的なのかもしれないけれど。 ともあれ表題から想像していたのとは、大分違っていました。

        ▽▲▽▲▽▲

小さな町工場のオジサンが一念発起して、長年鍛え蓄えた匠の技で宇宙ロケットを打ち上げる、くらいに考えていたのが、実際は(こっちが勝手に想像していたよりも)もうちょっと大きくて現代的な企業の、ロケットに搭載するある部品(だが、とても重要な)を大企業に納品するお話であったんですね。 たしかにこの方が現実的ではあるわいな。

主人公である経営者の考えなきゃならないことは、技術者出身若社長の夢と言うよりもむしろ、お金・資金・特許・訴訟・ワナと騙し!・幹部の思惑・若い世代との乖離・などなど。 もはや経営者の視点で、せつなくて気の毒になってくるよ。

小説として、読者の期待を裏切るという意味では(ある意味)成功と言えるかもしれませんね。 オモシロいけれど、でも、自力でロケットを打ち上げるとか言う話ではなかった。
ただねぇ、小説は善悪の違いがくっきりとし過ぎです。 あまりにも人間描写が浅くって、もはや非現実的と言えるレベル。 登場人物がイイ奴/ワルイ奴に二極化されていて、これじゃぁ勧善懲悪の世界だよ。

主人公が技術者を志すも、いつしか経営者になっていて、今ではお金の心配ばかりしなきゃならなくなっている皮肉。 その悲哀は好~く判ったけれど。 ともあれ、読む前に想像していた内容とは大分違っていましたねぇ。
 
 

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August 05, 2017

映画:メン・イン・ブラック2

 
 
メン・イン・ブラック2
Men in Black Ⅱ

監督:バリー・ソネンフェルド
出演:トミー・リー・ジョーンズ(エージェントJ)
   ウィル・スミス     (エージェントK)
 
 
    2002年    米国
 
 
地球には人知れず大勢の宇宙人が飛来していて、人間社会に溶け込んで隠れ暮らしているんですってよ! 知ってました~?
愉しかった「メン・イン・ブラック」(1997年)の続編です。
映画のパート2には傑作無しとか言いますけれど、これはどうか?

        ▽▲▽▲▽▲

設定/世界観の紹介/説明がシンプルなのがgood! 前作の設定をそのまんま再利用しているから、今更細かい説明の必要なし。 大ヒットしたから誰でも知ってるしね。 まぁ、大団円を見た前作のラストは、ここで否定されてしまうんだけれども。

今回は、今や年季の入ったベテラン捜査員となったウィル・スミスが当初はリードをするも、いつしかまた主導権をトミー・リー・ジョーンズに獲り返されてしまう。 まだまだだねぇ。

美術・特撮の(時に唖然とさせられるくらいな)巧みさ、それでいて内容の猥雑さ、ギャグのバカバカしさは前作のまんま。 高度な特撮に粋なコメディ・アクション。 イイですねぇ、こういうバランス感覚。 流石はハリウッドです!

都市伝説を取り込んでギャグにしているのも前作と同様。 ギャグとシリアスの狭間のこの絶妙なバランス。
女優陣は総入れ替え。 一作目に出ていた女優さん(リンダ・フィオレンティーノ)も降板しちゃいました。 如何なる理由があったものか。 まぁ、五年も経ってるしねぇ。
ウィル・スミス、前作の意気の好さに加えて貫禄が加わりました。
相変わらず無愛想なトミー・リー・ジョーンズの漂わす、ヘンな可笑しさ。
一方今回の悪の首魁のニョロニョロは・・・・・特撮は巧みだけれど、俺敵にニョロニョロってやはり飽きるなぁ。

前作と同様に、あっさりとして、クドイところが少しもないのがイイところ。
始めからお終いまで愉しませてもらって、見終えたらハイそれでお終い。 残るものとかなんにもないけれど、それはそれでイイんです。
前作がヒットしたからと言って、奢らず・欲張らず、ヘンに方向性を変えたりすることなしに、初心を忘れないで臨む、そこが好いじゃないですか。 主演の二人も監督も据え置きだしね。
総体で若干スケールダウンしている・・・・と言うか、そもそも前作を越えようとする志なんてハナからありませんね、これは。
病気療養中の今、屈託無しに愉しめるこういう映画がホントに有り難いっす。
 
 

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August 03, 2017

映画:ミクロの決死圏

 
 
 
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ミクロの決死圏
Fantastic Voyage

監督:リチャード・フライシャー
出演:スティーヴン・ボイド    (グラント:情報部員)
   アーサー・ケネディ     (デュヴァル博士)
   ラクエル・ウェルチ     (コーラ:デュヴァルの助手)
   ドナルド・プレザンス    (マイケルズ博士)
   ウィリアム・レッドフィールド(オーウェンス大佐:操縦士)
 
   エドモンド・オブライエン  (カーター将軍)
   アーサー・オコンネル    (リード大佐)
   ジーン・デル・ヴァル    (ベネシュ博士:亡命者)
 
 
      1966年      アメリカ
 
 
どうにか退院を果たした私ですが、未だ自宅療養中の身です。
そんな中で(リハビリも忘れて)鑑賞に臨んだのがこの映画。
 
実はこの名高い傑作SF映画を私、高校時代に地元静岡の名画座で一度見ています。 それを今回は再見。
原作と言うか、ノヴェライズ版の小説も読んだことがあるんです。 ずっと昔のことですけれど、巨匠アイザック・アシモフの作。 父の書棚に在りました。
因みに当時から、原題の Fantastic Voyage と言うのが何故だかしっくりこなくてですね。 ヘンな題をつけるモンだなと。 でも、オトナになった今見直すと、リアリティよりも、寧ろアート方向に振った作品と言うのが判りました。 人体こそ小宇宙、ミクロコスモスそのものと言う解釈の映画。

        ▽▲▽▲▽▲

※ 時は東西冷戦時代。 東側のひとりの科学者が米国に亡命を果たそうとします。 が、途中、敵工作員の襲撃に会い、頭部を負傷してしまいます。 脳の内奥に血塊が出来、意識不明の重態となってしまうんです。
重要な情報を握るこの亡命者を救う方法は唯ひとつ。 極秘に開発中であったミクロ化装置(!)を使い、治療スタッフを微生物サイズにまで縮めて(!!)血管の中に送り込み、脳内に出来た血の淀みを取り除いてしまうしかない。 但し、ミクロ化技術は目下開発中故に未だ制限時間があって、60分以内に戻って来なければなりません。
患者は重篤だし、国家的な超重要人物だしで、とにかく待ったなしの状況! しかも、スタッフに東側のスパイが紛れ込んでいるらしいと言う情報が・・・・
如何です? スゲ~秀逸なアイデアのSF映画でしょ。

これはまた、もしも実用化すれば、血管のお掃除とかに使えそう。 数あるSFのアイデアの中でも、取り分け実用化の待たれる分野と想います。
例えば、血管内に張り付いたゴミの掻き取りロボットとかを造って、ミクロ化の上、体内に送り込めば、もう動脈硬化とか腫瘍とかも怖くないですよね。
誰もが知っては居ても、肉眼では見たことの無い極小の世界、そして、手に汗握るサスペンス。 これぞSF映画の愉しさってな感じです。

        ▽▲▽▲▽▲

昔懐かしいスパイ映画のタッチで、この映画は始まります。
典型的ハンサムなスパイ。 夜の国際空港と4発の大型ジェット旅客機。 アメ車とカーアクション、そして銃撃戦。 当代きっての美女。 なんだか不気味な雰囲気を漂わす科学者たち。 地下の(壮大な)秘密基地。 仰々しいミクロ化のプロセス。 そして、主人公のハイテク嫌いという設定。 計算尺(未だ電卓すらなかった時代です)。 今では不健康の象徴扱いされそうな葉巻と、砂糖たっぷりのコーヒーと言った小道具。 さらには秘密兵器(カッコイイ特殊潜航艇に光線銃)もあって。 どれも時代、じだい、ですね。 まだまだありますゾ。(笑) 今ならば常識のPCはモチロン、MRIすら無い時代。 仰々しい大型コンピュータが幅を利かせている時代です。 当然、記憶媒体はオープンリールのテープで。 こういうのがハイテクであった1966年の当時。 これも時代を感じさせますねぇ。
 
如何にも最先端な感覚の横溢するオペレーションスタッフたちや、血管のチャート図が使われるのも効果的ですね。 なるほど、これは航海だ!
NASAが宇宙計画に使ったノウハウと同様のことを、ここでは人体の内部でやろうって言うんですね。 本当にオモシロイねぇ! SF映画大好き!

映像史上初めて(本格的に)描かれる人間の体内。
その気になればもっとリアルに描くことも可能であったろうに、ここでは製作者の美意識で貫かれています。
前衛的な、言わば<攻めの姿勢>で表現される人体の内部ってスゴ~イ綺麗で神秘的。 ウットリ~。
あ、神秘的な航海ってこのことであったか。 これならばナットクですよ。
人体こそは正に小宇宙、ミクロコスモスですね。
 
 

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August 02, 2017

人生初入院3

 
 
<入院7日目>
午前のリハビリ、歩いてあるいて歩き廻る・・・・仰々しくも、点滴台を繋いだまんまで。
久々のシャワー、とっても爽快なり。 めまいはあるけれどね。
続いてのリハビリは理学療法士さん。
今時の看護婦(違!)さんは台車にノートPCを載せて歩き廻るのね。 なんかスゴイ。

その後、お薬とご飯。
午後のリハビリは作業療法士さん。 新聞紙を折り畳む課題が出て、これが結構難しいのよ。 熱心にやってくれて、有り難い限り。
その後、夕食。 読書が捗ります。 家人の持って来てくれた本「小説 田中絹代」新藤兼人著 読了。 名著なり。 夜中に雷鳴轟く。


<入院8日目>
久々に曇天。 このところ、嫌ンなるくらい晴れてたからねぇ。

ようやく睡眠薬に馴染んで来たんでしょうか。 今朝は寝覚めがやけにイイんです。
それに、21時を過ぎると急にフロアの気温の下がるのに気が付いてからは、寝入り易くなったし。
看護師さんにも、人によって注射器の扱いに巧拙あり。 今日のお方は・・・・

朝食。 腕が、以前よりも自在に動くようになって来ました。 なにしろ、左でも団扇が扱い易いのは有り難い。 今日お給仕してくれた看護師さんは男性でした。

朝からリハビリ。 作業療法士さん。
点滴は今日まで。
じっとしていられず、そこいらじゅうを歩き廻る。
こうしてベッドを出てみると、天井の空調機の向きの悪いのがようっく判りますね。 ベッドの周辺に熱気がこもってしまって。
お薬。 お昼ごはんにスイカが出た。(今シーズン初です!)
午後イチのリハビリは理学療法士さん。 飯喰って寝てたところを起こされ、前半は寝ぼけて不調。 指を折って数える動作、それと片脚立ちが苦手。・・・・そんなの入院の前から苦手ですって(笑)。
夜中に左脚のつったのが、未だに違和感在り。


<入院9日目>
4時半に起床(起きてしまった・・・・・あんまり眠れなかったんですorz)
点滴が外れたのでラクラクの筈だけれど。
朝のお薬。
持参しているティーカップを、今日は左手で楽に持つことが出来ます。
デザートに出たリンゴとヨーグルトを、どういう順番で食すべきか、割と真剣に悩んだ。
本日の教訓。 自分は合理的だから・・・・とか言う者は、大概独りよがりなだけ也。
お茶、それから水道の水(上水)をよく飲むようになりました。
廊下に出してあるお茶は、時間が来れば下げられてしまいますからね。 ある意味で「勝負!」なんであります。

午前中、言語のリハビリ。 舌の動きが、上手くいかない・・・・言語聴覚士さんが熱心なのにね・・・・申し訳ないっす。

昨晩、家人の持参したアーサー・C・クラークの名作「幼年期の終り」を読了しました。
病院に図書室のあることはとうに気が付いていて、早速「時代劇は死なず! 完全版:京都太秦の「職人」たち」 春日 太一著 という一冊を借りて来ました。 これ、オモシロそう!
昨日に続いて本日もカーテン・オープン! いよいよストレスが溜まり始めたみたいです。
午後のリハビリは理学療法士さん。 2F~6Fを階段で移動するのが、かな~りキツイ。 一本脚で立つ課題。 これもキツイ!

午後から4Fのリハビリ病棟へ移動。 今度は窓際だった。 ウレシイねぇ!

医師の診察あり。
ココへ来てようやく退院日が見えて来る。 病院側がかなりしっかり考えられていてウレシイ。 職場にも電話します。
10日に6Fに入ったのと同様の書類を、今日は4Fでまた書かされる。 院内の横の連絡悪し!
お薬、夕食。 こっちは差額のあるベッドだった。 説明が遅い!


<入院10日目>
今朝はめまい、ほとんどなし。 イイぞ!
フロアをぐるぐる歩いてみると、二日酔い程度のめまい。 フロアの雰囲気が緩い。
朝食に納豆出るんだと軽く吃驚!
そしてお薬。 リハビリ病棟は6Fよりも涼くって結構。
リハビリは言語聴覚士さん。 図形を覚える課題。 記憶力を試す課題。 イジワルクイズみたいで、こういうのは元々超苦手っす。 活舌は・・・・まだ好くないかな。

昼食後、頭痛は無くなったが、めまいがのこる。
午後、栄養士さんからの講義。 役に立ちそう。
病院の図書室から借りた「時代劇は死なず! 完全版:京都太秦の「職人」たち」 春日 太一 著 を一気に読了。 面白かったです。

だんだんと周囲が見えて来たんだけれど、ここに居る大概の入院患者は自分よりも重症のようである。 めまいは未だ続くけれど、自分がこの場に居ることが、不当に思えて来る。

ソーシャルワーカー来たる。
更に医師の診察あり。 元々、2週間くらいで退院出来るもんだと楽観的に考えていましたけれど・・・・甘かったみたい。(汗)


<入院11日目>
今日は暑い! 団扇が扱い易くなっていて好かった。
フロアのロビーで、誰かが「禁じられた遊び」を爪弾いているのが聴こえる。 なかなかイイもんです。

このフロアの呼び出し(ナースコール)はバッハのメヌエット。 6Fはショパンのノクターンとパッヘルベルのカノンでした。 その内に覚えちゃうね。 嫌いにならないといいけれど。

お薬。 午前のリハビリは作業療法士さん。 新しい人。 池袋の帝京平成大学を出たんだそうな。 自分のまったく知らぬ学部であり、業種。 世の中変わっているんだなぁ、と実感。 ともあれ、自分が親を病院に入れた頃とは大違い。
下剤が効かなかったよ~。

お昼ごはんは麺類。 珍しくってウレシイ。
午後のリハビリは理学療法士さん。 こちらも初めて。 初めて病院の外周を歩いてみます。 ちょっとキンチョーしました。 アップダウンっていうか、ビミョーに下り坂になっている時、加速が付いちまって怖いんだね。

保険屋さん来訪す。 ちと遅いのではないか。

その後、午後のリハビリ2。 病院の外周を歩いて、それから初バイク。 これ、前から乗ってみたかったのよ~♪ それに因んで、療法士のお兄さんと自転車談義。 世代が違っても、お話が会うと、愉しいものです。


<入院12日目>
昨夜、しつこく咳き込んだ。 それはそれは辛かったっす。
早朝、採血。
朝食。
朝からのリハビリは言語聴覚士さん。 でも、発熱のため中止。
その後の作業療法士さん、理学療法士さんのリハビリもそれぞれ中止。
それにしても、病院内で風邪をひくとは。 なんたる不覚。
一日中寝ていました。 ガックリ。
「時代劇は死なず! 完全版:京都太秦の「職人」たち」 春日 太一 著 を再読。


<入院13日目>
発熱あり。 こりゃ、本格的な風邪だな。
それに、どうしたわけか、しゃっくりが止まらない。 これが一番参る。
ご飯がパンだった。(少しでも変化を求めたい心理が働いて、ご飯かパンかを選べるときは、パンにして貰います)
お薬。
午前のリハビリはベッドで行う。 なんか、凄~く損した気分。


<入院14日目>
体感的に、平熱に戻った気がします。
でも、リハビリはお休み。 あ~あ、とっても損した気分。

病院の夜は長い。 夕食を食ったらもう、する事が無いんです。
TVは見ない主義を貫いているので本を読みます。 イイ姿勢がとれないので読み辛い。 
病院には中々立派な図書室が在って、そこから借りた道尾秀介の「カラスの親指」読了。 これは理学療法士さんお勧めの一冊でした。
それにつけても、しゃっくりが止まらないのにはホントに参ったね。
今夜も眠剤を貰う。 もはや常習者ですね。


<入院15日目>
当初のスケジュールでは、この日には退院していた筈なんですけれど・・・・
午前のリハビリは言語聴覚士さん。 すぐに終わる。
その後、作業療法士さん。

お昼にまたスイカが出た。
午後のリハビリで作業療法士さん。 ここへ来て、進捗悪し。
誉田 哲也著「武士道セブンティーン」読了。

担当医から、しゃっくりは喉の力を抜くように言われる。 そんなものか。


<入院16日目>
お薬、ご飯。
午前のリハビリは言語聴覚士さん、それから作業療法士さん。
午後のリハビリで、またバイク。 脚にオモリをつけてみるも、あんまり変わりなし。
栄養士さんからの指導あり。

桐野夏生 著「東京島」読了。
ついに、しゃっくり対策のお薬が出た。 でも、ツムラ芍薬甘草糖だって。 効くのか? 只の市販の漢方の風邪薬っぽいけれど。

退院に向けてお薬の袋が増えて来ました。
今日も眠剤。 もはや、向こうから持って来てくれる。


<入院17日目>
安眠出来た・・・・入院して以来、初めてぐっすりと眠れた気がします。
本日はもうリハビリ等もなし。 身の回りを片付けて、いそいそと退院の手続き。 病院とも思えないチョー忙しさです。

人生で初となった入院もこれでお終いです。
お世話になりました、と言う間もなしに、そそくさと病院を後にして自宅へと向かいました。
 
 

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