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November 19, 2006

009-1

009-1(ゼロゼロナインワン)。 この番組、知る人ぞ知るって言って好いんでしょうね。 深夜のテレビ・アニメ番組だもの。
この間、夜遅くに帰宅した折に、テレビのリモコンをカチャカチャやっていて見つけたのを、最初は、「なんじゃこれは?」って感じで、ぼんやりと見ていた。 それで、じきにスイッチを消すつもりでいたのが、いつしか、しっかりとハマってしまっていたと言う訳。

原作は石ノ森章太郎の漫画「009ノ1」。 代表作のサイボーグ009と、007シリーズに代表されるスパイ映画の系統と、いわゆる「くノ一」ものを、ぎゅっと混ぜ混んだような作品。 サイボーグの女スパイと言う設定を見事、一言に集約してみせた、なかなかに秀逸な題名ですな、これは。

公式HPからの引用
<冷戦が140年続くもうひとつの未来。 地上は二つの世界に分断されている。 ウエストブロックとイーストブロック。 核の脅威で保たれたいつわりの平和の下、両陣営は情報という名の戦争を続けていた。 非情の世界に生きるスパイ同士の争いに、ミレーヌ・ホフマンは何を見るのか。>

近未来SF女スパイものと言うストーリーそのものには、実は、あんまり興味がない。 それに私、昔から石ノ森章太郎のキャラクター・デザインを苦手としていて、それはこの、009-1でも例外ではないのだだけれど、ならば、どこに引かれたかと言えば、作品全体を支配する、独特の、静謐で冷んやりとした雰囲気。
それは、たとえば夏の日、どこか高原のリゾート地でも訪れて、山々や流れる雲などを見入る時のような、非日常的な感覚である。 だけれど、放送時間帯に相応しく、回によってはお色気シーンもあったりするので、どなたにもお勧めとはいきませんです。 良い子は見てはイケマセン。

おそらくは、あえてそうしている、アクション系のアニメにしては淡い色調に、あくまでも淡々としたドラマ構成や、主人公の女スパイの吹き替えを担当する釈由美子の、目一杯に感情を抑えた口調がまた、深夜の時間に相応しくて、アニメに見入るというよりは、浸るという表現が、いっそ相応しいかもしれない。

そして、なによりも音楽。
番組オープニングの主題歌の評判が好いらしいけれど、自分的にはまったく好みではない。 その替わりに、私にとって、この作品の魅力の半分以上は、劇中で流れるBGMとエンディングの音楽である。
それは、目新しいところなどひとつもない、どこかで聴いたような音楽だけれど、素晴らしく均整がとれて、お洒落で、そしてなにしろカッコ好い。 中でも、弦楽合奏のアレンジの見事なこと。 優しい主旋律に対峙する、内声部のねとねと感は、もう後期ロマン派まで行っちゃってるね。
とにかく、テレビ・アニメで、これほど音楽のクオリティの高い作品を、私は他に知らない。 なかでもエンディングのテーマがすっかり気に入ってしまって、毎回、番組の一番お終いまでしっかりと楽しませてもらっている。

おっと、あくまでもオトナの時間の番組なので、良い子は見てはイケマセンぞ。

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Comments

面白そう。SFは現代の要素を多分に含んでいますよね(と無理に同意させる言い方)。日本のアニメは依然変わらずスゴいですね。
若い子で大学卒業後、日本にアニメを勉強しに行く子がいます。
それと任天堂のコンピュータ ゲームの話。驚くほどに神妙な話をしているわ、と思ったらコンピュータ ゲームで学習した哲学。勇と力と何だったか、もう1つの3つの力が備わると無敵な存在になるとか? 

Posted by: でんでん虫 | November 20, 2006 at 11:27 PM

>でんでん虫さん

昔、手塚治虫はディズニーに憧れてアニメを造り始めたそうですけれど、最近は日本へアニメ留学ですか。 いやはや、隔世の感がありますね~。
でも、アメリカの、最新のCGを駆使したアニメ映画など見ると、とても叶わんなあ、なんて思ったりしますけれど。(^^;

ゲーム機は目下SONY製のが発売されてナニかと話題ですけれど、任天堂もWiiってのを出してますね。 ヘンな名前なので、すぐに覚えました。(笑)
勇と力・・・あとひとつは何でしょう? なんだか、大相撲の「心・技・体」みたいですね。(笑)

Posted by: もとよし | November 21, 2006 at 01:20 AM

>アニメにしては淡い色調に、あくまでも淡々としたドラマ構成や、吹き替えを担当する釈由美子
またオモシロそうなのをオススメしてくれますねぇ(笑

これも見てみようと思います。


昨日ののだめもオモシロかったです。
個人的には回転寿司のとこが笑った。
それから、のだめの弾いたラフマニノフのアレンジはカッコ良かったです。

Posted by: 晴薫 | November 21, 2006 at 10:35 PM

>晴薫さん

こういう、オトナ向きの作品が出て来るんだから、日本のアニメ文化もホンモノかなって気がして来ますね。 深夜の番組らしく、如何にも低予算でやりくりしながら造っている印象(^^ゞですけれど、センスで勝負するのが大人の証ってコトで。(笑)

「のだめ」は仕事で見逃しちまいました。orz

Posted by: もとよし | November 22, 2006 at 02:05 AM

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