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October 26, 2005

モントゥーのブラームス:交響曲第2番

秋である。 ブラームスに耳を傾けるには、今がもっとも好い時期かも知れぬ。 と言う訳でここ数日、夏の間は手にする事の無かった、ブラームスの交響曲第2番のCDを取り出して聴いている。

 1.ブラームス:交響曲第2番ニ長調 Op.73
 2.ブラームス:大学祝典序曲 Op.80
 3.シューベルト:交響曲第8番ロ短調 D.759「未完成」
  指揮:ピエール・モントゥー
      ロンドン交響楽団 1962年11、12月(1、2)、
      ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 1963年11月(3)
         PHILIPS UCCP-9060

ピエール・モントゥー(1875~1964)はフランスの名指揮者。 まとまった録音のあまりないこともあって、知名度は今ひとつかもしれないけれど、その音楽に共鳴する熱心なファンは少なくない。
カイゼル髭、これは端っこの反り上がり具合が肝心な訳だけれど、その両端を正にピン!と押っ立てた円満でクラシックな風貌は、一度見れば忘れる事が出来ない。
学生時代の先輩に、大のモントゥー贔屓と言う人がいた。 この指揮者のどこがどう良いとか、どうして好きかとか言った能書きの数々に付いて、色々と聴かされた筈だけれど、詳しいところは、もう、忘れてしまった。
この、いささかマイナーな巨匠への憧れには、今更カラヤンやベームでもないし・・・・・と言った風な、若さ故のちょっと斜に構えたディレッタンティズムも、幾分は混ざっていたかもしれない。 (当時は、オタクなんて言う言葉は未だ無かったよね) ともあれ、私が未だにこの巨匠に関心を寄せているのは、その先輩に影響されて以来の事に違いないのである。

ここに上げたブラームスは、そのモントゥーの代表的名盤だと言われている。 オケはロンドン交響楽団。
決して高度な技巧で聴かせる演奏ではないし、激しい気迫で押して来ると言う訳でもない。 ケレン味たっぷりに、大きく振りかぶったところもない。 それでいて、この演奏から受ける充実感ときたらどうだろう。 各パートが奏でるフレーズのそれぞれに、熱い気持ちが込もっていて、意味の無い音などひとつもないのだと感じさせられる。 音楽とは只単に、目の前にある音符を、適切なタイミングで音にすれば良いってモンじゃあないんだね・・・・・当たり前の話だけれど。 こういうのを、花も実もある演奏と言いたい。
交響曲第2番の、円満な中にも厳しさのある曲想が、このモントゥー・スタイルにピタリとハマって、稀有の名演をものしたと思う。

大学祝典序曲も交響曲第2番と同様の名演。 深刻さや荘重さの無い替わりに、指揮者の持つ音楽性の豊かさ、そして何より懐の深さを感じさせる。

「未完成」ではオケがロイヤル・コンセルトヘボウへと替わる。 こちらは、ロンドンのオケよりも好く鳴っている代わりに、ブラームスで見せたような豊穣感には、いささか乏しいかもしれない。

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