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December 30, 2014

今年の第九

 
 
第二次世界大戦の後、およそ40年間に渡り分断されていた東西両ドイツが、再び統一されたのが1990年10月3日のこと。
それに先立つ1989年11月10日。 冷戦時代に造られ、長く東西ドイツ分断の象徴であり続けたベルリンの壁が、遂に壊され始めたのでした。
当事私も、テレビのニュースでベルリンの壁が打ち壊される映像を眺め、世の中こんなことが現実に起こるモンなんだ、とかいった(なんともノー天気な)感慨を抱いたのを覚えています。

その当事、偶々実家に帰った(当時、私も既に一人暮らしを始めていたんですね)ら、我が母もまた、日頃あんまり見ないニュース番組を熱心に見入って、最近政治が面白いからねとか、こちらもまたノー天気な感想を申し述べていました。(ノー天気の血は争えないようで)

それと、何を思い立ったんだか、書庫から旧~いアルバムの数々が引っ張り出してありました。
なんでも母は、最近になって写真の整理を始めたんだそうで・・・・それが何故だか、私に親の<老い>というものをイメージさせて、実家から戻る道々ドカンと落ち込んでしまいましたっけ。
 
 
あれから、四半世紀が経ちました。

        ▽▲▽▲▽▲

今年の第九はその1989年。 壁崩壊直後のクリスマスに、東ベルリンで催された記念演奏会のライブから。
指揮はレナード・バーンスタイン。

オーケストラは東西両ドイツ、アメリカ・ソ連(当事)・フランス・イギリスの各オーケストラから馳せ参じた混成楽団。
第四楽章で歌われる「歓喜の歌」歌詞中の「Freude(喜び)」を、ここでは「Freiheit(自由)」へと差し替えてあって、それもこの場に相応しい気がします。

これは、「自由・平等・博愛」を信奉したと言うベートーヴェンその人にこそ聴いて欲しい。 そう想わせられる歴史的演奏会の記録でした。
 
 
  ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 op.125 「合唱付き」
 
   ソプラノ:ジューン・アンダーソン
   アルト :サラ・ウォーカー
   テノール:クラウス・ケーニヒ
   バス  :ヤン・ヘンドリク・ロータリング
   合唱  :バイエルン放送合唱団、
        ベルリン放送合唱団、
        ドレスデン・フィルハーモニー児童合唱団
   管弦楽 :バイエルン放送交響楽団、
        ドレスデン国立管弦楽団、
        ニューヨーク・フィルハーモニック、
        ロンドン交響楽団、
        レニングラード・キーロフ歌劇場管弦楽団、
        パリ管弦楽団
   指揮  :レナード・バーンスタイン
   会場  :東ベルリン・シャウシュピールハウス
  
       1989年12月25日 (ライブ)
 
       https://www.youtube.com/watch?v=IInG5nY_wrU
 
 
  
それでは2014年の「問はず語り」。 ここまでとさせて頂きます。
今年一年「問はず語り」を訪問して頂いた皆様方に、心よりの御礼を申し上げます。
 
 
 
 
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December 22, 2014

映画:中国の鳥人

 
 
中国の鳥人
中国鸟人
The Bird People in China
 
 
監督:三池崇史
原作:椎名誠
出演:本木雅弘 (和田 = 東京から来た商社マン)
   石橋蓮司 (氏家 = 東京から来たヤクザ)
   マコ岩松 (沈 = 中国人現地ガイド)
 
 
     1998年   日本
 
 
往年の名TV番組「シルクロード 絲綢之路」が放送されたのが 1980年~1984年 にかけてのこと。
それまで神秘のヴェールに蔽われていた、中国大陸の奥地に住まう人々の暮らし、山河の絶景が広く紹介/一般に意識され始めたのって、この頃からでしょうか。

この映画の前半、雲南省奥地の村を目指して旅するロードムービーのパートなど、私が以前「シルクロード 絲綢之路」を見た折りと同様、どこか懐かしく、心の奥に仕舞っていた原風景と出会ったような、そしてなによりワクワクした気持ちを味わうことが出来ました。

「中国の鳥人」の公開は1998年。
当時、主演の本木雅弘さんが、映画の宣伝のためTV(「ニュースステーション」だったか)に出ていた様子を、今でも憶え(もはやオボロゲな記憶ですけれど)ています。

        ▽▲▽▲▽▲

※ 中国・雲南省の山奥のある村で、貴重な玉石が採れるらしい。 そんな情報を得た東京の商社マン・和田は、商談のため現地の村へと旅立ちます。
それにつきまとうヤクザ・氏家。 現地ガイドにはケッタイな日本語を操る中国人・沈さん。
道中散々な目に会いながら、やっと辿り着いた村で、和田はひとりの少女に惹かれます。  少女は鳥人の末裔だと言うのですが・・・・
 
 
映画の前半は、この三人がローカル鉄道~ボロ車~超ボロ車~小舟と乗り継いで、玉の採れる村を目指すロードムービーです。

それにしても、雲南の田舎街に溢れるエネルギー。 それから、映し出される自然の圧倒的なこと。
小舟に乗った一行が見上げる山々の峻厳さとか、そのまんま山水画の世界ですよ。
と言うか、そもそも山水画と言うもの自体、こういった景観を描き写すところから始まったんでしょうね。 きっと。

        ▽▲▽▲▽▲

この映画の撮影の為、キャスト/スタッフははるばる雲南省の奥地まで赴いたそうですね。

当事、未だ(原作に描かれていたのと同様)秘境であった彼の地。 行ってみて、一体なにがあるか判らない、なにが起きてもおかしくない、という状況だったようです。
これは、ドラマに登場する三人だけではなしに、撮影チームにとっても、相当リスキーでキビシイ状況だったのではないでしょうか。
そういうヤバさ、出たとこ勝負っぽさと、未知の文化/風景に触れるワクワク感が、画面を通して伝わって来ます。

実は私、椎名誠さんの原作を読んだことがあります。
なにぶん随分と昔のことで、あんまり覚えてはいないんですけれど。 それでも原作と映画とで、かなりのテイストの違いを感じましたね。

但し、マコ岩松さん演じる中国人現地ガイドの枕さん。 当人はごくごく真面目に通訳を務めている積りが、一体何処で覚えたんでしょう、実に珍妙なる日本語を操るんです。 なので、枕さんが何か喋るたび、もう可笑しくってショウガナイことに。
この人物に関しては、紛れもない椎名ワールドの住人と言えそうです。

        ▽▲▽▲▽▲

珍道中の末にようやく辿り着いた、玉石の採れる村。
ここからが映画の後半です。

そこは、昔ながらの生活を守る(未だ電気も通っていません)少数民族が、ひっそりと暮らす土地でした。
霧深い景観は、これもそのまんま水墨画の世界です。
深山幽谷という言葉が、ピッタリ来ます。

本木雅弘演じる商社マンは、常識人のポジション。
村の少女(鳥人学校(!)の先生をしています)に惹かれ、彼女の唄う「アニーローリー」の謎解きに取り組みます。 でも、このエピソードに関しては、やや散漫に終わったと想うな。

石橋蓮司演じるヤクザ(威張ってはいるけれど、内心は疲れきっている様子)は、そんな村の文化に魅せらてゆきます。
この美しい村にだけは、文明化して欲しくない。 物質文明の汚辱に、断じて触れさせるわけにはいかないっていう、彼の想いは(その手段はともかくとして)共感出来ますね。
 
こういう土地でならば、人間だって鳥のように飛べるものなのかもしれません。
 
 

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December 16, 2014

第47回衆議院選挙

 
 
第47回衆議院選挙の投票を翌日に控えた土曜日の夕刻。
仕事帰りだった私は、津田沼駅北口で選挙演説中の野田候補に出くわしました。
時間は・・・・既に19時を廻ったところ。
今回の選挙活動は、津田沼で締め括る積りのようです。
時間ギリギリまで使い切って、地元有権者との握手までして・・・・選挙ってホントに大変なんだなぁ、なんて、ノー天気な感想を持って家路に着いたわけです。
 
投票日(日曜日)も仕事のあった私。
早朝、家から駅へと向かう途上にある、地元の投票所に立ち寄りました。
こんな朝早くから投票に来るのは自分くらいかと想っていたら、他にも結構居らっしゃるものなんですね。 早朝から中々に活気がありました。
私も急ぎ投票を済ませ、そそくさと職場に向かいます。
 
        ▽▲▽▲▽▲
 
さて、選挙の結果は与党の圧勝でした。
共産党が、想いの他議席を増やして来たのがオドロキでした。
当地に関して言えば、2000年からこっち、連続当選を続ける野田さんが今回もまた当選。
今の選挙制度だと、こういう絶大な強さを誇る議員の居る地域に、新しい候補って出てき辛いんでしょうかね。
有権者からみても、結果が見え見えで投票のし甲斐がないってモンです。(違)
 
 

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December 11, 2014

名代 富士そば 津田沼店

 
 
都内のあちこちで好く見掛ける、スタンド形式のお蕎麦屋さん「名代 富士そば」。
私も、かつて川崎に住み都内で働いていた頃、しょっちゅう利用したモンです。
でも、千葉に移って来てからは、周囲に店舗を見掛けないこともあって、すっかりご無沙汰していますね。
 
その富士そばが、JR津田沼駅北口に新規オープンしたのが今年十一月初め。
私も、都会で働いていた頃が懐かしくなりまして、さっそく入ってみましたよ。
それにしても、以前なら仕事の帰りに寄っていたお店が、自宅から歩いて行けるような距離にあるってのは、なんだかミョーな気分がするもんです。
 
富士そばですから、店内のBGMはもちろん演歌。
ゆとりあるテーブル・レイアウト。 大きくとられた窓からは駅前の通りが望め、真新しい店内は・・・・綺麗過ぎて、かえって落ち着きませんねぇ。
 
久々の富士そばで私が頼んだのは、カツ丼と掛け蕎麦のセット。
富士そばって、カツ丼が中々美味い(価格に比して)んですよ。
セットの場合、そこに掛け蕎麦と、更に香のものも付いて来ます。 明らかに喰い過ぎなんですけれど、なにか?
 
カツ丼、相変わらずウマかったです。
ちょいとカツがジューシーさには欠ける嫌いはあるけれど、お蕎麦がありますからね、その辺はノープロブレム。
で、その掛け蕎麦はと言うと、出汁の香りが想いのほか高かったです
アレ? これは、違う。 私の知っている富士そばとは違いますよ。

「想い出補正」とか言うじゃないですか。
記憶の中で、実際よりも好いものへとすり替わってしまう現象・・・・食の場合であれば、より美味しいものとして覚えている。
それが、富士そばのお蕎麦は、想い出の中のそれと比べて、より出汁の香り高く、美味しくなっています。 嬉しい見込み違い(!)でした。
逆想い出補正ってのがあるんでしょうか? いやいや、会社の努力/向上の成果ですね。 ハイ。
 
 

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December 05, 2014

映画:ゴジラの逆襲

 
 
ゴジラの逆襲
Godzilla Raids Again
 
 
   1955年   日本
 
 
監督(本編):小田基義
  (特撮):円谷英二
音楽:佐藤勝
出演:小泉博  (海洋漁業のパイロット)
   千秋実  (    〃     )
   若山セツ子(海洋漁業の無線通信係)
 
 
 
 33
 
  
 
「ゴジラ」(1954年)の反響に応え、その翌年に公開された二作目のゴジラ映画です。
その内容の深さに驚かされた前作に比べ、この「ゴジラの逆襲」はずっと単純で娯楽性を強めた作品に仕上がっています。
 
千秋実さん出演の特撮ものって、珍しいのではないでしょうか。 前作はヒロイン河内桃子さんの美しさが印象的でしたけれど、今作では若山セツ子さんがとっても可愛かったです。
 
        ▽▲▽▲▽▲
 
前作で東京を焦土と化したゴジラですけれど、今回は大阪湾から上陸します。
灯火管制の敷かれた大阪市上空を飛翔する防衛隊(自衛隊)戦闘機の特撮が見事ですし、光に反応するゴジラを洋上に誘導しようと放たれる、無数の照明弾の演出も美しい。
その上、ライバル怪獣としてアンギラスが登場するなど、見所にこと欠かない「ゴジラの逆襲」です。
 
        ▽▲▽▲▽▲
 
  
 22
 
 
この「ゴジラの逆襲」。 ストーリー/演出や特撮などに、いろいろとアンバランスなところがあります。 が、それはそれで面白いんですよね。 黎明期ならではの、いろんな意味の危なっかしさが、ここでは一種の魅力と成り得ているんじゃあないかって想います。
 
主人公が軽飛行機のパイロット(戦時中は戦闘機乗りだったという設定で、飛行帽とマフラーを今も手放しません)なのはありがちとして、その社長(この手の映画に出て来る社長と言えば、大概は儲け第一主義/銭の亡者だったりするモンですけれど)が、会社の被った被害を憂慮するばかりではなしに、大阪の平和と繁栄を願う有徳の士って言う設定は、見ていていささかコソバユイ気もして来ますね。
 
後続の映画のゴジラが火を吐きまくるのに比べ、この逆襲ゴジラはアンギラスを相手に噛み付きアリの壮絶な肉弾戦を展開!
暴れまわる二頭の巨大怪獣の前に、大阪のシンボル・大阪城は・・・・無事に放っておかれる筈もありません。(この場面の特撮、お見事!)
この辺りの格闘シーンについては、どうやらフィルム速度を通常より落として撮影したようで(巨体ゆえ動きの鈍い筈の)怪獣たちの挙動が滅法素早い! 巨大怪獣というよりも(普通サイズの)獣同士の噛みつきあいみたいに見えます。
その結果、伝わって来る迫力は十分なんですけれど、でも巨大怪獣としてのリアリティには欠けますかなぁ。 ゴジラ映画の長い歴史の中でも、この撮影技法をここまで多用したというのは本作品だけではないでしょうか。
 
それにしても、怪獣が全国いろんなところに出没して、その土地土地の名所を壊して廻るっていう怪獣映画のお約束(?)。 この当時から既にあったんですねぇ。
 
        ▽▲▽▲▽▲
 
 
 272
 
 
  
ゴジラのもたらす災禍を逃れ、その活動拠点を大阪から北海道へと移す、主人公らの漁業会社。
苦難にもメゲず、社員が一丸となって立ち上がる姿や、宴会で盛り上がっちゃう(!)シーンなど、これってもう東宝お得意! サラリーマンもののノリですよ。 この辺りも、また愉し!
 
前作「ゴジラ」では、一方的にやられっぱなしで終わった防衛隊(自衛隊)ですけれど、今作では憎っくきゴジラに見事、一矢を報いますぞ!
なにより防衛隊(自衛隊)員たちの面構えが、キリッと引き締まって、ウン頼もしい!
躍動感ある音楽もまた好し。
ゴジラ対防衛隊(自衛隊)、その勝負の行方は!?
 
        ▽▲▽▲▽▲
 
短い撮影期間の中、よくぞここまでのものを造れたもんだと想います。
モノクロの画像も綺麗で見事でした。
未曾有の大傑作「ゴジラ」程の、内容の深さ/存在感は、流石にありませんけれど、まだまだ充分に怖いゴジラの逆襲篇でした。
 
 
 
    「ゴジラ」 (1954年版)
 
 

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