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January 07, 2007

えびボクサー

 えびボクサー

 CRUST

   2002年 イギリス
   監督、脚本
     マーク・ロック
   出演
     ケヴィン・マクナリー
     ペリー・フィッツパトリック
     ルイーズ・マーデンボロー
     マドハヴ・シャルマ


<あらすじ>
イギリスのとある片田舎でパブを経営するビルは元ボクサー。 現役時代を懐かしみながら、面白くもない毎日に我が身の不遇をかこっていた。
ある日、何でも屋のアミッドが手に入れた、全長2メートルにもなる巨大エビをボクサーに仕立て、目下連敗中のボクサー、スティーブと組ませて、人間対エビのボクシング・ショーをテレビ局に売り込むことを思いつく。


「えびボクサー」(CRUST)はイギリスのB級コメディ映画で、元々それほど注目されていなかったこの作品に眼をつけた配給会社の慧眼は中々のものと想う。
日本で上映してみたら意外(?!)にヒットしたそうだけれど、ナンセンスなコメディ作品と言うのに留まらず、「おもしろうてやがて悲しき」ドラマに仕上がっているのが、日本人の感性にも受け入れ易かったのではないだろうか。

ドラマの中心軸になる、全長2メートルにもなる「えびボクサー」。 エビと言うよりは、実際はシャコのようだけれど、それがどう見ても張りぼてと判る、露骨に造り物めいたところが可笑しい。 CGは全く使用していないか、使っていたとしても最小限度に留めているのだと想う。 エビを少しでも可愛くデザインしたり、まして人間と対話したりとかは、あえてやらない。 ナリはデカくても、あくまで海老はエビ。 見てくれや動作、それから鳴き声とかも結構グロいです。

建物、景色やら空模様のクラさ加減、どこか寒々とした感触に、やっぱりイギリス映画だよなあ、なんて勝手に納得してしまう。
一攫千金を夢見てロンドンに打って出たビル一行は、労働者階級を象徴するようで、それと、テレビ局に集まるセレブたちとの対立の構図が見て取れる。 この辺りはイギリスの社会事情をとらえているのではないかと想うけれど、実際のところはどうなんだろう。

ビルたち、それぞれにとって、一番居心地の良い場所を見つける、穏やかなラストがなかなか好い感じです。
とどのつまり、男たちはオロカなロマンチストで、女はどこまでもシタタカな生き物なんだよねえ・・・・・なんて、古今東西どこでも通用しそうな命題にオチを持っていくあたりがヒットの秘密かもしれない。

コメディとは言え、あんまりなバカバカしさだし、結構お下劣なシーンもあるしで、どなたにもお勧めの映画とはゆかないんですけれどね。

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Comments

これ夜中にやっているのを見て、なんだかグロっぽかったので見ませんでした。
でも評判高いですよね。
見とけばよかったかなぁ。
今度見ます。

>どこか寒々とした感触に、やっぱりイギリス映画だよなあ、
コレありますよね。
やっぱ緯度の高い国なんだよ。

>労働者階級を象徴するようで、それと、テレビ局に集まるセレブたちと
コレもあるんじゃないでしょうか。


イギリス人って自分自身もネタにするブラックなジョークが上手いですよね。
あのギャグには、1度は極めた世界の頂点から滑り落ちた虚無感がある、と思っています。

Posted by: 晴薫 | January 07, 2007 at 10:17 PM

>晴薫さん

「えびボクサー」。 ボクシングの場面は、ボクシングの好きな方からすれば、見ちゃおれんって感じかもしれませんけれど。(^^ゞ


>あのギャグには、1度は極めた世界の頂点から滑り落ちた
>虚無感がある、と思っています。

主人公の元ボクサー・ビルからは、現状に我慢ならないんだけれど、でも、どうにもならない焦燥感が伝わって来ます。 それで、現役時代を振り返ったり、若い現役ボクサー・スティーブの世話を焼いたりと。

イマイチ吹っ切れない、トホホな笑いでドラマを引っ張っていって、でもお終いにホロリとさせる辺りは、日本の喜劇のスタイルと似ているかもしれませんね。

Posted by: もとよし | January 08, 2007 at 08:30 AM

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