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February 05, 2006

大(Oh!)水木しげる展

 「大(Oh!)水木しげる展」
     -なまけものになりなさい-

           川崎市市民ミュージアム

ここのところずっと休日出勤が続いて、だから週末もなかなか出掛ける事が出来なかった。
そこで今回は、もう昨年の話しになるけれど、近所の川崎市市民ミュージアムで催していた「大(Oh!)水木しげる展」のことなど書いてみようと思う。

題名に「大!」の字が付くに相応しく、これは、漫画家水木しげるの大回顧展である。 神童と呼ぶしなかい少年時代の早熟な作品から、戦地でのスケッチ。 さらには妖怪マンガの大家となり世界の妖怪を探訪し、故郷に「水木しげるロード」が造られるまでになった今日までの作品が年代順に展示される。

鬼太郎、目玉親父、ねずみ男など水木しげる世界の住人達の活躍する漫画作品の展示もさることながら、マンガを通して描く、水木しげるの自分史が展覧会の中心となっている。 その水木しげるの半生は、流石漫画家らしくと言うべきか、時代毎にクッキリと「色分け」をする事が出来るように思う。
ガキ大将として自由奔放に暮らす中で、妖怪たちと親しんでいった少年時代を懐かしいセピア色とすれば、第二次世界大戦で目にした、南方の世界は極彩色である。 ここで負傷して左腕を切断。 ジャングル、現地の人々との交流、そしてやはり現地の妖怪たちに感応する。 そして、戦後の日本で漫画家としてデビューするも、長く苦しいジリ貧時代を過ごす。 この時期は重苦しい鈍色であり、世間とかお金と言う、現代の妖怪たちと相対することになるのである。
水木しげるワールドの代表的キャラクター達が、作品の中に姿を現すのはこの時期のことである。 私が漫画家水木しげるを知るのは、これからずっと後の事。 既に大ヒット作「ゲゲゲの鬼太郎」をものしていた。
この人の漫画のさらりと乾いた語り口と、そこはかと哀愁漂うウェットな画風には、少年時代や、戦時中の南方での暮らし、そして戦後の混乱を生き抜いて来た体験の各々が生きているのだと想う。

展示会場の出口付近にはあの鬼太郎ハウスが実物大で再現されていて、その手垢のついた素晴らしいリアルさにはまったく感激してしまった。

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Comments

>ここのところずっと休日出勤が続いて
ご苦労さまです。
俺もあんまり休みがないです。
しかも明日というか今日なんだけど鬱な仕事があるんです(笑
もうイヤだなぁ(笑

水木しげるさんは、作品も人柄も大好きで、特に人生、ゆったり幸福になりなされ、っていうくだりは好きだったんだけど、この間、TVを観ていたら「今の人間は努力が足らん!」って言っていた(笑い

お気楽教の教祖だと思っていたから、なんか裏切られた気分です(笑
水木さんは天才だからできるんだよねぇ。
俺も努力はしてるんだけどさ。

Posted by: 晴薫 | February 06, 2006 at 12:42 AM

仕事場から歩いていけるぐらいのところでやってたし、著書を読んだばっかりだったこともあり、是非ともこの展示会、行ってみたかったのですが、気がついたら終わってました。

記事を読ませていただき、行かなかった事を改めて後悔してます。もうお歳もお歳なので、これ程の大規模な催しはないかも知れませんし…。

Posted by: くあい | February 06, 2006 at 10:00 AM

>晴薫さん
ブルーマンデーを騙し騙し乗り切って帰って来たもとよしであります。(笑)

>この間、TVを観ていたら「今の人間は努力が足らん!」って言っていた(笑い

う~む、流石は戦中派(笑)
私も水木さんの人生を愉しむ姿勢には共感することしきりです。 それにしても、心身共におっそろしくタフな方ですね。

Posted by: もとよし | February 07, 2006 at 12:48 AM

>くあいさん

そうそう、くあいさんも水木ファンでしたね!
この大(Oh!)水木しげる展は、江戸東京博物館で始まったのだと思いますけれど、その後は長期ロード(?)に入って、各地を廻っているみたいですね。 私も江戸東博の時は見逃したので、川崎市市民ミュージアムでの展示はとってもラッキーでした。 親子で楽しめる好企画と思います。 また、近所に廻って来てくれると好いんですけれどねえ。

Posted by: もとよし | February 07, 2006 at 12:56 AM

初めまして!
コメント&TBありがとうございました☆
もとよしさんはすっごく文章力があって羨ましいです(><)
読み入ってしまいました♪
私の記事は淡々と書いてあるだけですが、
水木先生繋がりでこちらからもTBさせて頂きます♪

Posted by: ガッシュ | February 08, 2006 at 12:20 AM

>ガッシュさん
おいでませ、問はず語りへ~(^ァ^)
ガッシュさんのブログこそ、水木ワールドへ寄せる愛の伝わってくる内容でした(^o^)
ガッシュさんはコレクターなんですか。 ここのミュージアムショップも、妖怪グッズの数々が出ていて、見ているだけでも楽しかったですね。 だけど私は結局何も買わず終い・・・・色紙でも買っとけば好かったかなあ

Posted by: もとよし | February 08, 2006 at 08:06 PM

もとよしさん こんばんは!
愛すべき妖怪たち、わたしも大好きです。こちらにも、巡回して来ないかな。なんて思っています。
もとよしさんのレポートで、我慢します(笑  
というか満足です。

Posted by: みい | February 08, 2006 at 10:09 PM

>みいさん
只今長期ロード中の「大(Oh!)水木しげる展」、そちらにも廻ってくれれば好いのに。 水木しげるの描く妖怪はひょうきんな奴らばかりで、恐るべきはむしろ人間の方だったりする、そんなところが面白いですね。 そう言えば、そっちには有名な奴がいましたね・・・シバテンでしたっけ。

Posted by: もとよし | February 09, 2006 at 09:48 PM

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Tracked on February 08, 2006 at 12:21 AM

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