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December 30, 2012

まほろ駅前番外地

 
 
まほろ駅前番外地
 
 
   三浦しをん著
 
 
       2009年   文藝春秋 

 
  ・光る石
  ・星良一の優雅な日常
  ・思い出の銀幕
  ・岡夫人は観察する
  ・由良公は運が悪い
  ・逃げる男
  ・なごりの月

 
大いに愉しませてもらった小説「まほろ駅前多田便利軒」の続編です。

多田と行天。 30代でバツイチの二人が営む便利屋稼業。
多彩な人生の交錯する街、まほろの心優しき住人たち。

久々に訪れるまほろ駅前に、ワクワクしながら頁を捲った私です。
が、残念なことに、前作を読んだ時ほど夢中にはなれませんでした。
あの折の印象が強烈で、あまりにも期待を高く持ち過ぎたのかもしれませんね。
あんなにも面白かった「まほろ駅前多田便利軒」の続編がこれでは、ちと物足らぬ・・・・という想い。 ガッカリ感がありましたね。

そうは言っても、作中に漂う空気感/雰囲気は相変わらず。 これがイイんです。
只、7編からなる連作短編集として見た場合、いささか盛り上がりに欠ける感じが否めなくて。

※こうしてみると、前作「まほろ駅前多田便利軒」は、実に巧みにまとめられ、構成されていたのだと・・・・これは今頃になって気付かされました。 トホホ。
(それと行天のド外れた変人ぶり(!)に、こちらが慣れて来たってのも、あるかもしれません)

ともあれ、前作があんまり愉しかった分、期待し過ぎて肩透かしを喰らっちゃいましたかねぇ。

これ、どうせならば6話目の「逃げる男」を巻頭・第1話に持って来てですね。 シャチョーとの出会い。 30男・多田のトキメキ(それになにかと余計な口を挟む行天)を軸にしつつ、後続の各話につないでいったら・・・・・なんて、余計なことを考えちゃいました。 まぁ、元々書き下ろしじゃあないので、そういうのは無理か。

今回は「まほろ駅前多田便利軒」の脇役たちがメインに廻って登場。 前作からの読者にとって、取っ付き易く出来ています。
如何にもこの続きがありそうな締め方で終えているので、これはまだ続きありますね。

もちろん、続編を見つけたら読まずにはいられません。
 
 
 
    まほろ駅前多田便利軒  (シリーズ1作目)
 
 

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Comments

ありますねぇ、そういうこと。。。

小説家でも画家でも同じで、毎回秀作というわけにはいかないでしょうね。特に三浦しおんは今や売れっ子の作家ですもの。。。
ファンの作家の明らかに疲れた文体を読むのは辛いものがありますね。
私は昔遠藤周作のファンでしたが、彼が全盛期の作品に〔え!〕と思うような柄でもない推理小説を読んだ時には辛いものがありました。coldsweats01

良いお年を。。。scissors

Posted by: おキヨ | December 31, 2012 at 11:25 AM

>おキヨさん

しばらくぶりに読んだ三浦作品。 前作の印象があまりにも強かったせいか、ちょっとばかり違和感が付きまといました。

でも、本書の上梓は前作から3年も経ってからですから、著者の考え方や作風に進歩があって当然ですよね。
単にこちらが、著者の意図を汲み取りかねたってことかも知れません。(^^;

そうは言っても、行天(主人公の相棒)の、常識の物指しでは測れない怪人ぶり(!)は相変わらずですし。
二人が心中に抱えている闇の部分など。
前作の良さはしっかり引き継いでいるので、このシリーズ、まだまだ着いてゆくべしと想わされました。

Posted by: もとよし | December 31, 2012 at 06:32 PM

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