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September 01, 2012

少年計数機

 
 
少年計数機
 
  ~池袋ウエストゲートパークⅡ~
 
 
    石田衣良
 
      2000年   文春文庫
 
 
       「妖精の庭」
       「少年計数機」
       「銀十字」
       「水の中の目」
 
 
石田衣良さんの池袋ウエストゲートパーク、その2巻目。
前巻の「池袋ウエストゲートパーク」がとっても好かったですから、かなり期待して読み始めたんですけれど、まったく裏切られることはなかったです。
 
「池袋ウエストゲートパーク」において著者の打ち立てた作風、世界観はこの巻でも健在。
相も変わらず池袋の西口公園が中心なんですね。 この辺り、著者の石田さんも、主人公のマコトも、オノレのフィールドをしっかりと守って、いささかもゆるぎがありません。

マコトのクラシック好き(舞台が東京芸術劇場のお膝元にあたるからなのかどうか)という設定。 これがユニークだし、また効果的です。
暴力と風俗の街池袋(あくまで作中の設定として)の中心に住まう主人公が、凄惨な暴力事件を追う合間に耳傾ける音楽がクラシック。 それもバッハと、近現代の音楽をメインに愛聴というのが、なんか妙にリアルで、なによりクールじゃないですか。

話しの方は、相変わらず登場人物のキャラ造りの巧みさで読ませます。
この辺り、著者の、登場人物ひとりひとり(端役に至るまで)に対する慈しみを感じますね。
池袋という魔窟に棲息する(どこかが壊れた)寂しきマイノリティたち。

前巻に比べて、少しだけ大人になった感のあるマコト。
彼の視点も、従来のボーイズとしての立場から大人の側へと徐々にシフトして来ているようで、ここへ来て話しにドンドンと奥行きが出始めている気がします。
 
 
 
   「池袋ウエストゲートパーク」 (シリーズ一作目)
 
 

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