立川流広小路寄席 12月16日(土)
立川流広小路寄席
12月16日 (土曜日)
お江戸上野広小路亭
この日は風邪気味に睡眠不足も加わって、やや体調悪し。 と言えども、ようやく取れた休みなので、そそくさと落語に通うのである。
前座 立川松幸 「子ほめ」
立川志らら 「壷算」
志ららさんには華があるね。 高座に上がった途端、会場がパッとさんざめくもの。 枕で立川流の内輪ネタを披露して笑わせたあと、「壷算」に。
以前、他の噺家さんで聴いた「壷算」では、逆セールストークを素早く捲くし立てられて、こっちまで騙された気になったことがあるけれど、志ららさんのは実に判りやすく、荒物屋が騙される過程が良く見て取れた。
もちろん、どちらが好い悪いというハナシではなくて、志向がハッキリしているのに感心したのである。 判りやすかったのは、ちょっとテンポがゆっくり目だったか、あるいはテンションを低目にしていたからかもしれない。
立川志雲 「延陽伯」
パッパと威勢よく語るんだけれど、「今朝は土風激しゅうして・・・・」のところを忘れちゃったみたいで、先に進めなくなっちゃった。 でも、そんな自分のミスをネタにして、また笑わせるんだから、サスガだね!
立川談笑 「時そば」
楽屋ネタ、シモネタ、ブラックなギャグまでが高い濃度で飛び出す「なんでもあり」の談笑ワールド。 でも、どんなに無茶をやってもギリギリのところでとどめて、決して形を崩さないバランス感覚の好さ。 今日の一番はこれ。
立川談幸 「もぐら泥」
夫婦と泥棒の二場同時進行と言う噺の構成で、聴いていてちょっと疲れてくる。 ゴメン、ここらでちょっと眠たくなって来た。
立川左談次 「反対俥」
上手い! 年配の師匠の、枯れた風貌とはうらはらな、実にダイナミックな高座を楽しんだ。 と言うか、持ち前の「枯れた風貌」を悪用(!)して、静かな場面とハジケる場面との落差に生かしていると想う。 したたかな高座。
立川志遊「笑い茸」
ハイトーン・ヴォイスで元気一杯。 ガンガンと押しまくる高座。
でも、聴いていてちょっと疲れてしまった。 自分は、どうやらこうのタイプの落語は苦手らしいと知る。
立川文都「つる」
癒し系の噺(?)だからというんでもないけれど・・・・・ゴメン、また眠くなって来ちまった。
立川ぜん馬 「芝浜」
先日聴いた文左衛門師匠の「芝浜」と違ってサクサクと進める。
少し物足りなく感じてしまったのは、文左衛門師匠のようなアクの強さ、強烈な個性に欠けるからと想う。
いっそのこと、もう少し淡々と語り進めれば、味わい深い「芝浜」が出来るのじゃないか、なんて考えてしまった。
Comments
お忙しそうですね。
お大事に!
寄席はまだ行ってないのですが、ヤフー動画で最近の落語家さんを見始めました。
少しつづでも見ていくと、もとよしさんが記事で何が言いたいのかが解ってきました。
華のある人、下手な人。確かに少し煩い感じの人など、なるほど個性があるものです。
でも面白い。
落語は良いです。
それから「寅さん」の語りが落語に似ているのも知りました。
Posted by: 晴薫 | December 27, 2006 10:26 AM
>晴薫さん
お、Yahoo!動画の落語、楽しまれてましたか。(^_^)
私は、落語教会が提供しているインターネット落語会( http://encul.impress.tv/host/pj/rkg/ )を視聴することが多いです。
噺家さんって、ホント様々ですね。 寄席に何度も通っていると、世間の人気とは別に、自分の好きな噺家さんを見出してゆけるのも楽しみのひとつです。
山田洋次監督で落語と言えば、釣りバカ日誌のパート幾つか(^^ゞで、落語のネタをそのままドラマに取り入れたシーンがありましたっけ。 この監督も間違いなく落語好きの筈です。(笑)
Posted by: もとよし | December 28, 2006 12:25 AM