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June 05, 2005

ツィゴイネルワイゼン

 ツィゴイネルワイゼン

  監督:鈴木清順
  出演;原田芳雄、大谷直子、藤田敏八、大楠道代
    1980年 日本  シネマ・プラセット 

川崎市民ミュージアムのビデオライブラリーで標題の映画を観た。
先週の「オペレッタ狸御殿」ですっかり興味の湧いた鈴木清順監督の代表作として知られる作品である。

原作はやはり、内田百閒の『サラサーテの盤』 と言う事になるのだろうか。 サラサーテ自作自演による「ツィゴイネルワイゼン」のSP盤。 その演奏中に聴こえる「ある声」(おそらくは録音中に紛れ込んだ)を発端として描かれる、独逸語教師青地と中砂の間で交わされる奇妙な交流を中心としたストーリー。
夢と現、生と死の間を絶えず彷徨い続けるかのような不可思議な演出は、「オペレッタ狸御殿」にも通じるものがあって、成る程これが清順ワールドなのかと感じ入った次第。

「オペレッタ狸御殿」(もとよし、逆上気味に賛美した)の時に書きそびれたのだけれど、鈴木清順監督の作品と言うのは、見る人によって評価がハッキリと二分しやすいようである。 つまり、好きな人は大絶賛。 苦手な人は、まったく駄目。 という具合に。
この映画の場合も、その不条理世界は万人向けとは言えないと想う。 多分、観る時は、一々ストーリーを追いかけようなどとしない方が好いのかもしれない。 上手く雰囲気に身を任せる事が出来たなら、ある種、至福の時間に浸ることが出来ると想うのである。

原田芳雄の無頼漢ぶりは、なにせサイコーのはまり役と想う。 雰囲気で魅せる藤田敏八。 大谷直子の凛とした美しさに、大楠道代の妖艶さ。 舞台を鎌倉、湘南とした事から、原作の世界に幽玄かつ浪漫的雰囲気を加味する事に成功した。

それにしても今回は、「オペレッタ狸御殿」を観た時と比べると、ずっと素直に清順作品の世界に浸る事が出来たのである。

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Comments

もとよしさん、こんにちは!
開けてまず右下の凄く可愛いワンコに目が行ってしまいました^^
ちゃんとお手もして、あちこちいじると反応するんですね!
しばしこのワンコで遊んでしまいました☆

オペレッタ狸御殿ご覧になられたんですね~
私はまだ未見なので、見終わったら、またもとよしさんのレビューを拝見させて頂こうと思います♪
こちらからもTBさせて下さいね(^O^)

Posted by: latifa(ポコアポコヤ) | June 05, 2005 at 11:05 AM

>latifaさん
おいでませ、問はず語りへ。
私、鈴木清順監督の作品をあまり知らなかったんですけれど、1980年の「ツィゴイネルワイゼン」と、最新作の「オペレッタ狸御殿」を観て、すっかり魅せられてしまいました。
ある意味、もの凄く相性が好いのかもしれません。(爆)

Posted by: もとよし | June 06, 2005 at 12:33 AM

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鈴木清順監督といえば、私は「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」なのですが、 初めて経歴というのを調べてみて、びっくり。 1923年、日本橋呉服商の長男として生まれる。(82才!)     元NHKアナウンサー鈴木健二は6歳下の弟。(これは以前何かで聞いた事があった) 1943年、旧制弘前高校入学後まもなく学徒出陣。 1944年、下関より輸送船団で南方に向かう途中、潜水艦の襲撃を受け、船団は壊滅する。    �... [Read More]

Tracked on June 05, 2005 at 11:06 AM

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