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April 13, 2013

ジプシーにようこそ!

 
 
ジプシーにようこそ!
 
 
   たかのてるこ 著
 
 
     幻冬舎   2011年
 
 
たかのてるこ さんの旅日記であります。
 
私が、世界を旅して廻るライター、たかの さんのことを知ったのは、ラジオのトーク番組にゲスト出演されていたのを偶々聴いた折りのこと。
パワフルで気さくで情の厚い・・・・大阪のおばちゃん気質全開で世界各地を廻る たかの さんに興味の湧いた私は、いつもの図書館で本書を借りて参りました。
 
会社勤めの傍ら、休暇と費用をやり繰りして(現在は転職されて、専業の旅ライターをされているそう)諸国を巡る たかの さんが本書で目指したのはジプシーの文化。
ルーマニアに今も残るジプシーの村を(どうしてルーマニアかと言えば、この国には今もジプシーが多いから)訪ねる旅です。

それにしても、この方の行動力ときたら途方もないですね。 私は本書一冊読んだだけですけれど、完全に圧倒されました。
言葉も習慣も判らない土地にままよと飛び込んで、その日の内に現地の人々と親しく知り合う。 更には、そのまんま相手のお宅にホームステイしちゃったりもするし。

そうは言っても、相手は何世紀にも渡って各国を放浪しながら独自の文化を築いてきたジプシーです。
たかのてるこ と言えども、どうやら手に余る相手であったようで。
まったく想定外の生活習慣や価値観を持つジプシー相手に、世界を旅して来た たかの さんにも大苦戦。 苦汁を嘗めさせられることも一再ならず、です。

そんな中で、仲良くなったジプシー家族との交流。 つまりは泊めて貰うんですけれど、この辺り、たかの さんのキャラが全開で、読ませます。

基本ド派手なファッション・センス、生活の中に欠かせないジプシー音楽とダンス、素朴だが愛情たっぷりの家庭料理などなど。
ホームステイ先のジプシー一家と一緒になって、ジプシー村の暮らしを心から愉しんでしまう様は、たかの さんってホントに言葉が通じないの? と訊きたくなる程。 ナルホドこれが旅の達人か!

無類のもてなし好き・気前の良さと、どケチ・強欲さが同居する人々。
目にも鮮やかな衣装(掲載されている写真がイイ感じでした)や、情熱的な音楽。
おっそろしく熱しやすく、そしてまた冷めやすい気性。
なによりジプシーというのは、怒りと愛情、喜び悲しみの感情の触れ幅が本当に極端で、日本人とはかけ離れた気質ですね。
たかの さんも、彼らのそんなところに惹かれるんでしょう。

そもそも貯えるってことについての観念が希薄だし、手に入ったものは何でも皆でシェアし合う慣習です。
過ぎ去った過去には拘らず、先々のことを気にもかけず、今だけを目一杯懸命に生きる・・・・いっそ刹那的とでも言えそうな人生観。
インド発祥と言われ、1000年にも渡って世界各地を放浪してきたジプシーですが、こんな彼らだからこそ、今日まで生き残ってこれたのでしょうと仰る たかの さん。

こういう文化、生き方には、たかの さんならずとも(ホンの少しだけ)憧れますね。
勿論、私には到底まね出来ないけれど。
 
 

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Comments

こんにちは
 なんだか面白そうな本ですね。
たかのてるこさん、わたしも知りませんでした。
世界各地を回ってらっしゃるのですか~
興味津々の本、探してみます^^。

Posted by: みい | April 14, 2013 at 10:58 AM

>みいさん

私の場合、書籍を読む以前に、まずはラジオのトーク番組から入ったのが好かったかと想います。 あの強烈なキャラに、耳から直に触れられましたから。(^ァ^)

海外での想いっ切りディープな体験あれこれ。
たかの さんが他の国々を廻って書かれた著作も、いずれ読んでみたいと想っています。

Posted by: もとよし | April 15, 2013 at 06:16 AM

出来れば私もこのようなキャラになりたかった・・・記事を拝見してそう思わせる人物像ですね。
でも現実の私、飛行機が怖い、見知らぬ外国の食べ物がおそらく喉を通らないヘタレ人間。。。sad
それだけにこういう人憧れます。
ジプシーという言葉今も残っているんですね。私の年代にはジブシーは神秘と情熱の流転の種族として映画や小説で存在感がありました。

Posted by: おキヨ | April 15, 2013 at 12:40 PM

>おキヨさん

たかの さんの適用能力、寛容さ、なにより人並外れたコミュニケーション能力。
憧れてしまいます。(^ァ^)
なかなか真似の出来ることではありませんけれど。(^^ゞ

なにしろ旅先で訪ねたジプシーときたら、底抜けにフレンドリーだったり、逆にとんでもなく酷かったり(犯罪者スレスレ(^^ゞ)の両極端ときています!
たかの さんの、異文化の中に飛び込んで、度々のアクシデントにへこたれず、積極的に愉しんでしまう超ポジティブ気質。 「素晴らしい!!!」の一語です。(笑)

>ジプシーという言葉今も残っているんですね。

「ジプシー」と言う言葉には差別のニュアンスがあるとかで、近年は「ロマ」と呼ばれることが多いようですね。
ただし、たかの さんは子供の頃から親しんでいる「ジプシー」の名に拘っていて、本書の中ではあえて「ジプシー」で通しているそうです。

Posted by: もとよし | April 17, 2013 at 07:35 PM

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