« May 2012 | Main | July 2012 »

June 28, 2012

スタア・バーへようこそ

 
 
スタア・バーへようこそ
 
 
    岸久 著 
 
 
        2004年   文藝春秋
 
 
想うところありまして、このところお酒から遠ざかっています。
最後に飲んだのが、確か昨年の七月頃でしたから、もうそろそろ一年近くになるでしょうか。(昨年暮れの職場の大掃除で、出て来たお神酒(前年の残りもの!)のワンカップは頂いてますけれど)

お酒の味わいとか、酔い心地とか、果たしてどんなだったか。 もう随分とご無沙汰していますから、もはやイメージも曖昧ですね。
二日酔いの朝の気分なんか、もう完全に忘れちゃってますけれど。 まぁ、そんなものはわざわざ想い出さなくてよろしい。

        ▽▲▽▲▽▲

本書は、バー店主として銀座にお店を構える筆者が、現役バーテンダーという立場からバーという空間、そしてお酒の知識あれこれについて記したもの。

現在はお酒とは縁なく暮らしている私ですけれど、図書館でこの本を見掛け、何気にページを捲ってみている内に不思議と惹きこまれてしまい、ついつい読み耽ってしまいました。
お酒の話し/薀蓄は(料理のそれと同じで)読んでいるだけでも充分愉しいし、興味の尽きないものです。

文は人なり、と言います。
本書を読むと、その文章から筆者たるバーテンダー氏のジェントルで、そして凛とした人柄を感じるんですね。
銀座でのバー経営。 そしてバーテンダーの仕事を、こうして書籍として発信するということから、筆者は余程のベテランではないかと想像していたのですけれど、本書の執筆時点でバーテンダー歴18年。 スタア・バーも3周年とか。
意外にも(!)お若い。 が、なるほどお店の切り回しぶりの実にエネルギッシュなのも、これで納得です。
バーもバーテンダーも若いけれど、お店のポリシーや店主その人に、成熟したイメージを感じさせられるのは、バー文化の根付いた銀座と言う土地柄の故か。
 
私もしばらく飲んでいないけれど、また・・・・てな気分になりました。
 
 

| | Comments (6) | TrackBack (0)

June 23, 2012

青春デンデケデケデケ

 
 
青春デンデケデケデケ
 
 
    芦原すなお 著 
 
 
        1990年   河出書房新社
 
 

舞台は1960年代の香川県。 ある日、ラジオから流れるベンチャーズの電気ギターから電撃的啓示を受け、青春をロックバンドに捧げることになった少年とその仲間の物語です。

気の合う仲間同士で、好きなことを思いっ切りやる! あるいは、なりふり構わずバカをやる!
好いですねぇ! やりたいだけおやんなさい。(迷惑掛けない範囲でネ) これぞ若さの特権ってモンです。

とは言えこの当時、彼らの周囲にはバンド経験者なんて誰もいなくて、勿論今みたいに各種メディアを通じて手軽に情報が手に入るわけもなし。
なにしろ楽器がない(演奏技術がないのはもとより)、知識もない。 ましてや(なにより重要な)お金なんてこれっぽっちもありません。
バンドをやろうと一大決心をし、メンバーを集めてはみたものの(情熱の他は)無いもの尽くしなワケです。

そこでまずは楽器代を捻出すべく、アルバイトに精出す日々なのです。
こういう不自由さにメゲルどころか、むしろ愉しんでしまえるのが若者って奴ですね。

小説の語り手は当時バンドリーダーを勤めたサイドギターのちっくん。
小説中では、みんなしてバカやってますけれど、方言を多用したその文体からは、ユーモアとインテリジェンス、そして粋を漂わせますよ。(この辺り、主人公のその後の人生を暗示しているように想います)
そして既に中年の域、人生も後半戦に入ったと思しき男性の、当時を懐かしむ語り口には、素直に共感を覚えますね。

登場するのはみんな好い子(ひたむきで、不器用で、純情な)ばかりだけれど、中でもベースの富士夫が好い味出してますね。 高校生の割りに老成しちゃって、妙に世慣れているお寺の息子。

高校を卒業したバンド仲間の「その後」を訊いてみたい気もするけれど、敢えて多くを語らないでいるのが、この小説の好いところでもあるよな。 ウン。
王道の青春ものを愉しみました。
 
 

| | Comments (4) | TrackBack (0)

June 15, 2012

またぞろ健康診断

 
 
またぞろ健康診断です。
このところずっと、(会社の関係で)新宿にある病院まで出張って健康診断を受けていたんですけれど、それが今回からは、職場近くの病院で受診出来るようになりました。
グッと近くなって、こいつぁ便利べんり・・・・って、要は終わったらそのまんま職場に直行せよってことかよ!
ま、何はともあれ効率的になるのは結構なことです。

さてこの病院。
今回初めて利用したんですけれど、建物が新しくて、設備もキレイ。 その上、中の雰囲気も好くって、もう快適そのものでした。
これならもう、次回からここでイイや。 新宿まで出て行くのも面倒だし。 なんて(現金にも!)想いましたね。

前回の新宿での健診で体験したような(健康診断に特化した施設としての)洗練の度。 完成度の高さを、ここでは感じられませんでしたけれど。
でも、(都会での健診とは違って)とっても空いていましたから、その辺のことなんてもう、どうでも好いンですよね。
さっさと済ませることが出来て、ストレスも溜まらない。 今回この病院で受診出来たのはラッキーでした。

ともあれこれで、今後都内に出掛ける機会がひとつ減ったのは確かカナ。
 
 

| | Comments (6) | TrackBack (0)

June 09, 2012

W杯予選 日本vsヨルダン

  
 
昨夜は大勝利でした!

   日本 6-0 ヨルダン
 
 
偶々点けたテレビで始まったのが、2014年ワールドカップ・ブラジル大会のアジア最終予選、日本vsヨルダン戦。
 
なにしろモノグサな私。 常日頃は代表戦と言えども自分から見ることはないんですけれど、こうしてイザ観戦しだすと、たちまち夢中になっちゃいますね。 我ながら現金なモンです。
 
ヨルダンは選手個々の動きのキレがとても好く、序盤など見ていてハラハラさせられましたね。 こいつぁ、強敵だぞ!って。
が、日本代表はそれを上回るスピード感・・・・それは、選手個々の動きの素早さとはまた別に、チーム単位でのテンポ感が優れているという意味で・・・・があって、安心して見ていられました。

攻守の切り替えやパス回しなど、一瞬の遅滞もなく、そして時間/空間を無駄にしない。
極めて緻密で、そして精度の高いサッカーです。
前半だけで4点。 とんとんとんって、次々に得点しちゃいましたからね。
すげェ!

終わってみれば6対0の圧勝です。 寄せ付けませんね!

この先まだまだ予選が続くんですから、代表チームも大変です。
W杯への道というのは、気が遠くなるほど永く険しいもののようです。

ブラジル大会での活躍、楽しみにしています。
 
 

| | Comments (2) | TrackBack (0)

June 05, 2012

バッテリー III

 
 
バッテリー III
  
 
    あさのあつこ 著
  
  
          2000年
  
  
「バッテリー」の三冊目。
前二冊と同様、小説としては短いけれど、しかし充実の読後感を得ました。

一~二巻において、その卓越したピッチングを披露した主人公の中学一年生、原田巧。
ここまで彼の、プロ野球のスター選手の少年時代もかくや、と想わせる飛びぬけた才能を散々見せ付けておきながら、一向に試合をさせないで、読者(つまり私)をやきもきとさせて来ました。

これが例えば野球マンガなら、主人公は早速投手に大抜擢(一年生ながら)されて、大会の檜舞台でバッタバッタ、三振の山を築きそうなところじゃないですか。 それがここでは、じらされてじらされて、ゲームの場面は中々始まりません。

        ▽▲▽▲▽▲

さて主人公巧ですが、ここへ来て漸くその持ち前の性分が見えて来たようです。

巧という子は只々ボールを投げたい、ピッチングをしたいんですね。
マウンドはその為にこそ必要だし、彼がチームの一員である理由もそれ故。

そもそもが、チームプレイに殆ど興味がない(!)みたいです。
なんたって協調性ゼロの性格だし。
それよりも何よりも、心に抱くのはマウンドという場所、ピッチングと言う行為への強烈な思慕、そればかり。
こうなると、彼のやりたいのは一般的な意味合いでの「野球」とはいささか異なるものなんじゃないか、なんて想ってしまいます。

著者のあさのさん、ホントに手の焼ける子を主人公に据えられましたね!
無論、そこのところがこの小説「バッテリー」の魅力のひとつなんですけれど。

        ▽▲▽▲▽▲

ピッチャーの原田巧と、キャッチャーの永倉豪。
彼ら以外の野球部メンバーらの描写も増えて、こうなって来るとドラマに奥行きが生まれますね。

その豪の存在が好いんです。
孤高のピッチャー・巧に対して、その球を捕り、試合/チームの全体を俯瞰するキャッチャーというポジションの豪。
巧と正反対の、至って鷹揚な気質。
彼こそは、「投げたい」という、只それだけの理由で野球を続ける巧にとって必要不可欠の存在。
そして、周囲から何かと反発を買い易い巧(巧の言動じゃ無理ない、と私だって想います)にとって最大の理解者にして、時にケンカ相手ともなるのです。

まだまだ先のあるこの物語、この二人の関係がこの先どう変わってゆくか、気になります。
 
 
 
    バッテリー     (1996年)
    バッテリー II   (1998年)
 
 

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« May 2012 | Main | July 2012 »