« 小説:精霊流し | Main | 小説:風が強く吹いている »

May 21, 2014

茜浜名人寄席 Vol.44

 
 
茜浜名人寄席 Vol.44
 
 
  茜浜ホール
 
     平成二十六年五月十六日(金)
 
 
  落語  :昔昔亭喜太郎
        笑福亭竹三
        桂伸乃介
 
 
  特別出演:和太鼓衆 雷夢
 
 
 
好天に恵まれまして、茜浜名人寄席までの行き帰りもラクちんてモンです。 よきかな。
 
 
和太鼓衆 雷夢
これまで何度も聴かせて頂いていますけれど、この日の雷夢の舞台、常にも増して(ヴィジュアル的にもサウンド的にも)完成度が高かったように想います。
笛の重奏。 綺麗に鳴って(マイクで拾っていたんでしょうか?)いてバランス好かったです。
勢いに加えて、まとまりのある良いステージ。 ブラーヴァ! お見事でした!
 
 
昔昔亭喜太郎:「初天神」
昔昔亭桃太郎師匠のお弟子なのだそうで。 そういえば桃太郎師匠の高座、一度聴きたいと願いつつ、未だ聞けていないんですよね。
 
 
笑福亭竹三:「三人旅浮之尼買」
普段は東京の噺家さんが上がる茜浜の高座ですけれど、竹三さんは(専ら東京で活躍する)上方落語の人で笑福亭鶴光師匠のお弟子。
上方落語は普段、中々聴く機会がありませんから、こういうのは嬉しいですね。
この日の演目も、私がこれまでに聴いたことのない上方の噺。
こういった旅ものの場合、取り分け上方の言葉が生きてきますね。 旅情をかきたてられるってモンです。
関東のお客に向け、ヘンに判り易くなどせず、上方テイストをびしばしぶっつけてくるところが好もしい。
 
 
桂伸乃介:「長短」
真打の登場。 見事な高座でした。
一見して如何にも落ち着きある、実直そのものな風貌の伸乃介師匠。
その話しぶりもテンション緩めでしたけれど、でも、ゆるゆる語り始めると同時に、客席がピタリと鎮まって、その語り口にグイグイと引き込まれてゆく。 この、見てくれの地味さと語り口の旨さとのコントラスト。 もう、堪ンないですねぇ。
 
ただね~。 私、この「長短」という噺がどうにもニガ手なんです。 短気な男の方はともかく、気の長い男の方の台詞を詰まらなく感じてしまう。
同じスローな話しぶりで言えば、例えば 渡部陽一さん(あの!戦場カメラマン)の語りの方が余っ程面白いよ。
まぁ戦場カメラマンの方は、気が長いというよりは、バカっ丁寧な語り口なんですけれど。 でも、過度なくらいの真面目/誠実さからくる可笑しさ、そして説得力ある声音を備え、聴く人を引きつける稀有なキャラクター。
芸が、リアル(実在の人物像)に敵わないという例ですね。
 
「長短」は比較的聴く機会の多い噺ですけれど、これまで拝聴したどの噺家さんの高座も、「気の長い男」の表現、解釈に疑問が残るんですよねぇ。
気が長い = ノンビリ(ノロマ)って設定は、もう聴きたくないですよ。
いろいろ工夫/開発の余地があるんじゃあないでしょうか? なんてぇことを考えつつ、茜浜ホールを後にしました。
 
 
 
 
   茜浜名人寄席 Vol.36
   茜浜名人寄席 Vol.38
   茜浜名人寄席 Vol.39
   茜浜名人寄席 Vol.40
   茜浜名人寄席 Vol.43 
 
 

|

« 小説:精霊流し | Main | 小説:風が強く吹いている »

Comments

〔長短〕お馴染みの噺ですね。
たしかによほどの名人が演じても何度か聴いているうちにはイラついてくる気長な人。。。
夫の友人に一人このタイプが居て我が家にみえると私はどうしてもこの噺を思い出さずにいられない。(^o^)夫は短気ですからね。

渡邊陽一さんは話術と人間性が特異ですね。信念の人という強さも感じますし。。。

Posted by: おキヨ | May 21, 2014 at 11:56 AM

>おキヨさん

遅レスにて失礼致します。(^^;
 
落語は世の中の縮図、なんて言いますけれど、お宅でご主人と旧知の仲との「長短」さながらのやりとり!(^ァ^) 
そう言えば、「長短」の二人も無二の親友でした。(笑)

上の方で書き漏らしましたけれど、桂伸乃介師匠の「長短」は、ケレン味なしにじっくりと聴かせる、本格派の噺でした。
是非、また来て欲しい師匠でアリマス。

Posted by: もとよし | May 25, 2014 at 03:10 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/61645/59679779

Listed below are links to weblogs that reference 茜浜名人寄席 Vol.44:

« 小説:精霊流し | Main | 小説:風が強く吹いている »