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March 17, 2012

鬼の面

 
  
鬼の面
 
   銭形平次傑作選 3
 
 
     野村胡堂著   潮出版社
 
 
     ・花見の留守
     ・和蘭の銀貨
     ・鉄砲汁
     ・竹光の殺人
     ・城の絵図面
     ・鬼の面
 
 
 
    
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野村胡堂の銭形平次傑作選も、これで三冊目です。
ここまで読み進めてきた内、第1巻では美女/花嫁の絡んだ犯罪が主。
そして第2巻は、江戸の名所に因んだ悪事の数々が中心の、いずれもアンソロジーでした。
さて、この第3巻はいよいよ捕り物/アクション編ですよ!

十手を抜いた平次が、凶悪無比な下手人を向こうに回した一騎打ち!
捕り方たちを動員しての、大掛かりな捕縛シーン!!
そして銭形平次と言えばやはりコレ! 得意の投げ銭も、ここぞという場面で炸裂!!!
読んでいてまことに痛快な短編集になっています。

平次親分の立ち向かう犯罪の数々。 その手口/トリックも中々凝っていますよ。
銭形平次の推理も冴えるってモンです。
捕り物帳としてみた場合、この第三巻はシリーズ中もっとも高いレベルに達しているんじゃあないかと想います。

とはいえ、収録されている作品はいずれも短編ですからね。
描かれる事件も、あまり引っ張ることをせずに、アッサリと描かれます。
凶悪/陰惨な犯罪であっても、過度に重苦しく表現はしない。 そういうところがまた、江戸前と言えるでしょうか。

一方、前二巻で私が愉しみにして来た平次と八五郎とのやりとり。
親分子分の間で交わす、粋な軽口の応酬は、前二巻に比べてイマイチの感あり。 あんまり冴えが感じられなかったですねぇ。

野村胡堂のものした銭形平次捕物控。 そのシリーズは膨大です。
今回、銭形平次傑作選の三冊で読む事の出来たのは、その中のほんのほんの一部。
銭形平次傑作選。 まずはこれにてお終いですけれど、もしも機会があれば、この選集に取り上げられることのなかった平次ものについても読んでみたいところです。
 
 
 
     銭形平次傑作選 1   七人の花嫁

     銭形平次傑作選 2   橋の上の女
 
 

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