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July 29, 2011

ネバーランド

 
 
ネバーランド
 
 
    恩田陸 著
 
      2000年   集英社
 
 
 
人気作家、2000年の作・・・・が、生憎と私には不発でありました。

寮生活を送る男子高校生ら、その冬休みの間というクローズドな舞台設定は中々秀逸です。
暮れも押し迫った、とある進学校の寮。 生徒らは挙って里帰りしてしまい、後に残ったのは実家に帰らず寮内で年越しを決め込んだ三人の寮生・・・・に押し掛けの一人を加えた計四名也。
今やだだっ広い寮には他の寮生も寮監も居なくて。 彼らだけで過ごす勝手気侭(にして濃密)な日々の始まりです。

登場人物を絞り込んだ割に、しばらく読み進むまでは誰が誰やら・・・・中々馴染めなかったですよ。 今ひとつキャラが立ってないんだねぇ。
それと全体的に、物語としての方向性が好く判んなかったです。
傷だらけの青春系、ミステリー/ホラー系、情念ドロドロ系、DV/トラウマ系。
いろんな要素が詰まっていて、それらが巧みに絡み合うかというと、そうでもない。
なので、どこまでもゆきあたりばったり感が付いて廻る。
とにかく、読んでいて落ち着かないことこの上なかったです。
(小説を書いての、迷走ぶりが伝わって来る感じなんですわ。 もしかして、確たる構想など立てないまんま、書き始めちゃった?)
四人の少年達の行動や会話、それぞれが披瀝するエピソードそれぞれは好いんですけれどね。

あと、男の子たちの設定や行動など、どれも小奇麗に過ぎますよ。
リアル十代男子の世界って、もっとドロドロ(ネチネチではなくね)ですから~。

         ▽▲▽▲▽▲

ところで私、高校は男子校に通って、寮生活だったのですよ。
とてもとても、ネバーランドに見るような(如何にも女流作家の書いたらしい、いろいろと小奇麗な)暮らしぶりじゃあなかったけれどネ。
小説ではずっと将来、大人になった彼らがグラス片手に高校時代を回想するの図・・・・を暗示させるくだりがありましたけれど。 でも私なんざ、この歳になってもとんと想い出しませんよ。
本書とは縁のない、この辺りが所以かもなぁ。
 
 

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Comments

恩田陸さんは以前大好きだったんですけど、途中からツマラナクなって読んでません。

この本も読んでないかな。
あんまりオモシロそうじゃないですね。

>私、高校は男子校に通って、寮生活だったのですよ
おお、そうだったんですね。

>とてもとても、ネバーランドに見るような暮らしぶりじゃあなかったけれどネ。
この感じ分ります。
現実と創作があまりに違うと少しシラケますよね(笑

Posted by: 晴薫 | August 03, 2011 at 04:20 PM

>晴薫さん

小説の方は、伝統ある進学校の旧くて趣のある(重要文化財指定の話もあるという)寮舎が舞台。
現実の寮(私にとっての)なんて、あの当時で既に、コンクリの味気ない建物でしたからね。(笑)
私にとっては、かなり現実と乖離した小説世界でした。(^^ゞ

男子校って、本に読んだり話に聞いたりしても、例外なく鬱屈した世界ですものね。(^^ゞ
「ネバーランド」がそうはならないのは、やはり女性視点の小説故ということでしょうか。
そういう意味では作者の、四人の少年たちを暖かく見守る視線、というものを感じます。

Posted by: もとよし | August 03, 2011 at 08:13 PM

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