訃報:三善晃さん
去る四日、作曲家の三善晃さんが亡くなったとのことです。
創作のジャンルの多岐に渡っている三善さんですけれど、私にとってはかつて(合唱に入れ込んでいた当時)歌った合唱曲について、鮮烈な印象/深い想い入れがあります。
合唱曲である以上、当然合唱パートがメインなわけですけれど、しかし伴奏もまた演奏の巧拙を左右する、とても大切な要素。
三善作品にあっては、そのピアノ伴奏パートの占める役割が、とりわけ重要になるのでした。
その精緻にして華麗なピアニズムは、例えば伴奏のみ切り出して聴いたとしても充分観賞に足るものとさえ想います。
実際、合唱団の練習の途中で指導者が(合唱はしばし止めて)伴奏だけを弾かせることがあるのですけれど、私など惚れ惚れとして、煌びやかなピアノの響きに聴き入ったモンです。
そういえば一度だけ、ご本人を(ほぼ至近距離から)お見掛けしたことがあります。
どこかの(記憶が定かでない)サロンコンサートの席で。 三善さんはピアノを弾かれ、語りもありました。
高名な作曲家というイメージからはかけ離れた、まるで飾り気のない風貌が印象に残っています。
今日は動画サイトで三善作品を繰り返し視聴しています。
ご冥福をお祈り致します。
「唱歌の四季」 三善 晃/編曲 女声合唱
2台ピアノのための組曲 「唱歌の四季」(三善 晃編曲)
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