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September 27, 2011

ムクドリ軍団

 
 
私が当地に越して来た当時驚かされた事のひとつに、JR津田沼駅界隈に現れるムクドリの大群があります。

夕刻など、駅北口周辺を歩く度に、途方もない数からなるムクドリの大群を見掛けるんです。
ムクドリ軍団は駅前のビル、中でも取り分け高い建物の屋上あたりに陣取りまして、そこから一斉に飛び立ち飛び交う様は文字通り雲霞の如し!

やがて私はムクドリたちが、今度は道路沿いに植えられた樹木に群がっているのに気付きました。
さして高さのない街路樹ですから、その下を歩く度、鳥たちの鳴き声が(駅前の絶え間ない喧騒にも負けず)好く聴こえて来ます。
これが夜を徹してチュンチュンチュンチュン・・・・・と、まことにかまびすしい。
何しろ交通至便で一日中賑わいの絶えない津田沼駅前ですからね。 そこいら中、昼間に負けない明るさです。 鳥たちが浮かれるのもムリないか。
ともあれ夜を徹してチュンチュンです。 コイツラ、寝不足になりゃしないかと要らぬ心配をしそうになるくらい。

        ▽▲▽▲▽▲

しばらくの後、駅の南口側でもムクドリを見掛けるようになりました。
いえその、偶々私が 北口 -> 南口 の順に気がついただけで、それ以前から勢力を拡げていたのかもしれませんけれど。
ともあれ南口の広場に植えられた大きなケヤキを、ムクドリ軍団が我が物顔で占拠しています。

これだけの大群に寄って集って留まられると、(糞とかで)樹も傷んでしまうんでしょうね。
そのうち、ケヤキにネットが(樹をすっぽりと覆うような)掛けられるようになりました。

それにしても駅前の、これだけ騒々しい場所に集団で割り込んでしまう、そのバイタリティ。
さすがムクドリ。 なんともタフな連中です。 

        ▽▲▽▲▽▲

お次。
津田沼駅北口のパルコの横に植わった街路樹に、今度はハクセキレイ(多分のおそらくで)の群れが集まっているのに気付いたのは去年から。
ハクセキレイと言えば水辺の近くに棲む、それも単独で行動する鳥とばかり想っていましたけれど。 それが津田沼駅の前、それも集団でお目に掛かることになるとはね!

駅前に堂々陣を張るムクドリ軍に対して、ちょっと奥まったパルコ横。 勢力としてずっと貧弱なハクセキレイの一隊。
なんだか、駅周辺における野鳥の勢力差を象徴するような構図です。

        ▽▲▽▲▽▲

さて、ここからがやっと本題。
話しはこの夏のことです。

夕刻、例によって我が家でボンヤリと過ごしていたら、またぞろチュンチュンが聴こえて参りました。
すわ、ココまで進軍して来おったか!
私は、さっそく探しに出掛けましたよ。

そこいらを見廻るまでもなく、拙宅のすぐ近くに植えられた樹にムクドリが群れているのを発見。
相も変わらず、すこしも落ち着きなく飛び交っています。
ここらは駅前に負けず劣らず、交通量の多い幹線道路沿いなんですけれど、こ奴らクルマなんてまるで気にならないみたいですね。
常日頃騒音に参まされている私なんかより、よっぽど図太い連中です。
 
 

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<読書インデックス>

 
 
<<著者別、五十音順インデックス>>
 
 
 
<あ行>
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 ・逃亡くそたわけ

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 ・椿山課長の七日間
 ・憑神

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 ・青春デンデケデケデケ

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 ・日本人への遺書(メメント)

R.D.ウィングフィールド
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池田満寿夫
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 ・孤島の鬼
 ・猟奇の果

えのきどいちろう
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奥田英朗
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 ・町長選挙

長田弘
 ・ねこに未来はない

大佛次郎
 ・赤穂浪士

恩田陸
 ・ネバーランド


<か行>
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 ・古今東西 陶磁器の修理うけおいます

海堂尊
 ・チーム・バチスタの栄光
 ・ナイチンゲールの沈黙
 ・ジェネラル・ルージュの凱旋

景山民夫
 ・遠い海から来たCoo

角田光代
 ・おやすみ、こわい夢を見ないように
 ・八日目の蝉

川端康成
 ・雪国

岸久
 ・スタア・バーへようこそ

北尾トロ
 ・愛の山田うどん
 ・裁判長!ここは懲役4年でどうすか
 ・裁判長!これで執行猶予は甘くないすか

車谷長吉
 ・赤目四十八瀧心中未遂

劇団ひとり
 ・陰日向に咲く

五街道雲助
 ・雲助、悪名一代

小松左京
 ・復活の日

<さ行>
西原理恵子
 ・いけちゃんとぼく

榊莫山
 ・書のこころ

さだまさし
 ・精霊流し

佐藤賢一
 ・女信長

佐藤多佳子
 ・しゃべれども しゃべれども

佐藤友哉
 ・デンデラ

C.W.ニコル 
 ・ザ・ウイスキー・キャット


J.K. ローリング
 ・ハリー・ポッターと賢者の石

重松清
 ・ナイフ

柴田錬三郎
 ・御家人斬九郎

ジム・ラベル
 ・アポロ13 (ジェフリー・クルーガーとの共著)

白石昌則
 ・生協の白石さん

城山三郎
 ・黄金の日日
 ・官僚たちの夏

春風亭柳昇
 ・寄席は毎日休みなし

杉浦日向子
 ・風流江戸雀
 ・ニッポニア・ニッポン
 ・東京イワシ頭
 ・江戸アルキ帖

スティーブン・ハンター
 ・魔弾

須藤靖貴
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<た行>
たかのてるこ
 ・ジプシーにようこそ!

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田宮俊作
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田村京子
 ・北洋船団 女ドクター航海記

ダン・ブラウン
 ・ダ・ヴィンチ・コード

辻井いつ子
 ・今日の風、なに色?
 ・のぶ、カンタービレ!

手塚治虫
 ・どろろ


<な行>
中島らも
 ・今夜、すべてのバーで
 ・固いおとうふ
 ・寝ずの番


<の行>
野村胡堂
 ・銭形平次傑作選
   七人の花嫁
   橋の上の女
   鬼の面


<は行>
林真理子
 ・下流の宴

ピーター・メイル
 ・南仏プロヴァンスの12ヶ月

東野圭吾
 ・探偵ガリレオ

広瀬洋一
 ・西荻窪の古本屋さん

百田尚樹
 ・永遠の0

福井晴敏
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 ・亡国のイージス

福本清三
 ・おちおち死んでられまへん (小田豊二との共著)

藤本健二
 ・金正日の料理人

古谷三敏
 ・寄席芸人伝

ヘンリー・クーパーJr.
 ・アポロ13 奇跡の生還

辺見じゅん
 ・決定版 男たちの大和

ポール・ボウルズ
 ・シェルタリング・スカイ


<ま行>
松本清張
 ・砂の器

万城目学
 ・プリンセス・トヨトミ

三浦しをん
 ・風が強く吹いている
 ・白いへび眠る島
 ・舟を編む
 ・まほろ駅前多田便利軒
 ・まほろ駅前番外地

三上延
 ・ビブリア古書堂の事件手帖

水木しげる
 ・妖怪天国

三谷幸喜
 ・気まずい二人
 ・むかつく二人 (清水ミチコとの共著)

宮嶋茂樹
 ・ああ、堂々の自衛隊
 ・不肖・宮嶋 南極観測隊ニ同行ス

宮部みゆき
 ・火車
 ・ブレイブストーリー
 ・魔術はささやく
 ・理由

武良布枝
 ・ゲゲゲの女房

村松友視
 ・ベーシーの客

群ようこ
 ・かもめ食堂 (小説版)

森絵都
 ・風に舞いあがるビニールシート

森谷雄
 ・シムソンズ

森博嗣
 ・スカイ・クロラ
 ・ナ・バ・テア

<や行>
山岡荘八
 ・新太平記
 ・徳川家康
   第1巻 出生乱離の巻
   第2巻 獅子の座の巻
   第3巻 朝露の巻
   第4巻 葦かびの巻
   第5巻 うず潮の巻
   第6巻 燃える土の巻
   第7巻 颱風の巻
   第8巻 心火の巻
   第9巻 碧雲の巻
   第10巻 無相門の巻

山田宗樹
 ・嫌われ松子の一生

山本一力
 ・背負い富士

山本周五郎
 ・赤ひげ診療譚

夢枕獏
 ・陰陽師

横溝正史
 ・八つ墓村

吉田修一
 ・横道世之介

吉永みち子
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吉村仁
 ・素数ゼミの謎

米原万里
 ・旅行者の朝食
 ・嘘つきアーニャの真っ赤な真実


<ら行>

<わ行>

<その他>
 
 

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September 21, 2011

不肖・宮嶋 南極観測隊ニ同行ス

  
 
不肖・宮嶋 南極観測隊ニ同行ス
 
 
  宮嶋茂樹 (著)
  勝谷誠彦 (構成)
 
     1998年   新潮社
 
 
 
 _
 
  
  
不肖・宮嶋こと宮嶋茂樹カメラマンと言えば、自衛隊に体当たり取材してる人とばかり想っていました。
本書はその不肖・宮嶋氏が第38次南極観測隊(1996年)に同行取材した折りの記録。 これまた体当たりでものした文と写真です。

一定のメンバーで狭い空間を共有しなければならない南極観測船内や昭和基地、ドーム基地とその往復の道程。
その期間は(越冬隊員の場合)一年と四ヶ月にも及びます。

苛酷で単調な生活の中、息抜きのため例えば飲食を愉しむなんてのは未だ序の口。
人はこうした環境に放り込まれると(精神の如何なる作用でしょう)世間一般の常識から解き放たれるようで。
(仕事に差し支えない範囲で)故国では考えられないようなハッチャケた風体をしてみたり、いろいろ(?)とやんちゃを働いたり。
極地では、世間一般の常識は通りません・・・・って、そもそも世間の眼って奴がまったく届きませんからね、ここまで来ると。

南極観測とはいっても、本書では学術的な側面についての記述は一切ヌキです。 そもそも取材者に、そっち方面への興味がまったくありませんからねぇ。
それよりも人間観察とシモネタ、それにきな臭い場所がトコトン好きなんだね。 その辺りについてのファンキーな記述ならば満載です。
不肖・宮嶋の後先考えない(!)体当たり取材ぶりは十二分にオモシロイんだけれど、でもこのヒト、報道者としての信念を持ち合わせていないようで。
そもそもが、オモシロくするためなら例えナニ書いても(?!)ってスタンスなので、南極観測についてキチンと知りたいって向きにはまったくお勧め出来ません。 むしろ害(!)になるかも?

現地での取材担当が宮嶋氏、それを(国内で)思いっきりクダケタ文章にまとめたのが勝谷氏、ということらしいですね。
二人して創り上げたキャラが「不肖・宮嶋」なり。
 
 

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September 17, 2011

電動アシスト自転車

 
 
電動アシスト自転車を購入することになりました。
人の力を電力(モーターの力)によって補助する、昨今街中でも好く見掛けるタイプの自転車です。
この「アシスト」というところがミソで、これはあくまでも自転車の範疇に属するもの。
だからして(電気の力を利用して)走る手伝いこそするけれど、人が自分で漕がない限りは進まないことになってます。

その昔、自転車に少しだけ凝ったことのある私ですけれど、電動アシスト自転車については、これまでまったく無知でした。
大分以前、ヤマハがPAS発売した頃に・・・・つまりこのジャンルの黎明期ですね・・・・自転車雑誌のインプレッションを読んだことがある程度。
なので、購入にあたっては自転車屋を廻ってパンフレットを貰い、またネットを活用たりして、いろいろ調べてみましたよ。

機能/品質/入手&ケアのし易さから言って、初心者にとって買い求め易いのは、やはり国内大手家電/自転車メーカーの製品。
代表的なメーカーとしてはブリジストン、パナソニック、ヤマハ、サンヨーあたりか。
(但し、ブリジストンとパナソニックのは共同開発のようで、中身はほぼおんなじらしい)
各社とも、同デザインで(電力による)走行可能距離の違うモデルが何種類もラインナップされています。
その走行可能距離と自転車の価格とは正比例していまして、つまり乗っけてあるバッテリーの容量がお値段にモロ反映するということ。
うんうん、大分判った(んじゃあないかって想うんですケド)。

さてさて、機種選定という段ですけれど、購入に当たっての要求仕様として「走行距離が30Km以上。 これだけは譲れない」旨、承っております。
個人的には「そんなに要るかぁ?」って想うんですけどねぇ~。 まぁイイか。
ともあれ、この条件で(数多ある電動アシスト自転車のラインナップ中から)大分絞られますね。

自転車屋さんと電気屋さんのコラボという意味でブリジストン、パナソニックの製品には惹かれるものがあります。 一方、このジャンルの嚆矢を放ったヤマハ製品の完成度もまた魅力。
電動アシスト自転車って中々オモシロそうです。
 
 

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September 15, 2011

橋の上の女

 
 
橋の上の女
 
   銭形平次傑作選 2
 
 
     野村胡堂著   潮出版社
 
 
     ・橋の上の女
     ・笛吹兵二郎
     ・橋場の人魚
     ・お六の役目
     ・一と目千両
     ・棟梁の娘
     ・髷切り
     ・たぬき囃子
 
 
 
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野村胡堂の銭形平次傑作選、第二集です。
数多ある作品の中からこの巻に選ばれたのは、日本橋や両国など、いずれも江戸市中の代表的なエリアを舞台とした事件ばかり・・・・らしいのですけれど、田舎モンの私にはそこのところ、どうにもピンとこない。 土地土地の風情/カラーとか、実感することが出来なかったです。 残念なり。

さて、そんな江戸にも捕り物にとんと疎い私ですけれど、銭形平次もの二冊目にして野村胡堂の文体に馴染んできたのでしょうか。 この巻は、読んでいてひたすら心地好かったです。
推理/サスペンスやアクションとして愉しむというより、文章を追ってゆくのが只々愉しいばかり。
好きなんですよ。 この原作版「銭形平次」の作品世界観が。
例えば表題作の「橋の上の女」では、いつものようにガラッ八が平次親分の住まいを訪ねて来た、こんな描写から始まります。


 (前略)
四月のある日、座っていると、ツイ居眠りに誘われるような、美しい日和です。桜は散ったが苗売りの声は響かず、この上もなく江戸はのんびりとしておりました。
平次 「頼むから日陰にならないでおくれ、貧乏人の日向ぼっこだ・・・・」
 (中略)
銭形平次は気のない顔を振り向けました。時鳥にも鰹にもないが、逝く春を惜しむ、江戸の風物は何となくうっとりします。


あぁ~好いです! 堪ンないです!!
この、今時の小説ではまず在り得ない文体。 春風駘蕩てのは、こういうコト。

テレビの「銭形平次」とはまた、チョイとばかり印象、勝手の違う世界ではあります。
ただしですねぇ、平次親分その人のイメージについちゃあ、その容子と言い語り口調と言い、ややもすると大川橋蔵さんのそれに脳内変換されそうになるワタシです。
まったく、子供の頃からの刷り込みってやつは馬鹿に出来ませんね。 困ったモンだ。

相変わらず、作者が腕によりを掛け趣向を凝らしたであろうトリック/推理の顛末に、私はあんまり興味が湧かずにいます。 なので、その辺はすらすら読み飛ばしちゃう。(おい)
それよりも平次親分とその八五郎のらちもない与太話が相変わらず愉しい。
この好い湯加減に、ず~っと浸かっていたいナと。

この巻を読んで私は、以前にもましてガラッ八のことが気に入っちゃった。
堅物の平次に対して、賑やかでお調子者で、誰とでもたちまち打ち解けてしまう八五郎。
二人で一人。 唯一無二の名コンビです。
常日頃はお堅い平次親分も、八五郎に対してだけは、例えばこんなクダケタ口調で受け答えが出来るようです。


八五郎 「ね、親分、あっしは、あの話を、親分が知らずにいなさる筈はねえと思うんだが・・・・」
平次  「何だい一体、その話てえのは? 横丁の乾物屋のお時坊が嫁に行って、ガラッ八ががっかりしているって話ならとうに探索が届いているが、あの娘の事なら、器用にあきらめた方がいいよ、町内の若い娘が一人ずつ片付いて行くのを心配していた日にゃ、命が続かねえぜ」


今回はアクションシーンと言えるほどの場面はなし。 だからして平次得意の投げ銭も抛らない。
もとより、飲む打つ買うは描かないのが「銭形平次」の世界。 これは作者のポリシーらしいですね。
罪を憎んで人を憎まず、の平次親分。
厳格な法の番人って訳では、決して・・・・いえねココだけの話し、真犯人の捕縛に存外拘ってなかったりしますし。(謎) ま、もとより名誉栄達には興味のない御仁ですから。

銭形の平次親分と八五郎。 花も実もある江戸っ子たちです。
 
 
 
     銭形平次傑作選 1   七人の花嫁
 
     銭形平次傑作選 3   鬼の面
 
 

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September 12, 2011

オケと地震

 
 
先日あったオケの練習中のことです。
ひ~こら弾いている真っ最中にあららら・・・・ゆ、揺れてます?

少々の揺れなど今や珍しくもなんともない我々ですけれど、演奏中の地震となるとちょっと(!)吃驚です。 私など、これが初めての経験でした。

        ▽▲▽▲▽▲

その時我々が演奏していたのは、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。
去る三月、東日本大震災により中止となった第51回定期演奏会で演奏する事になっていた曲です。
準備万端整えていながら泣く泣く取り止めたこのピアノ協奏曲を、次回演奏会に満を持して乗っけようと言う次第。 リベンジ企画ですね
久々になる練習は、ソリスト(ピアノ)抜きのカタチで始まりました。
独奏ピアノ + オーケストラで聴かせる同曲の素晴らしさはいわずもがなですけれど、オケのみで演奏しても、これはこれで凄く愉しい、カッコイイ曲です。

演奏中、まさかの地震。 意外なくらい、慌てず騒がず、平気で弾いてられるモンです。
今まさに楽器を構え、演奏に取り組んでいる最中、であったからでしょうね、きっと。

        ▽▲▽▲▽▲

練習ということもあって、この時はまだまだ余裕の対応でした。
けれど、もしも本番の時に地震があったならば、なかなかこうはゆかないと想うのです。

本番のステージ。
コンサートホールの客席に聴衆を迎え、演奏を進めているさなかに揺れが来たら・・・・

体感出来る程度の揺れなど、いつあっても少しも不思議でない今日この頃ですから。
心積もりだけは、しておくべきなのでしょうね。
もしもの時に、どう判断し行動するか。 どれほどの選択肢を用意しておくか。
いえ、その道の関係者。 コンサート/興行の運営に携わる方などからしたら常識なのでしょうけれど。
 
 

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September 06, 2011

池袋ウエストゲートパーク

 
 
池袋ウエストゲートパーク
 
 
    石田衣良
 
      1998年    文藝春秋
 
 
      「池袋ウエストゲートパーク」
      「エキサイタブルボーイ」
      「オアシスの恋人」
      「サンシャイン通り内戦(シヴィルウォー)」
 
 
いつも利用させて貰っている図書館の、文庫サイズの小説がぎっしり収まっている書棚。
沢山の背表紙が著者別に整然と並ぶ中、如何なる訳でしょう、ずっと以前から私の目を引いて止まない一冊がありました。
その題名からして、池袋界隈を舞台にしたチャライ恋愛小説だろう、くらいに想っていた。 だから、ずっと、手に取る気がしなかったんですね。 (喰わず嫌いってよくない)
でもこの文庫本、私の図書館に来る度いつも こっちこっち!、イイから俺を読め!、read me! って呼び掛けて来る・・・・ような気がしていたんですワ。
それである日、魔が差したっていうんでしょうか、つい手に取っちまったんですね。 「池袋ウエストゲートパーク」という文庫本。

         ▽▲▽▲▽▲

したらこれが、滅法面白いハードボイルドでやんの!
喰わず嫌い読者にとっては真に痛快な一撃でしたよ、これは。

JR池袋駅前に棲む未だ二十歳前、タフなアウトローの一人称で進むこの小説。
なにしろ文章がイイです。 文体や比喩がとっても粋で無駄がない。 テキパキとしたリズム感/抑揚も素敵だ!
これって、その昔私が好んで読んでいた、アメリカのハードボイルド小説を髣髴とさせます。
だからといて作品世界が無国籍風に陥ってしまわない(池袋が舞台なのだと納得させられる)のは、街々やそこで暮らす人々を描写する腕前の確かさ故でしょう。

ここに描かれるのは池袋西口公園にたむろするワルガキたちの世界。
それを彩る当世若者ファッション/風俗のエキシビジョン・・・・とはいってもB級ばかり、カッコイイだろって得意げなのは当人らばかりなり。
学もないのに (いや、ないからこそ) カタカナ言葉を好んで操り、いかれたファッションに夢中の毎日。
それぞれが自分なりのコンプレックスを抱えあぐね、そしてまたなけなしの誇りにしがみついたマイノリティたち。
舞台はJR山手線池袋駅の界隈。
とことんドメスティックなハードボイルド。
なんとま、スケールの小っさいこと。 でもそこが好いんだ。

         ▽▲▽▲▽▲

一方ストーリー的にはあんまり・・・・心惹かれるものが、なかったスねぇ。
登場人物の人間関係や主人公の心の葛藤にも、さほど感心しなかったし。
それよりも、主人公らの会話/独白や作品世界に横溢する雰囲気がタダタダ愉しくって、先へ先へと読み進めたのでした。
言葉の綾、会話の妙なり。

登場人物らは、いずれもキャラが立っていて、凄く愉しい!
物語の進行に連れて、主人公の周りに一癖ある仲間の集まってくるのも頼もしいし。
四篇それぞれのストーリーは、それまで目標を見極められず無為の日々を過ごしてきた連中が、自分の居場所を見出してゆくハナシ、とも読めるのではないか。

図書館で魔が差して手に取っちまった文庫本、一体なんの導きだったでしょう。
想わぬ大収穫でありました。
 
 

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