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October 28, 2007

ミリオンダラー・ベイビー

 
  ミリオンダラー・ベイビー
  Million Dollar Baby
 
    監督:クリント・イーストウッド
    出演:クリント・イーストウッド
        ヒラリー・スワンク
        モーガン・フリーマン
 
           2004年 米国
 
 
クリント・イーストウッドの監督、主演で、女子ボクシングの世界を描いた映画。

落ちぶれた老トレーナーと、未だ無名のボクサーが出会い、トレーナーの老練さと、ボクサーの負けん気を武器に、勝ち進んでゆくと言う、ボクシング映画として好くありそうなシンデレラ・ストーリー。 その女子版。

老トレーナー役にクリント・イーストウッド。 そんな彼のことを、誰よりも好く理解する旧友の元ボクサー役にモーガン・フリーマン。 そして、30代と遅咲きだが、ボクシングに全てを捧げる一途なボクサー役に、ヒラリー・スワンク。

※トレーナーのフランキーに弟子入り志願するマギーは既に30代。 「女には教えない」、「今からでは遅すぎる」、「ボクシングはタフなだけじゃダメだ」と、すげなく断るフランクだが、マギーの覚悟は生半なものではなかった。 ようやく弟子入りを許可されたマギーは滅法強く、各地の試合で連勝街道を突っ走る・・・・

これが前半。 もしもここで終わっていたなら、この映画は女ロッキーになり得たろう。 それが、後半に至って驚天動地の展開を見せる。 いや、ホントにびっくりしました。 三人の演技が素晴らしくて、見終わってしばらくの間、シーンや台詞を心中で反芻してしまった。 そして、様々なプロットが絡み合って、因果関係を形造っている脚本も見事。
 
 
※以下はQ&A風に

面白かった?:とても面白うございました。

オススメ?:前半の痛快さに比べて、後半はおっそろしくへヴィーなので、誰にでも是非、とは言いません。

印象に残ったシーンは?:沢山ありますよ。
1.マギーの弟子入りを断った時、泣き出されるんじゃないかとうろたえたフランキー。
2.夜遅く、ボクシング・ジム帰りのバスの中でパン(?)を齧るマギー。 未来への希望に満ちて、充実した時間。
3.フランクから海外遠征の話しを告げられ、狂喜乱舞するマギー。
4.フランキーと盟友スクラップの友情。
5.マギー「ヒ・ゲ・の・ば・す・の?」
6.レモンパイ。

また、見たい?:また見るかもしれません。 でも、見るにはそれなりの覚悟が要ると想うので、機会は限られて来るでしょうね。

見終わって、どう?:とても好い映画を見たと言う充実感と共に、心の中に、なにか澱みたいなものが溜まっているのを感じます。

問題作と言える?:問題だけれど、なかなか答えが出せない類ですな、これは。

で、好い映画だった?:それはもう、間違いなく。
 
 

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Comments

この映画は、劇場で観ました。
なんとも、重い映画でしたね。観終わってから、こころに重いものがいつまでも・・・・
いい映画だとは思いますが、考えさせられるいつまでも。余韻が悲しすぎます。
もう一度は、観たくないかな。

Posted by: みい | October 28, 2007 at 10:50 AM

人生は不条理な物。

努力したことが必ず報われるとは限らない。

正しい人が世俗的幸福になるとも限らない。

しかしなお、その不条理に挑み、運命と戦う崇高さを描いた傑作だと思います。

私は痛快なロッキーも好きですが、コッチも好きです。

Posted by: 晴薫 | October 28, 2007 at 06:43 PM

封切りで見逃してしまい、それ以来観る機会を失ってしまい、未だ観ていない作品です(^^;)

週刊文春のシネマチャートで5人の評者全てから満点の☆☆☆☆☆を獲った作品ですね。

覚悟か・・・益々観るのが遠のきそうです(^^;)

Posted by: バルカローレ | October 28, 2007 at 08:47 PM

おお!観られましたか。この映画の暗転ぶり、ラース・フォン・トリアーの作品並みに愕然としますね。イーストウッドの映画って、こう言っちゃうと何だけど「ヘタな鉄砲数打ちゃ当たる」っぽい印象があるんですが(^^;)これは相当な一本だと思う。あとあとまでずっと後味が残りますよね。ウツがひどい時にはなるべく思い出したくなかったりします(笑)。

Posted by: 屁爆弾 | October 28, 2007 at 11:48 PM

>みいさん

ご覧になってましたか。

>なんとも、重い映画でしたね。観終わってから、こころに重いものがいつまでも・・・・

確かに、重いですよね。 前半が、またスポ根ものとしてとても好い出来だけに、なおさらシビアな後半とのギャップが激しくって・・・・・忘れられない映画になりました。

Posted by: もとよし | October 29, 2007 at 01:11 AM

>晴薫さん

人生の不条理を考えさせられる映画でした。
スポ根ドラマの定型的なフォーマットを借り、一旦は痛快なサクセス・ストーリーを提示しておいて、そこから一気に奈落に叩き落される・・・・監督の老練さに、もう、してやられたって感じです。

Posted by: もとよし | October 29, 2007 at 01:14 AM

>バルカローレさん

>週刊文春のシネマチャートで5人の評者全てから満点
>の☆☆☆☆☆を獲った作品ですね。

をゝ! 文春で全員から満点を貰うって、スゴイ快挙ですね。(^ァ^)

>覚悟か・・・益々観るのが遠のきそうです(^^;)

避けて通るにはあまりに惜しい名作なので、いつか見て頂きたいですけれど。(^^ゞ
映画自体、とても好く出来ていて、前半の痛快なサクセス・ストーリーを見ている間は、ヘヴィーな後半があることも忘れちゃいます。

Posted by: もとよし | October 29, 2007 at 01:16 AM

>屁爆弾さん

私の場合、クリント・イーストウッドについては、大昔に見た「ダーティー・ハリー」の印象ばかり強くって、(^^ゞアクションものの人ってイメージがあっただけに、この作品のインパクトは強烈でした。(^^ゞ

>ウツがひどい時にはなるべく思い出したくなかったり
>します(笑)。

はい、これは、心身健康な時でないと、見てはイケナイ映画ですね。(^^ゞ
映画を見終わった後も、前半でのマギーの輝きが想い出されて、なんとも切ないです。

Posted by: もとよし | October 29, 2007 at 01:25 AM

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Tracked on October 28, 2007 at 06:38 PM

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