鈴本演芸場五月中席
2005年5月17日(土曜日) 鈴本演芸場 <夜席>
今日は四割くらいの入りだったろうか。 でも、良く笑うお客で、雰囲気は好かった。
開口一番 柳家小きち 「小町」
柳家三之助 「かぼちゃ屋」
鏡味仙花・翁家小花 太神楽
やたっ!
この春晴れて寄席に上がった太神楽の新人二人がコンビで登場。 フレッシュな二人の芸を堪能する・・・と言う訳には、やはりゆかず、少しどきどきしながら見守る格好だ。 上手いのどうのよりも、芸に夢中の青春は、それだけで胸を打つものがある。 芸人とは言え、どちらも同世代の女性より余程あどけなく見える。
柳家三太楼 「動物園」
枕はさっきの太神楽のこと。 寄席に来てこれだけドキドキするって事は滅多にないものだそうで、(つまり、日頃はベテランの師匠方がカッチリとやってのける芸を新人が取り組むのに立ち会う訳だから)客席もドキドキしたろうけれど、楽屋はもっとドキドキしていたんです。 実は、みんな袖まで見に来てました。 「あ!あ~~~こ、小花ちゃん~!・・・・・・ほっ。」 お席亭に至ってはさらにドキドキしていたらしい。
噺の方も文句なしに楽しくて、これが今日一番の出来
柳家はん治 「君よモーツァルトを聴け」
これは桂三枝の新作。 魚屋が息子を診て貰ったお礼を言いに医者の家を訪れた。 医者は根っからのクラシック音楽で、魚屋を相手に薀蓄を語り、レコードでアイネ・クライネ・ナハトムジークを聴かせる。 (医者はLP、それもマニュアルのプレイヤーの愛用者だった)
医者がアイネクの事をソナタと言ったり、モーツァルト一家がイタリア、フランスはもとよりイギリスやスペインにも旅したとか言う。 この辺はきっと確信犯でやっているんだろうと思う。 クラシック音楽を変に茶化す訳でもなく、割合と面白く聞けた。
大瀬ゆめじ・うたじ 漫才
初めて聴く根多だった。 鰻屋のウナギは果たして養殖か和食か・・・ うたじの生真面目なキャラを生かした、鳥の巣と同じようなパターンが楽しい。
入船亭扇橋 「弥次郎」
扇橋の弥次郎は初めて。 キャラ的にピッタリ来て実に好い感じ。
柳家喜多八 「だくだく」
枕長過ぎではないか。 噺に入るまではかったるそうに話すので、長いと持たないのだ。 噺の方は手馴れた感じで流石。
<お仲入り>
三遊亭歌武蔵 「新聞記事」
五月場所中ではあるが、相撲ネタは出なかった。 歌武蔵は繰り返しのギャグが強い。
それから、斜め前方に座ったおっさん、噺の途中で携帯メールのチェックは止したが好いよ。
柳家とし松 曲独楽
柳亭燕路 船徳
燕路は活きが好くって好きだ。 小柄な燕路の船上のやりとりは、身振りが大きくてこれが楽しい。 水辺の恋しくなる炎暑の頃にまた聴きたいと思う。
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