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April 06, 2012

バッテリー II

 
 
バッテリー II
  
 
    あさのあつこ 著
  
  
          1998年
  
  
バッテリー」の続編です。
主人公の野球少年・原田巧君とその周囲を、相変わらず丁寧(過ぎるくらい!?)な筆致で描いてゆきます。

巧も、2巻にしてやっと中学に入りました。
読者としては、早速野球部での大活躍を期待してしまうワケですけれど・・・・・そこは原田巧。 そうそう素直に展開してくれやしません。

なにしろ前作があんまり好かったですからね。 私など、もうワクワクしながら読み始めましたけれど。
これが読者の期待を翻弄させる、中々の辛口に仕上がっていました。

心理描写や人間関係についても、ギリギリの際どいコースを突いてきますよ。
中学一年生達(野球仲間やクラスメート)そしてその周囲(家族、先生、先輩ら)を描くにあたって、ここまでヤルかと。

それにしても、決して長編ではないにも関わらず、前作の発表(1996年)から年度の開いているのは何故でしょう。
私は、そこのところにちょっと興味が湧きました。
それだけ丁寧に描きたかったということなのか。 あるいは、書きたくても、容易には書き進めることが出来なかったのかも・・・・

原田巧という少年。
新入生ながら、超中学級(?)の剛速球投手。
はなはだ傲慢にして、おっそろしく純粋。
この、野球の神様から卓越した才能を授かった男の子の、(作品世界にあって全能の著者にとってさえ)あまりの御し難さ、そして彼への愛おしさ故、執筆するに当たってはかなり悪戦苦闘されたのではないか、なんて勘繰ってしまいました。
ある意味、ひどく手の掛かる息子のような存在だったのかもしれませんね。
 
 

    バッテリー     (1996年)

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Comments

浅田次郎の〔憑神〕を読み始めたのですがなんと舞台背景は我が夫の生まれた深川高橋ではありませんか!つまり私の本籍地でもあるのです(^^ゞ。
興味も倍加。
あの川〔今ちょっと川の名前の度忘れ〕東京大空襲には死体が累々と浮いていたとか。。。
読み進むのが楽しみです。

あ、すみません、〔憑神〕という記事にコメントするべきでしたね。(~_~;)

Posted by: おキヨ | April 07, 2012 at 12:21 PM

>おキヨさん

「憑神」、早速愉しんでおられますね。(^ァ^)

>なんと舞台背景は我が夫の生まれた深川高橋ではありませんか!つまり私の本籍地でもあるのです(^^ゞ。

それはそれは! ご主人は由緒正しい江戸っ子であったワケですね!(^ァ^)

水運の盛んな往時の江戸/東京。 便利ではあるけれど、一旦大雨になれば災害の危機にも見舞われる・・・・「憑神」にもそんなシーンがありましたね。

この地の名前。 高橋と書いて「たかばし」と読ませる(「憑神」を読んで知ったのですけれど(^^ゞ)その響が、私はとても気に入りました。

Posted by: もとよし | April 08, 2012 at 12:12 AM

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