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March 23, 2008

バタリアン

  
 バタリアン
 Return of the Living Dead
 
  監督、脚本:ダン・オバノン
  出演:クルー・ギャラガー:バート
         (医療機器販売会社の社長)
      ジェームズ・カレン:フランク
         (同社のベテラン社員)
      トム・マシューズ:フレディー
         (同社の新入社員)
      ドン・カルファ:アーニー
         (葬儀屋、バートの旧友)
      ベヴァリー・ランドルフ:ティナ
         (フレディーの恋人)
 
         1985年 米国
 
 
私は、映画を好む者である。 しかしながら、ホラーものだけは一切見ないことにしている。
なにしろこちとら、筋金入りの超怖がりと来ていますからね。 誰が好き好んで、お金と時間を費やして、わざわざ怖い想いをしますかって。
それが、この春の凶悪な花粉症のおかげで何処かのネジが吹っ飛んでしまったものか、生涯縁のない筈のホラー映画に手を出してしまった。
 
「バタリアン」。 そのタイトル(あんまり、好い邦題ではないと想う)だけは、以前から私も聞き知っているくらいだから、さぞかし名作なのであろう。
ホラーのマスターピースと来れば、コワさの方も、また超絶級に違いない。 この手のものに対して、まったく免疫力を持たない私などが観て、果たしてダイジョーブなのであろうか。
 
        ▽▲▽▲▽▲
 
結果から言ってしまうと、コワさはなんとか許容囲内に留まってくれ、最後まで鑑賞し切ることが出来た。 ふぅ。
それどころか、笑っちゃいそうな展開さえあり、ドラマとしても優れた、予想外に楽しめる映画だったのである。
 
出演の役者、特に医療機器販売会社の三人と葬儀屋の演技が秀逸。 映画の冒頭部あたり、バートとフレディーの絡みがとても好かった。
社員二人が社長のいない間に交わすヨタ話し、その怪談ネタを切っ掛けに好奇心を煽られ、(止せば好いのに!)ある事情から永く地下室に仕舞い込まれている、決して開けてはならないと言われるカプセルに手を掛けてしまい・・・・・・
 
如何にもホラーっぽい雰囲気を醸して、さあさあ恐怖シーンが来るぞ始まるぞと、見る側を煽るあおる。 さあ、いよいよ怖くなるかとドキドキさせておいて、いつか可笑しささえ込み上げて来る造りには、してやられたって感じです。
 
いずれも等身大に描かれる登場人物らは、ちょっと頼りないオトナたちに、80年代風イカレタ若者たち。 あんまり立派なのは出てこない。
大の男が、Living Deadを目の当たりにして、恐さと気持ち悪さで半泣きになってしまうあたりが、いっそリアルで、ホラー&(やや)コメディと言うばかりでなしに、人の織り成すドラマとして良質だと想う。
ロックを多用した音楽も、ホラーらしさと時代の雰囲気を伝えて、実に好い感じ。

監督、脚本のダン・オバノンは、あの「エイリアン」(1979年)でも脚本を担当していた。
そのためであろう、細かいところで「エイリアン」のセルフパロディーをやっているのが興味深い。
・Living Deadを封じ込めていたカプセルは、エイリアンの卵そっくり。 地下室には同型のカプセルが幾つか眠っていて、これもエイリアンの産卵場に似ている。
・身体を寸断されたLiving Deadを拘束して、なぜ人を襲うのかを聞きだすシーン。 やたら饒舌なLiving Deadは「エイリアン」の船医、あの悪夢のようなシーンを髣髴とさせる。

ホラー映画ってことで、ビビリながら観始めたものの、怖いのがまったくダメな私でも十二分に愉しめる映画になっている。 ほっ。

と想ったら、衝撃のラストシーンが私を待っていた。
 

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Comments

私、この作品観てないんですけど、当時、凄い話題になっていたことだけは覚えています。

あの当時、すんごいホラー映画がブームでもとよしさんと同じくホラーが嫌いな私は辟易しておりましたです、はい。

Posted by: バルカローレ | March 24, 2008 at 07:39 PM

もとよしさん、症状悪化ですね(笑

バタリアンは余りの名作故、フォロアーを生み過ぎた
ロメロの「ゾンビ」のお笑いパロディの映画なんです。

もとよしさんの、怖いもの嫌さの保護本能が働いたのでしょうか(笑

俺はホラー大好きです。
トレーニングしているときはだいたい見ています。

今見ているのがスゴイんだ(笑

いつか「悪魔のいけにえ」に挑戦してください。
これはメトロポリタン美術館収蔵の傑作です。
血まみれシーンはないけど、怖いですよ。
これさえクリア出来れば、山登りならチョモランマ征服と同じですから、もうなんでも来いです。

Posted by: 晴薫 | March 24, 2008 at 08:29 PM

>バルカローレさん

そう、ホラーものが次々に発表された頃ってありましたね。 私の周囲の人々は、結構見ていたように思います。
私はと言えば、モチロン避けて廻ってましたから、「バタリアン」についても、独りで勝手に、血も凍る戦慄の恐怖映画くらいに思い込んでました。

それが今頃になって、つい魔が差して(^^;観てみたら、晴薫さんの仰る通り、名作のお笑いパロディだったというオチです。(笑) ま、それでもホラーには違いないんですけれど。
ともあれ、評判を取るだけのことはあって、(コワさの方はともかく)とっても面白かったです。

Posted by: もとよし | March 26, 2008 at 07:10 PM

>晴薫さん

ようやく、いろいろと判って来ました。(笑)
名作ホラーの後日談という形になっているんですね。
「バタリアン」の中でも、主人公らは過去にそのホラー映画を見ているという設定になっています。 だけど、折角の学習効果がまったく効かない!(笑)

>いつか「悪魔のいけにえ」に挑戦してください。

こちらは由緒正しい正統派(?)ホラーの歴史的名作のようですね。
で、他の追随を許さぬ恐怖。 もんのすごくコワイと。(^ァ^)
これ、オススメですか? 確かに、いきなり頂上攻撃を敢行するというのは、私好みではありますけれど。 どどどどうしましょう。(^^;

Posted by: もとよし | March 26, 2008 at 07:11 PM

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