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November 18, 2010

座頭市物語

  
 
座頭市物語
The Tale of Zatoichi
 
 
 原作:子母沢寛
 監督:三隅研次
 出演:勝新太郎 (座頭市)
    天知茂  (平手造酒)
 
 
    1962年  日本
 
 
勝新太郎一代の当たり役。 座頭市もののシリーズ第一作を観ました。
下総に実在した侠客飯岡助五郎と笹川繁造、この二大勢力の抗争に絡む旅人・座頭市は、盲目にして滅法腕の立つ侠客であったという設定。
ここからあの座頭市シリーズが始まったんですね。

勝新太郎さん。 本作では、剣と博打に強い天性のアウトロー&反骨の人を演じて、ハナっからお見事、極めて完成度の高い、魅力的なキャラを打ち出しています。
この後ヒットシリーズへと成長したことを考えると、観ていてなにやら感慨深いものがありますね。
勝新太郎ならではのユニークなこの役。 勝さんはじめ、製作に携わった方々は、当時どのような手応えを感じていたでしょう。

この映画で惹かれるのは、なによりまずモノクロ映像の美麗さ、詩情です。
例えば座頭市と平手造酒が池の畔に並んで釣り糸を垂れるシーンなど、その静謐、焦燥感~陶酔感など。 いっそ官能的とでも言いたい、モノクロの旨みを知り尽くしたような映像美でした。
加えて重厚な演出・・・・映画の前半が特に好かったですね。

座頭市はある意味異形のヒーローですけれど、それと相対するかのように(コインの表裏の如く)描かれるのが、美形の剣客・平手造酒です。
平手造酒と、心の友(!)座頭市との絆。 一見して対象的なこの二人ですけれど、剣の達人にして孤独なアウトローという、言わば本質的なところで激しく共鳴し合うんですね。
己の美学に殉じて逝くその姿からは、「平手造酒の死」こそがこの映画の主題なのかもしれんなぁ、なんて風に想わせられます。

飯岡VS笹川、二大勢力の果し合いへとドラマが回転し始める後半~クライマックスの大立ち回りは、私としては、どうもいまひとつ・・・・
私自身がアクションシーンにあまり興味がないということなのか・・・・あるいは、前半の見事さに満足し過ぎちゃったか。

長いシリーズの劈頭を飾るに相応しい快作でありました。
 
 

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Comments

この作品のアクション・シーンは確かにあっさりしていた印象があります。

勝新の天才はあの存在感と共に、逆手で回転しながらの殺陣を編み出したことですよね。
アレはひたすらカッコイイです。

座頭市は弱いと見下されている存在が、一気に状況をひっくり返す処で醍醐味ですね。
私は大好きです(笑

Posted by: 晴薫 | November 28, 2010 at 08:20 PM


>晴薫さん

座頭市物語、ご覧でしたか。(^ァ^)

>勝新の天才はあの存在感と共に、逆手で回転しながらの殺陣を編み出したことですよね。

なるほど! 眼の不自由な市の場合、なにしろこちらから斬りにゆけないですものね。
そこで相手の斬り掛かってくる、その太刀筋をかわしつつ、接近したところに仕込みを一閃! 一撃必殺です。
相手と刃を激しく打ち合わせる、しのぎを削るってことをしないので、なるほど逆手に構えるのは合理的ことなのかなと(実際はどうなのか知りませんけれど)思わせられます。
 
それにしても、あのスピード感はスゴイですね。
というわけでこの座頭市シリーズ、もうすこし追っ掛けてみようかと。(^ァ^)

Posted by: もとよし | November 29, 2010 at 11:04 PM

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