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November 28, 2007

疼痛

 
小学生の頃、遠距離を徒歩で通学していたお陰かどうか、足だけは割合に丈夫に出来ている。 そのせいか、それとも元もとの体質なのか判らないけれど、私の踵の皮は、ことのほかぶ厚く出来ている。
で、おそらくはそれが原因と想うけれど、高校生の頃から、毎年冬になると踵のヒビワレに悩まされている。 空気が乾燥してくると、踵の皮が、ちょうど松の内過ぎた鏡餅のように、ぱっくりと大きく割れるのだ。 かなりグロテスクで、人に見せると気持ちワルがられる。(みせびらかすな)

人間歩くときは、まず踵から着地するものなのだと、毎年この時期になると認識させられる。
一歩一歩、歩を進める度に、傷口のある踵が地面に触れて痛むのだ。 テクテクと歩けばチクチクと痛む、というわけ。 で、踵を庇って爪先立ち気味に歩こうとするから、今度は普段使わないようなところの筋肉が痛み出す始末である。

今年もやってきました。 その辛い季節が。
早くも数日前から踵にヒビワレが出来ていて、通勤に支障を来たしている。 なにより、休日の散歩が楽しめなくなった。
パックリと割れた踵の患部には、昔からいろいろと試してみて、タイガーバームを塗るのが一番具合がヨロシイようで。

それにしても、靴を履いているから好いようなものの、この体質は、草履やワラジ、あるいは裸足で暮らしていた時代であったならば、地面からばい菌を取り込みやすい、致命的なものだったのではないだろうか? ありがたい時代に生まれてきたモンだ。

聴けば、姪っ子も同じ悩みの持ち主なのだそうで、この体質は遺伝と言うこともあるのかもしれない。
 

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November 25, 2007

立川流一門会

 
 立川流一門会

  お江戸上野広小路亭

    2007年11月23日


連休のこととて、どこへ行こうが混んでいるに違いなく、でも混雑を掻き分ける元気のない、このところの私。
だから、と言ってはナンですが、多分ここばっかりは満員御礼にはなっていないであろう、そんな小屋に見当をつけて出掛けることにする。
いざ、お江戸上野広小路亭に入場してみると、流石は連休のことで、ここもそれなりに入っている。 気分好く落語を愉しむことが出来た。


開口一番:立川文字ら 「道具屋」


立川談奈 「真田小僧」


立川キウイ 「豆屋」
前座在位期間最長記録保持者のキウイさん。
先ごろ、十数年勤めたあげ前座から、目出度く二つ目になったところで、マクラでは前座時代の苦労・・・・恨みつらみをネタにして笑わせる。 このネタは当分使えるね。


立川ぜん馬 「たらちね」


立川談之助 「海老名家の陰謀」
最近の落語界を席巻した話題、春風亭小朝師匠の離婚をネタにした新作。
こぶ平の正蔵襲名、小朝の離婚・・・・・ 談之助師匠の見るところ、実はこれらは、来るべき再来年の春に予定されている、いっ平の三平襲名に合わせて仕組まれたもの、なんだそうで。
そしてあと一つ、計画されているであろう恐るべきイベントの内容とは・・・・ メディアには決して載せられないような、きわどいギャグの連発に爆笑。

 --仲入り--

泉水亭錦魚 「尻餅」
早々と師走の噺が出た。
今、お餅と言えば、スーパーでパック入りのものを買うのみになってしまったねえ。 そもそも今年のお正月は、ほとんどお餅を食べなかったんだな。 すっかり季節感を失っている自分を実感させられる。


立川談笑 「時そば」
聴きなれた古典落語のネタを、ものスゴイ破壊力でぶち壊し、リコンストラクションしてくれる、その痛快さ。 早口の台詞回しの中に、爆笑級のギャグを(さりげなしに)連発するので、聴くほうも忙しい。 この日、一番笑った一席。


立川談四楼 「ぬけ雀」
明快で理知的で、そして貫禄十分の名調子。
談四楼師匠の噺は、聴いていてまことに気分がよろしい。
 

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November 18, 2007

露霜の秋にいたりて扇風機を購なふこと

職場の引越しから早一ヶ月が経過して、オフィスにも周辺の環境にもすっかり馴れてきたところ。
どこに通おうと住めば都。 私は働く場所についてはあんまり気にしない方なのだけれど、困ったことに今度のオフィスでは、自席の周りにエアコンの吹き出し口が無いのである。

フロアのレイアウトミス、あるいは労働環境への配慮が足らなさ過ぎというべきか。 とにかくそのお陰で、一日中暑くて堪らない。 これには参ってしまった。 十一月というのに、団扇片手で仕事の毎日ですよ。 で、どうにも我慢し切れなくなった私は、とうとう自席に個人用の扇風機を持ち込むことに決めた。

扇風機と言っても、もともと我が家には大きな家庭用のものしかない。 そこで、新たに買い求めることになる。 とはいえ、十一月のこととて、その辺の電気屋さんでは扇風機なんてもう売ってはいないのである。
でも、amazon.co.jpで探すと、おあつらえ向きの小さな扇風機が沢山出ているじゃありませんか。 これは有難い。 小型の扇風機というカテゴリーに絞っても、実にいろんな種類が出ている。 PCの画面を通して写真とスペックを見るだけとはいえ、こういう買い物は、ちょっと楽しいものですな。

結局買い求めたのは、扇風機といっても、外からファンの見えないタワー型のもの。 縦長で、エアコンの吹き出し口のように、細いスリットから風が吹き出て来るタイプである。
三段階に調節出来る風力は、思いの他ハイパワーで、職場の自席に置いて使う分には、「弱」にしておけば十分である。
パワーがあれば、その分、音も出る。 家庭内ならば、ちと騒音が気になるレベルかもしれないけれど、しかし、何台ものPCに取り巻かれている職場であってみれば、このくらいの風音など、どうということはない。

季節はずれの団扇を仕舞い込んで (あ、いえ、扇風機の方がもっとずっと季節はずれだろうってのは、重々承知しとります。 はい)、ようやく落ち着いた我が職場であります。
 

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November 12, 2007

ハリー・ポッターと賢者の石

 
 ハリー・ポッターと賢者の石
 Harry Potter and the Philosopher's Stone
 
   J.K. ローリング著
   J.K. Rowling

   松岡佑子訳
 
      1997年 英国
 
大ヒットをみた英国の児童文学を、ようやく今頃になって読んだ。
いざ本を手にしてみて、想いの他ぶ厚いのに驚く。 小さな手には、とりわけずしりと持ち応えのある重みではないだろうか。
それにしてもこのボリューム感。 面白くてたまらない物語が、読んでも読んでも終わらない、というのは、人生の至福の一つにあげられると想う。 子供の頃、ロフティングのドリトル先生を夢中になって読み漁ったことを想い出す。

※幼い頃に魔法使いの両親と死別し、意地悪な叔母一家に育てられた主人公ハリーが、十一歳で魔法学校に入学する。 この「賢者の石」では、その全寮制の暮らしの一年目を描く。

小説の全篇に渡って、魔法に関するプロットや小道具が盛り沢山。 それらはどれも古くから伝わる伝統的なもので、新しいところはこれっぽちもなさそうである。(この道に詳しくないので、ハッキリとは言えないのだけれど)
伝統に守られて強固な骨組みと、奥深い陰影を得た物語世界。 時折垣間見られるグロな描写は、怪奇小説好きの英国ならではのことか。

主人公ハリーと、同じ寮に暮らす仲間は、イタズラ好きでシラケとかユトリなんぞとは無縁の、誰もみな気持ちの好い連中ばかり。 一方、敵役の寮もあって、そこにいる子はみんなズルくて意地悪と言う設定。
こちとら、こういう善悪の単純過ぎる構図に、素直に共感出来るような歳でもないので、いきおい客観的に、子供たちの騒ぎ遊ぶのを傍で見守るオトナと言う気持ちになって読み進める。

どの部分も面白くて読ませるんだけれど、お終いの大逆転は、ちと気に入らない。
こういうのは、オトナの読者としては、無邪気に喜んでいられませんよ。 キミたちは、どうして仲良く出来ないの? みんなあいつらがワルイ、果たしてそれだけで済ませてしまって好いのかな? なんて、説教の一つも垂れたくなってしまうではないか。

あゝ、もしも子供の頃にこの物語と出会うことが出来ていれば、どんなにか無我夢中になって読めたろう。 などとぼやかざるを得ない。
1997年の出版ということで、もちろん時間的に無理な話しなんだけれど。 こんなに面白い本があって好かったね、今の子供たち。

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November 11, 2007

第8回三遊亭あし歌勉強会

 
  第8回三遊亭あし歌勉強会
 
    ギャレー美舟
 
      2007年11月10日(土)  17:30
 
 
落語協会の二つ目、三遊亭あし歌さんの勉強会。 ゲストは講談の神田山縁さん。
こじんまりとした店内の一角に高座をあつらえて、落語会の会場として使用している。 なかなか好い雰囲気。

あし歌さん。 この日は昼間に他所で一席やっていて、そこから急ぎ、ギャレー美舟まで駆けつけたという。 いろんな処に出掛けては、その場その場の客層や嗜好をキャッチして、臨機応変に噺をする。 噺家さんは大変だ。


三遊亭あし歌 「牛ほめ」
あし歌さんの「牛ほめ」は以前に鈴本で聴いている。 勉強会に掛けるからには、どこかヴァージョンアップされた「牛ほめ」に違いなく、期待は高まる。
果たして、この日の「牛ほめ」は、ずっと落ち着きを増して、聴きやすかった。
与太郎の雰囲気が、以前に比べて少し柔らかに感じるのは、小屋のサイズに合わせているせいかもしれない。
与太郎の太平楽に呆れかえった叔父さんのくすぐりにウケる。「婆さんや、床の間のライトセーバー取っとくれ!(怒)」
この距離、この空気感の中で落語が聴けるシアワセ。


神田山縁  「宮本武蔵の狼退治」
講釈師さん。 すらりと長身のナイスガイ。
開演前、高座の隣に間仕切りで造られた楽屋から、山縁さんとあし歌さんとの会話が漏れ聴こえて来て、この山縁さんと麹町の師匠との身長差(ものすごい)が露見(!)。
登場人物の表情が豊か。 剣豪と言うよりは、ずっと親しみやすい宮本武蔵になっているのは山縁さんの人柄か。 間近で聴く張り扇の音ってスゴイね。

三遊亭あし歌 「疝気の虫」
亭主の病の直すため、好物の蕎麦の香だけ嗅がせる女房の様子が可笑しい。 リズムが好いんだよね。 能天気な疝気の虫がカワイイです。
とってもアットホームな落語会でした。


帰る途中に喰ったラーメン(四谷の「一心らーめん」)は、ニンニクとタマネギが入ってジャンキーな風味。 こういうのは、偶に食すと誠に美味なり。
 

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November 05, 2007

鈴本早朝寄席 07年11月04日

 
  鈴本早朝寄席
 
     2007年11月04日(日曜日)
          午前10:00開演


日曜日でゆっくりしたいのはやまやまだけれど、午後から用事があって、渋々都内に出て来た。 せめて午前中を有効的に過ごすべし、とばかり早朝寄席の木戸をくぐる。


入船亭遊一 「崇徳院」
熊五郎の語り口がハイテンション、ハイスピードで気持ち好い。
ただ、早口をやった分、時折聴き取り辛い瞬間も出て来るんだけれど、これで好いんじゃないでしょうか。 リスクをおそれぬ攻めの姿勢が、好い結果を生んでいると想う。


三遊亭亜朗 「ちりとてちん」
聴いていて、実に気分の好い高座だった。
発声が綺麗で音量も十分なので言葉が聴き取りやすい。 身振りがキビキビと鮮やかで、しかし腰が低い。
ヘンな言い方だけれど、噺家でなしに、営業マンになっていたとしても、このまんまで大成すると想う。 苦労人なのかな。
マクラで語る外国のジョークも、スマートさがあって好い。 文句なしに、この日の一番。


柳家右太楼 「粗忽長屋」
この人の手堅い、けれど少うし地味な語り口は、実は早朝寄席にはあんまり向かないのではないか。 もっと(一日の)遅い時間に、じっくりと聴き込んでみたいスタイルである。


三遊亭きん歌 「星野屋」
星野屋って噺は、詰まるところ馬鹿し合いで、なんとなく後味の悪い気がする。 きん歌さんの明朗快活な語り口は、それを上手く中和してくれていたと想う。
 

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November 04, 2007

魔笛

 
 魔笛
 The Magic Flute
 Die Zauberflote
 
 
  監督:ケネス・ブラナー
  出演:ジョゼフ・カイザー:タミーノ
      エイミー・カーソン:パミーナ
      ベン・デイヴィス:パパゲーノ
      シルヴィア・モイ:パパゲーナ
      リューボフ・ペトロヴァ:夜の女王
      ルネ・パーペ:ザラストロ
      トム・ランドル:モノスタトス
      テゥタ・コッコ:第一の侍女
      ルイーズ・カリナン:第二の侍女
      キム=マリー・ウッドハウス:第三の侍女
  脚本:エマヌエル・シカネーダー
      スティーヴン・フライ
  作曲:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
  指揮:ジェームズ・コンロン
  演奏:ヨーロッパ室内管弦楽団
 
       2006年 英国
 
 
これは魔笛のオペラ映画。 最寄りの映画館に掛かったのを見て来た。 (出演者欄が矢鱈と沢山だけれど、魔笛の主要な配役をあげるとこうなるわけですな)
実は、この日は風邪気味でちと辛かった。 それに、心なしか、夕べのが残っている気もするし。 そうは言っても、この機会を逃すと、もうしばらくは見られないかも知れないので、押して映画館まで出向いたという次第。

オペラ映画だからして、音楽は全てモーツァルトその人のスコアから。 但し、台詞も歌詞も英語による。
舞台を古代エジプトから、第一次世界大戦を思わせる、二大陣営の相対する塹壕戦の真っ只中に持って来た。 タミーノとパパゲーノは兵隊であり、三人の侍女は従軍看護婦である。 更に、ザラストロと夜の女王はそれぞれが両軍の指導者と言う設定。 ここでのザラストロは、民衆の好きリーダーとして描かれるのが印象的。 この演出が、フリーメイソンとどう関わりがあるのか、それともないのか、私には判らない。
CG使いまくりの、凝りに凝りまくった演出だけれど、こちとらの体調の悪さが災いしたか、途中ちと退屈してしまった。 残念至極。

ジェームズ・コンロン指揮、ヨーロッパ室内管弦楽団による演奏は、颯爽としたなかに繊細さを併せ持つ、21世紀のオペラ映画に相応しい現代的なモーツァルトを表現。 これで低弦をもっと効かせてくれていれば尚好かったけれど、あるいは映画館の音響バランスがイマイチだったのかもしれない。
キャストでは特に女声陣が、夜の女王、三人の侍女、タミーナの順で素晴らしかった。

せっかくのオペラ映画、それも「魔笛」だというのに、今ひとつすぐれない体調のお陰で、充分に愉しむことが出来なかったのが残念である。 この映画は、そのうちに、DVDなどでじっくりと鑑賞し直したいところ。
 

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