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April 28, 2011

男はつらいよ

  
 
男はつらいよ
It's Tough Being a Man
 
 
  監督:山田洋次
  脚本:山田洋次、森崎東
  出演:渥美清    (車寅次郎)
     倍賞千恵子  (車 -> 諏訪さくら)
     森川信     (おいちゃん)
     三崎千恵子  (おばちゃん)
     前田吟     (諏訪博)
     太宰久雄    (タコ社長)
     津坂匡章    (登)
     笠智衆     (御前様)
     光本幸子    (マドンナ)
 
 
         1969年   日本
 
 
 
Otoko_wa_tsuraiyo
 
 
 
邦画作品数ある中で、シリーズ化され、広く長く愛されたフィルムの代表格と言えば、なんといってもこの「男はつらいよ」。
その第一作目。 シリーズのスタート地点は果たしてどんな様子であったのかを見届けておきたくなり、本作のDVDを手に取ってみました。
実際は、この映画の前に全26回のテレビシリーズがあって、その映画版が本作品ということになるらしいのですけれど。
因みに、この第一作の製作当時はシリーズ化される予定など未だなかったそうですね。 題名の方もストレートに「男はつらいよ」とだけ。

         ▽▲▽▲▽▲

季節は春。 葛飾柴又を彩る満開の桜から、この「男はつらいよ」は始まります。
寅さんシリーズ=人情と笑い、くらいに(あさはかにも)考えていた私にとって、この感傷的とも言えるオープニングはまったく意外でした。

ともあれ、ここから始まったんですね。 寅さんの長い旅が。
そしてそれは渥美清さん、山田洋次監督をはじめ常連のキャスト、スタッフらの人生までを巻き込んでの、長い長い旅路の始まりでもありました。
その劈頭を飾るのが、この桜吹雪・・・・・などと考えると、なにやら感慨深いものがあります。

ドラマは多彩な筋立てで、それでいて隅から隅まで隙がない。  一本目にしてこの完成度、いやまいりました。
栴檀は二葉より芳しと言いますけれど、ホント、見てみて納得のシリーズ第一作です。
寅さんの突然の帰郷から、さくらのお見合い(俺がいたんじゃお嫁にゃいけぬわかっちゃいるんだ妹よ~)と結婚。 寅さんの旅とマドンナとの邂逅、そして失恋まで。
後々に引き継がれる黄金パターンが既に出来上がっているんですね。
元々シリーズ化の予定などありませんでしたから、本作には監督はじめスタッフのアイディア、プロット、それから思いの丈・・・・・ありったけのものを惜しげもなく、この一本に詰め込んだのではないでしょうか。

常連キャストも、ここでは皆お若いですけれど、中でも妹さくら(倍賞千恵子さん)のフレッシュなこと!
どのカットも、一々溜め息の漏れそうなくらいの綺麗さなんであります。(嘆息)
とらや一家ではこの他、おいちゃん(初代、森川信さん)が、飄々とした味わいでアンサンブルが上手く、実に好かった。
記念すべき初代マドンナを務めたのは光本幸子さん。 とらやの面々とは対象的なそのお嬢様ぶりに惚れて舞い上がっちゃう、寅さんのその勘違いっぷりが可笑しくも哀しい・・・・

一方、コメディとしてはどうなんでしょう。 自分的に、笑える部分はあんまりなかったですねぇ。 当時のセンスの、どうやら通じないらしい私。(嘆息)
それよりも私には、懐かしい昭和の空気感が堪らない魅力ですよ。

繰り返し鑑賞してみて、これは見るほどに味わいの増す、ホントに好い映画と想いました。 こりゃ、シリーズを追い掛けてみるべきでしょうか!
 
 

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April 24, 2011

船橋市議会議員選挙

 
 
なんとまあ、愚かなるもとよしは今回の選挙の入場整理券を紛失してしまいました!
コトに気の付いたのは投票日の前日、すなわち昨日の午前中のこと。
取り急ぎ家中に大捜査線を敷くも、さっぱり見つかりませんでした。 嗚呼・・・・

で、当日のお昼になって同僚(今日もお仕事でした)から、選挙人名簿に登録されていさえすれば、入場整理券が無くとも投票は出来ると聞き及びまして。
夕方になってから、いつもの公民館で投票を済ませることが出来ました。(ほっ)

地元投票所の皆様、その節は大変ご迷惑をお掛け致しました。(陳謝)

         ▽▲▽▲▽▲

前回、県議会議員選の折にも想ったことですけれど、まだまだ選挙どこじゃあないってのが正直なところですね。
船橋市は定数50に対して64名が立候補。
今回、一体どんな人が立候補しているのか・・・・私は終に把握し切れませんでした。
各候補とも選挙活動に全力を傾注し辛い今の状況/風潮の中。 有権者としては一体誰に入れたらイイんだか、どうにも決め難くなっちまってるんですね。

船橋市議会議員の責を、さて誰に託すべきか。
私は今日の午後になって、もう一度ネットから情報を(え? 仕事もしましたってぇ!)仕入れ直し、やっとこさ、一票を投じる候補を絞り切りました。
 
 
 
     千葉県議会議員選挙 (2011年4月10日)
 
 

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April 23, 2011

またひとつ昭和は遠くなりにけり

 
  
元キャンディーズのスーちゃん(田中好子さん)、逝ってしまわれましたね。
想えばキャンディーズは70年代を代表するアイドル・グループでした。
それにしても55歳とは若い、若すぎるよ。
 
歌は世につれ・・・・・人はその時々の想い出と、往年のヒット曲への想い入れとを、大概セットにして持っているものかもしれません。
けれど私の場合、そういう例ってのが案外少ないんですよね。
なにしろあの頃の私は、流行歌とか、アイドルとか、そういった流行りもの全般を努めて避けて通っていた、至って偏屈で面白みのない少年でありました。
ですから、アイドルについての想い入れとかあんまり持ち合わせなくて、それにまつわる記憶も、同じ世代の人とくらべてずっと少ない。
これについちゃ、今になってみると随分と損をしたって気がしますね。 シマッタなと・・・・・

それでも自身の若かった日々、あの頃を象徴するようなアイドルの訃報には、やはり少なからぬ感慨が(自分でも驚くくらい)湧き上がりまして。
昨日から動画サイトでキャンディーズの画像ばかり見続けています。
久方ぶりに接する往年のステージからは、熱くて、純で、それから若干ウエットな70年代の空気が伝わってきました。
 
またひとつ昭和は遠くなりにけり、なのであります。
 
 

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嘘つきアーニャの真っ赤な真実

 
  
嘘つきアーニャの真っ赤な真実
 
 
      米原万里 著
 
         2001年  角川書店
 
 
    1.リッツアの夢見た青空
    2.嘘つきアーニャの真っ赤な真実
    3.白い都のヤスミンカ
 
 
 
Photo
 
 
 
ロシア語同時通訳の第一人者として活躍された米原万里さんの自伝的三篇です。
1960年~1964年の間、当時十代半ばであったの米原さんが通ったのが、チェコスロバキア(当時)のプラハにあった「ソビエト学校」。
ここへは当時、世界五十カ国から子弟が集まったと言います。
国内でノホホンと育った私などにはもはや計り知れない多民族、多言語の世界ですよ。

そんな中で米原さんと取り分け仲良しだったのはそれぞれ民族も母語も異なる三人の女の子。 ギリシャ人のリッツア、ルーマニア人のアーニャ、ユーゴスラビア人のヤスミンカ。
三篇の物語ではそれぞれの導入部において、親友たちとの交遊や当時のプラハ市内での暮らしぶり、ソビエト学校という特殊性を切れ味よく描いて、読ませます。

そして各章の後半では三十数年を経、いつしか疎遠となっていた無二の親友たちとの再会の旅を描きます。
この、今では消息すら確認出来なくなっている三人の元へ辿り着くまでの道程が、とにかくタイヘンなんです。
なんといっても東欧は社会主義体制の崩壊を経ていますし。
人々の暮らし向きも急変し、親友らが幼い日々に抱いていた志しもまた変節してしまっています。

無論こういうことは、米原さんの親友三人に限ったことではないでしょうけれど。(当時社会主義体制に属していた各国の、誰しもが経験して来た激動、と言って差し支えないんでしょうか)
ともあれ東欧の各国を、旧友を訪ねて歩く米原さんの視点は、そのまま激動の現代東欧史に繋がります。
そんな米原さん(その行動力はサスガ!です)によってこの三十数年間に旧友たちの辿った運命/足跡が次々に解明される過程など、読んでいてドキドキさせられますよ!

三人はそれぞれが、この間社会主義体制の崩壊、政治や社会の変転、更には戦火に翻弄され・・・・平穏無事に暮らしてこられた者など一人もいませんでした。
旧友たちと米原さんとの、三十数年を経ての再会のシーンには、やはりジンとさせられますね。
語りつくせぬ思い、万感胸に迫るとは、これ。
なにより肝心なのは、彼女らは未だ激動の渦中に居るということです。

作品と、そして著者へのリスペクトを感じさせる巻末の解説(斎藤美奈子)もまた見事。
米原万里さんでなければ描けない名作です。
 
 
    旅行者の朝食 (米原さんの食にまつわるエッセイ集です)
 
 

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April 11, 2011

東日本大震災・一ヶ月目の余震

 
 
余震が尾を引いております。
3・11の、あれほどの大地震があった後なのだから、ここ暫くはまだまだ余震が続きますよと、メディアを通じそう告知されていたお陰で、アレ以来毎日のようにやってくる大小の余震について、今ではさして慌てることなく迎える態勢が身についています。

で、東日本大震災から一ヶ月目になる今日も、また揺れました。
17時15分頃にきたそれは、かなりデカかった!

奇しくも私はこの余震を、3月11日のあの時と丁度同じ場所で迎えたんですね。
いつになく大きな余震に、どうしてもひと月前、あの日のことを想い出してしまいます。
揺れに応じて部屋のあちこちのガタつく音が、あの時とソックリで、今回ばかりは結構怖かったです。

幸いなことに今回は被害はありませんでした。(念のためあちこちをチェック)
その後、誠にありがたいことに、鉄道の運休にも引っ掛からず、帰宅することが出来ました。

皆様のところ、被害などありませんでしたか?
この余震。 まだまだ続く、とみておいた方が好いんでしょうね。
 
 

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April 10, 2011

千葉県議会議員選挙

 
 
本日は日曜なれどもお仕事アリ!
で私は、出掛けにいつもの公民館に立ち寄り、投票を済ませから職場に向かいました。
朝イチってこともあるのかもしれませんけれど、いつにもなく閑散とした投票所でしたね。
果たして投票率はどのくらいになるのか、ちょいと心配ではあります。

         ▽▲▽▲▽▲

なんといっても東日本大震災の「あの日」からこっち、世間の関心が選挙に相対しきれているとは想えませんです。
戦後生まれの有権者の多くにとって、こいいう常ならぬ状況下での選挙は、おそらく初めてなんじゃあないでしょうか。
「とにかくもう、選挙どころじゃあなくなってるよね」ってのが、私の周囲での一致した見解です。
(因みに、被害状況が尋常ではない浦安市では、本日の投票は行われないとのこと)
いつもならば、此処を先途と声を嗄らす駅前の選挙演説も、今回ばかりはリキが入らない様子。
「今回は候補者に関して情報が少ないんで、一体誰に投票したらイイんだか・・・・・」ってこれは、今日職場で耳にした意見ですけれど、ともかく新人候補者にとって、とりわけキビシイものになりそうな、今回の千葉県議会議員選挙であります。
 
 

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April 08, 2011

時をかける少女 (アニメ版)

 
 
時をかける少女 (アニメ版)
The Girl Who Leapt Through Time
跳躍!時空少女
 
 
  監督:細田守
  原作:筒井康隆
  キャラクターデザイン:貞本義行
  出演:仲里依紗(声:真琴)
 
 
     2006年   日本
 
 
原作は筒井康隆さんのジュブナイル(1967年)。 私はこれを、中学生の頃に読んだ記憶があります。
そして当時、NHKでテレビドラマ化されたんですよね。 これって観たんだっけ? まるで憶えていないんだなぁ。
と言いつつ小説の内容だって、実のところあんまり憶えては・・・・
 
原田知世さんの主演で映画になったのは80年代。 私、こちらは今に至るまで見ていないんですね。
思えば、私はアイドルとか、当時の角川映画とか、兎角ファッショナブルな世界を避けて廻っていた偏屈な少年でありました。
 
さて本作、劇場用アニメ版「時をかける少女」は2006年の製作。
私としては幾星霜を経ての再会(!)になるわけですけれど、モトの小説を殆ど憶えていないだけに、違和感は(ヒロインのスカートの短さを除いては!)まるでありませんでしたとさ。 はは。
 
         ▽▲▽▲▽▲
 
主人公・真琴は高2の女の子。 素直で飾り気のない楽天的な性格で、ことさら女らしく振る舞おうとかしないのです。(真琴役の声優・仲里依紗さんのフレッシュさ、そして貞本義行さんのキャラクターデザインも相まって、余計にそう感じさせられます)

そんな真琴にはボーイフレンドが二人。
一人はワイルドな風貌に勝手気儘なたちの千昭、もう一方は医師を目指す堅物クンの功介。
いつも三人仲良くつるんで、まったり野球ごっこ(?)やカラオケとか愉しむ毎日です。 好いなぁ~。
 
真琴的にはどちらも好い友人で、恋人未満な今の関係が心地好く、ずうっとこのまんまで居たいな、なんて想っている。
いい歳のオッサン視聴者である私はこの人物配置を、当世風若者像として愉しんで見たることが出来ましたけれど、しかし硬軟対象的キャラのボーフレンド二人いるって、もはやリア充に過ぎる設定、果たして(映画のターゲットたる)同世代の若者らには共感を得られたんでしょうか?
まぁ、好いンですけれどネ。
 
         ▽▲▽▲▽▲
 
ストーリーの方は、タイムトラベルものSFの愉しさが全開です!
あるきっかけから、時間を移動する不思議なチカラを手にした真琴の行動と、その選択。
時間移動に伴う細かい矛盾やギモン(?)についちゃ・・・・・この際眼を瞑っときましょう!
タイムものって、マジに考えはじめるとアタマ痛くなるばかりだからねぇ。
 
端正な日常の描画がまた好いんですね。 校舎、放課後の街並み、夏の空に入道雲。
現代の日本情緒を高いクオリティで表現している、これは極めて良質のアニメと想います。
 
時間を行き来するヒロインの心模様を象徴するかのように、BGMとして「ゴルトベルク変奏曲」を使う上手さ。(途中、点景として差し挟まれる、音楽室のピアノで「ゴルトベルク変奏曲」を弾く生徒らの姿・・・・男の子(彼、絶対グールドにかぶれてる!)たち同士で弾き興じるって図が如何にもスノッブぽくて好いんだよね)
 
さて、真琴が何かと頼りにしている魔女おばさんこと芳山和子さんは、原作のヒロインの「その後」らしいことが示唆されており、どうやら本作はオリジナルのストーリーとリンクしている様子。 あまりにも懐かしい巡り会いに、オールドファンとして感慨無量なのであります。
 
 

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