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December 26, 2007

大地の歌

 
  グスタフ・マーラー:交響曲「大地の歌」
  Gustav Mahler  :Das Lied von der Erde
 
   フリッツ・ライナー(指揮)
   モーリン・フォレスター(MS)
   リチャード・ルイス(T)
   シカゴ交響楽団

     録音:1959年11月9日
 
       第1楽章 : 大地の哀愁を歌う酒の歌
       第2楽章 : 秋に寂しき者
       第3楽章 : 青春について
       第4楽章 : 美について
       第5楽章 : 春に酔えるもの
       第6楽章 : 告別
 

年の瀬にもなってもう、とか言われそうな気がするけれど、その年が変わらない内に、去る秋に聴き耽ったCDのことをば。

秋口に、ふと「大地の歌」を聴きたくなってしまって、ご近所のタワーに駆け込んだ。
「大地の歌」は、1908年に作曲された、マーラーの9作目の交響曲である。 二人の独唱者。 テノールとアルトが交互に独唱を勤める、交響曲としては異色の形式を持つ。 その歌詞は李白ら、中国・唐時代の厭世的な詩をドイツ語に訳したもの。

さて、人気交響曲作家の代表作の一つとしては意外にも、店頭に「大地の歌」のCDは少なく、数点を数えるのみであった。 選択肢のほとんどない中で、結局のところ買い求めたのが、このライナー指揮、シカゴ響のRCA盤。 ステレオ初期にRCAが出したLP、リビング・ステレオの内の一枚である。 これを、秋中聴いていた。

このレコードは、必ずしも名盤の誉れ高いってモノじゃあない。 むしろ、巨匠ライナーの仕事の中では、あまり注目されない録音ではないだろうか。 とは言え、演奏はライナーらしく、シャープにして緻密なもので、マーラー作品の演奏によくありがちな、むせ返るような濃厚さが、ここにはない点がユニークである。
シカゴ響は相変わらず極上のサウンドを聴かせるし、メゾ・ソプラノのフォレスターも好い。 テノールのルイスは端整だが、ちょいとカル目かな。 マーラー作品の演奏にしては、ライトに過ぎるという批判も、あるかもしれないけれど、細身の筆でクッキリと、輪郭を際立たせた絵でも眺めるようで、私はこういうマーラーも好きだな。

この秋の夜長を共にした「大地の歌」。 59年録音のライナー盤は、すっきりとして、端麗辛口。 芳醇さには、ちと欠けるうらみがあるかもしれぬ。
 

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Comments

「大地の歌」ですか・・・
私はマーラーって分からないんです・・・
やっぱりこの辺が本当のクラシックファンになりきれないとこでしょうか?
CDはあるんで、聞いてみようかな・・・


分かるようになったら記事を書いてTBしますね(笑

Posted by: 晴薫 | December 26, 2007 at 11:30 PM

>晴薫さん

マーラーの交響曲。 私も、どの曲も楽しく聴けるというわけではありませんで、未だに第一番「巨人」や第五番(有名なアダージェットのある)あたりを一等贔屓にしてたりします。(^^;

この「大地の歌」の場合は、交響曲とは名乗っていますけれど、かなり変わっていて、要するにオケ伴付き歌曲みたいなモンですから、好き嫌いは、かなり分かれるのじゃあないかと思います。

漢詩を、世紀末(前々回の)ドイツ経由で味わう。 昔はその「生は暗く、死もまた暗い」なんて、ニヒルな歌詞にシビレてました。 まだまだ青臭く、意気がってた頃のことです。(笑)

Posted by: もとよし | December 27, 2007 at 10:31 PM

こんにちは!
 年末にクラシックっていうのもいいですね。
って、わたしもそんなに詳しくはないので^^。
コメントはできません(笑)

お忙しい年末だったのでしょうね。お正月はゆっくりとお過ごしくださいね。

来年も、よろしくお願いします。

Posted by: みい | December 30, 2007 at 04:53 PM

>みいさん

今日はCDで第九聴きながら部屋の掃除です。
普段はウルサイ、拙宅前の幹線観戦道路も、年末年始だけは、交通量が激減して助かります。 ホント、一年中こうだと、静かで好いんですけれどね、(^^ゞ
あっと言う間の一年でした。 来年もまた、ヨロシクお願いします。

Posted by: もとよし | December 30, 2007 at 07:35 PM

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