映画:オープンウォーター
オープンウォーター
Open Water
監督、脚本:クリス・ケンティス
出演:ブランチャード・ライアン (スーザン)
ダニエル・トラヴィス (ダニエル)
2003年 米国
夏も終わった頃合いになってからでナンですけれど、海を描いた映画をひとつ。
舞台が海、そして獰猛極まるサメの登場する映画と言えば、その筆頭に上げられるのはスティーヴン・スピルバーグ監督の「ジョーズ」でしょうか。
1975年公開のこの大ヒット映画を、私は見ていないんです。
ピーター・ベンチリーによる原作の方は、確か高校時代に図書室から借り出して読みました。
こちらは、もの凄く面白かった。 ラストの辺りなど取り分け興奮したのを、今でも覚えています。
しかし映画の方は、大ヒットした当事、観に行く機会を逸してしまって、遂に未見のまま。
爾来幾星霜。 その後もずっと(私の知らない内に、テレビで放映されたりしているんでしょうけれど)縁の無いまま。
やっぱりこういうのは、映画のヒットしたその時代の空気の中で見ておきたかったですね。
というわけで、サメ映画(!)に関しましては、ちょいと口惜しい気分があります。
▽▲▽▲▽▲
さて、今回観賞しましたのは、2003年のサメ映画「オープンウォーター」であります。
エンタメに徹して大成功した「ジョーズ」に大して、こちらは徹底したドキュメント風。
ストーリーの方はと言いますと、これが超が付くほど簡単でありまして。
南の島でバカンスを楽しむ夫婦が、沖合いにてダイビング中、インストラクターの勘違いから、洋上に只二人取り残されてしまう体験を描くというもの。
それにしても、若い夫婦がバカンスに選んだ南の島のリゾート。
ダイビング天国ですよ。 いいですねぇ。
どこまでも綺麗な海。 あまりに凪いで、キレイに過ぎて、むしろ怖くなるほど。
そして、南の島の風土(南国的な明るさに、それと表裏をなすような、どこか奇妙な倦怠感)の描写も巧い。 これらの要素が、巧みに映画の世界感を造っています。
洋上を漂う夫婦を捉えるカメラの視点が、またとっても好いですね。
様々に表情を変える海面の様子。 時に、もの凄まじい様相をみせつける雲。
パニックに出会っても、そう簡単には(殊更大げさに)騒がない夫婦の様子も、むしろリアルで好かった。
只、寄り添い合って波間に浮かぶ二人を、斜め上から見下ろすカットが時々差し挟まれて、その時だけはちょっとシラケましたね。 如何にもボート上にカメラを据えて、そこから撮影している様子が想像出来てしまって。
但しこの映画、私は途中で飽きてしまいました。 そんなに長い映画ではなくて、ホントにヨカッタよ。
ストーリーがあまりに単調過ぎるというのもあるし、それに自分自身が、<来るぞそらクルゾ>といったタイプの恐怖感。 じらされる緊張感にヨワイと言うのもあってか、あんまり愉しめなかったんですね。
大スターの威光に頼ることなく、派手やかさとは無縁で、精神的な恐怖感をジワジワ煽って来る演出。
四の五の言う必要の無い本格的なホラー/サスペンスで、掛け値なしの良作なんですけれど、残念ながら私の口には合わなかったようで。
とにもかくにも、お終いまで見届けました。 って感じです。
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Comments
こんにちは
ジョーズは観ましたよ~
じわじわっとくる恐怖感を感じたの覚えています。
恐かったです~~~あの音楽忘れません(笑)
オープンウオォーターは、観てないです。
もとよしさんの解説で、青いきれいな海を思い描いてました。どこまでも澄んで・・・・
怖い感じ解ります。
最後まで見届けてよかったです?^^。
Posted by: みい | September 25, 2014 12:35 PM
> みいさん
「ジョーズ」、やっぱりみいさんもご覧になってましたか。(^ァ^)
私も、やっぱりパニック映画ブームの頃に観ておきたかったですねぇ。^^;
「オープンウォーター」も、やっぱり「ジョーズ」を意識しながら撮影したんでしょうね。
こっちは、特撮は抜き。 全て実際のサメを使って、その代わり(?)俳優さんとの絡みは至極抑え目です。 でもハッキリ本物と判るので、視ていて気が気じゃあないですよ。(@_@) 現代的なセンスを感じますね。
Posted by: もとよし | September 26, 2014 06:14 AM