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February 05, 2011

うた魂♪

 
 
うた魂♪
Sing, Salmon, Sing!
 
 
監督:田中誠
出演:夏帆    (かすみ :七浜高校 合唱部、ソプラノ・パートリーダー)
   亜希子   (楓   :七浜高校 合唱部 部長)
   徳永えり  (ミズキ :七浜高校 合唱部、ピアニスト)
   薬師丸ひろ子(瀬沼裕子:七浜高校 合唱部、顧問)
   ゴリ    (権藤  :湯の川学院 合唱部、部長)
 
 
   2008年  日本
 
 
うた魂♪」は2008年公開の邦画。
高校の女声合唱団に所属する女の子の恋と友情、悩みそして成長を描いたものです。
合唱の世界と離れて久しい私ですけれど、合唱音楽を聴くのは今も好きで、合唱団の頃が懐かしくもあり、なにより愛着があります。
「うた魂♪」はズバリ合唱がテーマの映画ということで、勇躍観てみたわけですけれど・・・・・しかし、どうにも、これが、モドカシイ内容になってしまっていると想いました。

ストーリーは如何にも青春ものらしくて、中々好いんですよ。
でも、キレの悪い、時に意図すら読めない演出が多々あったりして、残念なところの少なくない映画になっていると感じました。

なにより(私にとって肝心の)合唱の場面。
七浜高校合唱部(女声合唱団)の演奏があんまり好い出来とは言えないのです。
このレベルで全国大会常連の名門合唱団って設定は、ちょいとムリが過ぎるでしょう。
映画の製作者には、もっと合唱/合唱団というものを研究した上で映画造りに取り組んで欲しかった、と想います。
まぁ、なにをテーマに映画を造るにせよ、その対象へのリスペクトは不可欠なワケで・・・・

それでも主人公かすみをはじめとする合唱団の面々(夏帆、徳永えり、亜希子ら)は、この年頃の少女に特有の、子供っぽさと大人っぽさの交錯した、微妙にアンバランスな魅力を漂わせてホントに綺麗でした。
上に記した評価、もうなにもかも許しちゃいます(!)。
この類の美しさって、きっと、演出や映像の力ではどうにもならないものではないしょうか。
それは人の生涯のうち、ティーンのホンの一時にだけ、束の間顕われる奇跡のようなたおやめぶり。(す、すいません。 オヤジ入ってます)

         ▽▲▽▲▽▲

さぁてそれから、権藤さん率いる湯の川学院(ヤンキー)合唱団だぁ!
こちらは古典的不良ファッション(!)で固めた、見るからにワル供ですよ。
粗暴極まりない不良少年ぶりだけれど、その実結構気の好い奴だったりする彼らが、リーダー権藤の下、この世で唯一つマジになれたもの。
それが男声合唱でした。
目標/行き場を見出せない少年たちがその想いを、尾崎豊の遺した歌に込めて力一杯、熱くあつく唄い上げます。
この連中を描く場面、終始少年マンガの文法によっていて、これが中々好かった。 これだね、これ。 痛快至極!
この映画を見た私が(いろいろ文句を垂れながらも)それでもイイ気分になれたのは、製作者がこのハミダシ野郎たちに寄せる、暖かい共感の視線を感じるからに他なりません。
この連中の活躍をもっと膨らませてみれば好かったものを、なんて想います。

         ▽▲▽▲▽▲

クライマックスの舞台は全国合唱コンクールの北海道代表選出大会。
もちろん、かすみらの七浜高校合唱部もステージに上がり歌います。
このステージをラストシーンにすればどうかだったなぁ。 でも、やっぱりココでも合唱がイマイチなんですよね。
なにより、その七浜高校合唱部の合唱が如何に素晴らしいかを、登場人物の台詞に頼って説明させているのは全くイタダケマセン。
小説でもコミックでもない、これは映画なんだからサ。 ここは音と映像で表現してみせるべき!
この映画の製作者は合唱のことがちっとも好きじゃないんだ、と確信させられたシーンでした。

さて、その後のシーン。 会場に集った人々が突発的/自発的に歌い始めるサプライズが、かすみを感激させるんですけれど、この演出が相変わらずギコチナイもので、見ていてトホホなのですよ。

         ▽▲▽▲▽▲

「うた魂♪」と同じく女子高生+音楽もの映画として、例えば「スウィングガールズ」と言う先例がありますね。
ビッグバンドのメンバーに扮する俳優さんに楽器を一から習得させてから撮影に臨み、結果、素晴らしい成果を上げました。
それに比べ、「うた魂♪」を造るにあたっては・・・・合唱ならば楽器を使わない分ハードルが低そうだし、簡単にコトが運ぶとか(かなり安易に)考えてはいなかったでしょうか。
合唱シーンばかりでなしに、映画のそこかしこに、そんな心構えの低さが伺える気がするのです。
権藤率いるヤンキー合唱団など、秀逸なプロットもあっただけに残念至極。
ここはドラマ中で権藤の吐いた台詞をそのまま、この映画の製作者に返してこの項を締め括りたいと想います。
 
 
 「合唱なめてんじゃねぇぞこのヤロー!」
 
 
         ▽▲▽▲▽▲
 
 
 
 
※映画の中では突発的/自発的な全員合唱でしたけれど、実際にはしばしば企画して行われることでありまして。
昔私が参加した地区の合唱祭でも、何度も全員合唱をやりましたよ。 好い想い出です。
NHKコンクールでの全員合唱「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」の画像を見つけたので、一例として。
こちらは中学生による合唱。 「うた魂♪」の合唱シーンよりもずっとずっと素敵、と想います。
 

  
 

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Comments

この映画観てはいませんが、そうかあ~合唱がいまいちだったのですね~
ヤンキー合唱団、歌声聴いてみたいです(笑)
この「手紙~」全員合唱、すごくいいです~notes
聴き入っていまいました。ear

Posted by: みい | February 07, 2011 at 07:24 PM

>みいさん

そういえば、以前にこのブログで紹介させて頂いた邦画「歓喜の歌」も、合唱シーンはイマイチでしたっけ。(>_<) どうも、音楽モノ映画の中でも合唱系は、特に難しいんだろうかって想っちゃいますねぇ。(一方「コーラス」(仏映画)では、素晴らしい合唱が聴けましたけれど)

NHKコンクールでの全員合唱の動画、好かったでしょ。(^ァ^)
あの子らにとって生涯忘れ得ぬ想い出になったことでしょうね、きっと。

Posted by: もとよし | February 08, 2011 at 06:54 PM

こちらでははじめまして、ですね。

私のボンクラブログと違いすぎて冷や汗が出ました。(笑)

「うた魂♪」私も年末テレビで見ました。
仰せのように合唱団のレベルが・・・
演出陣は聖地郡山にでも行って合唱というものを一から勉強して欲しいと思いました。
でも夏帆、徳永えりは良かったですね。(ファンなんです)

Nコンの「手紙~」、ナイスチョイスです!

Posted by: 世寡虫 | March 06, 2011 at 10:22 AM

>世寡虫さん

おいでませ、問はず語りへ~!(^ァ^)

拙ブログ、見て頂いたようで恐縮であります。
この通り、テーマも定まらず節操のないブログですけれど、何卒よろしくです。(^ァ^)

>「うた魂♪」私も年末テレビで見ました。

「うた魂♪」、やっぱりご覧になってましたか!(^ァ^)
こういうドラマではじめて合唱について見聞きするっていう人も、少なからずいるでしょうから、映画と言えど責任重大と想いますけれど・・・・その点「うた魂♪」は残念な結果になっていますね。orz
合唱とは何かってコト・・・・・製作スタッフは、例えば動画サイト(ハイレベルな郡山の演奏はじめ)などで幾らでも勉強する機会はあるのに、一体なにやってんだろうって想いますよね。

>でも夏帆、徳永えりは良かったですね。(ファンなんです)

そう、合唱団の女の子たちがとっても好かったですネ。(^ァ^)
私はこの映画ではじめて知りました。 これからがとっても楽しみ。 是非注目していきたいと想います。

Posted by: もとよし | March 07, 2011 at 08:05 PM

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Tracked on March 05, 2011 at 10:33 AM

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