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December 26, 2011

八つ墓村

 
 
八つ墓村
 
 
    横溝正史 著
 
 
        1951年  角川書店
 
 
ご存知横溝正史の代表作です。
この小説について私は、昔むか~しのその昔、高校の図書室にあったものを読んでいる筈です。

「ハズ」って言うのはつまり、読んだということの記憶そのものが、もはや忘却の彼方へと消え去り掛けていまして。
ですから内用についても殆ど、覚えてはいませんです、ハイ。
そもそも殺人事件の犯人が誰であったのか、小説のお終いに至るまでとうとう想い出さなかったという体たらく!
これって、推理小説を初心に還って愉しむことが出来て好かったと言うべきか・・・・それとも記憶の、見事なまでのすっ飛ぶ具合がヤバイと言うべきなのか?

それでも設定や、そこここの文章表現など、断片的に憶えている部分もありまして、読んでいて時折ハッとさせられることがしばしば。
初めて読んだ高校生の当時、余程印象に残ったものが、心の奥底に刻み込まれていたんでしょうね。
その、長い間埋もれていた記憶の断片が、今回再読する中で少しずつ浮かび上がって来る・・・・ちょっと奇妙な読書体験ではありました。

私は本書を推理小説の積りで読み(返し)始めたんですけれど、でも実際はそうばかりでもなかったですねぇ。
なにしろ名探偵・金田一耕助が、ここでは殆ど傍観者並みの扱いですし。
これはむしろ推理要素に伝奇、歴史ロマンを加えた冒険小説と言えそうです。
私は以前に読んで印象深かった江戸川乱歩の「孤島の鬼」と、かなり似たところがあるなと想いました。

主人公の男が割合に小心者でヘタレなのに対して女は強し、です。
取り分け主人公を取り巻く三人の女性はパワフルでかつシタタカであったり、あるいは柔に見えて激しく一途だったり・・・・それぞれが個性的で素敵です。
こういう男女の(キャラクターの)取り合わせ。 意外に今風なんではないかと想います。

迷信深く、根強い因習に捉われた村の人々。
地方の旧家を覆う陰湿な空気感。
そこに放り込まれた青年の怖れと冒険心。
これぞ正しく横溝ワールドですね。
あっという間に読み終えました。
 
 

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Comments

私も読んだもの観たものをきれいに忘れてしまいます。思い出さないまま再度読んでいて最後のあたりで〔あれ!読んだ本?〕と気付く場合はいい方かも(~_~;)
映画もそうで、最終に差し掛かり〔前に観た!?〕とおもうこともしばしば。。。

思えば恐ろしい現実ですが、忘れることで映画などは2度も3度も楽しめますヽ(^o^)丿

横溝正史は昔結構読んだ気もします。。。

Posted by: おキヨ | December 27, 2011 at 12:27 PM

>おキヨさん

本人がそれと自覚していないだけで、以前に鑑賞したことを忘れ去ってしまっている小説/映画は、まだまだ他にもありそうです。(^^ゞ
私の「八つ墓村」現象(?)。 これから先、何度も発生するかもしれません。(笑)

それにしても、読んでいる途中で中途半端に想い出したりしなくて好かったです。(笑)
お陰で、お終いまで主人公の運命にハラハラしながら愉しむことが出来ました。

Posted by: もとよし | December 27, 2011 at 08:34 PM

こんばんは~
 わたしも、読んだと思います。詳しい内容は忘却の彼方です、わたしもcoldsweats01
確か、横溝シリーズ文庫本でそろっていると思う。
我が家の本棚にあるはずです。

忘れた頃に読んでみると又楽しめるかもですね。

Posted by: みい | December 27, 2011 at 08:43 PM

>みいさん

え?! またまた~。 みいさんまで、忘れちゃうなんて。(^^ゞ

横溝正史、一時期すごく流行ってましたよね。
なんかオドロオドロシイ表紙で統一されていた角川文庫のシリーズ。 印象が鮮烈です。

因みに、今回私の読んだのは1996年の単行本でした。 どうやら映画の公開に合わせての発行らしいです。(表紙は豊川悦司)

Posted by: もとよし | December 27, 2011 at 10:43 PM

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