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August 17, 2010

のぶ、カンタービレ!

 
  
  のぶ、カンタービレ!
 
     辻井いつ子著
 
 
       2008年   アスコム


今日の風、なに色?」の続編として、伸行さんのさらなる成長ぶりを描いた本書は前作と同様、母親いつ子さんの視点から、型に嵌まらない伸行さんのピアノ修行とショパンコンクールへの挑戦、そしてその後のデビューまでの足跡をたどります。

伸行さんの発育に伴って、レッスンの内容もいよいよ本格的なものに。
これまでの、障害をものともせず巧みにピアノを弾く男の子・・・・を卒業して、もはやひとりのピアニストとしてのキャリアの始まりです。
本人の成長に伴って個性・・・・無類の善良さで周囲をハッピーにする伸行さんのピアニズムも形を成し始めます。 楽曲の選択、解釈などにも独自のカラーを打ち出すようになって来るなど、ここまでくれば、立派に一人の音楽家ですね。

レッスン室から飛び出し、大勢の人々の前でピアノを弾くというのはなによりの修行。
そのため、発表の場を求めてアクティブに、いろんな場所に打って出る辻井母子です。
それがどんな場所であれ、人前で弾くのがなにより好き。 本番には滅法強いという伸行さんは、やはり天性の音楽家なのでしょうね。
無論、そのような嗜好/人格へと幼い頃から導き育て上げたのは親御さんの力によるところ大なのでしょうけれど。
生まれついての障害からくる困難の数々をひとつひとつ乗り越えて、人前でピアノを披露する機会を幼い頃から積極的に造っていったのがいつ子さんなのです。
いつも本番での演奏が一番上手くゆくという伸行さんの、公開/非公式を交えたいろんなコンサートそしてコンクールでの快進撃が始まります。

この辺りから先はもうサクセスストーリー!
前作「今日の風、なに色?」での、障害を抱えて生まれた我が子の将来を案じる悲壮感はもはやなく、素晴らしく前向きに、次へ次へとステップを進めてゆくいつ子さん。
どこへ行こうと、伸行さんのピアノは周囲を驚きと感動に包んでゆきます。

本書におけるクライマックスは、2005年に行われた第15回ショパンコンクールです。
この時、伸行さん17歳。
これまで、ミューズと幸運の女神がペアで微笑み続けた伸行さんですけれど、残念ながらこのコンクールばかりはファイナリストに残れませんでした。
しかしながら本人は、そういったことにまったくメゲルことなく、しかも周囲の伸行さんへの評価はとても高かったそうです。
そしてこの後参加した、ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールにて見事優勝を勝ち取り、一躍時の人となったのは皆さまご存知の通り。
 
 
 
    debut 辻井伸行    (伸行さんのデビュー盤)

    今日の風、なに色?  (辻井さんのお母様、いつ子さんの子育て記)
 
 

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Comments

母の愛、は偉大ですね。
 天性の才能に恵まれたということもあるでしょうけれど、陰では大変な苦労があったのでしょうね。
ここまで来るには・・・。
この本は読んではいませんが、母子の前向きなひたむきな姿が伝わってきます。
伸行さん、これからも、もっともっと幸せな人生になるといいですね!

Posted by: みい | August 18, 2010 at 10:23 PM

>みいさん

普通に育て上げるだけでも大変なご苦労でしょうね。
それを、なにも判らないところからピアノを始め、国際コンクールへ打って出るまでへ。

お母さまのいつ子さんこそ、超世界レベルの行動の持ち主というべきですね。(笑)

伸行さんの更なる成長がホントに楽しみです。

Posted by: もとよし | August 20, 2010 at 12:31 PM

もとよしさん、こんにちは^^
私もこれ読みました、今日の風、なに色?のところで、もとよしさんが書いていらっしゃる
>ピアニスト辻井伸行の登場は、まさにいつ子さんの愛情と努力のたまものであったと判りました。
まさに、これですよね。
ホントに凄いです。

辻井君が出てるTV番組はつい見てしまいます。影ながら応援してます☆ 音楽も良いけど、彼の人柄とかが、な~んか良いですよね♪
以前、ユーミンとの対談していた番組なども面白かったです。

Posted by: latifa | August 22, 2010 at 12:57 PM

>latifaさん

お、latifaさんも読まれていましたか!(^ァ^)

伸行さんは勿論として、いつ子さんがまたスゴイ方ですよね。
行動力や、周囲を巻き込んでゆく力。 それから、未知の分野にも果敢に飛び込んでゆく勇気!


>音楽も良いけど、彼の人柄とかが、な~んか良いですよね♪

そうなんですよね。
善良さ・シアワセ・やさしさのオーラを放ってますね。(笑)

Posted by: もとよし | August 22, 2010 at 10:24 PM

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