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April 24, 2005

フラウタルキ四重奏団

<2005年4月19日 (火曜日) フラウタルキ四重奏団 チャリティーコンサート 音楽の友ホール>

友人に誘われて、フラウタルキ四重奏団のチャリティーコンサートを聴いた。 会場は音楽の友ホール。 ここに入るのも本当に久しぶりである。
この演奏会は、チャリティーコンサートと言う事であり、「ルーマニア・フェスティバル2005」 ルーマニアの恵まれない子供達へ・・・ と言う副題が付いている。 つまり、一般の演奏会とは違うようで、そのせいか、客席にはルーマニア縁と思しき人が多かった。 演奏会としてのマネージメントも、良くない意味で素人臭いもので、あちこち途惑うことが少なくなかった。

フラウタルキ四重奏団はルーマニア国立ブカレスト「ジョルジェ・エネスク」フィルハーモニック・オーケストラの団員が結成したフルート+ヴァイオリン+ヴィオラ+チェロからなるグループ。 両端に位置するフルート奏者とチェロ奏者は貫禄充分の男性なのに対して、中央のヴァイオリンとヴィオラに美女と言うのは、なかなか絵になるものだ。
演奏の方は、決してパワーで押して来る訳ではなく、精緻を極める演奏と言う風でもないけれど、温かみや誠実さで聴かせる。 その辺が如何にも東欧的だよなぁ・・・なんて思ってしまうのはこちとらの思い込みなんだろうけれど。

モーツァルト:フルート四重奏曲第一番 ニ長調 K.285
ベートーヴェン:セレナード ニ長調 作品25
 <休憩>
ポルムベスク:望郷のバラード
プロコフィエフ:組曲
  1 「4つの小品」作品32より "舞曲"
  2 バレエ「石の花」作品118より "ロシア舞曲"
  3 歌劇「戦争と平和」作品91 より "ワルツ"
  4 バレエ「石の花」作品118より "ジプシーダンス"
ヘブライの伝統音楽メドレー
  1 Si Yona
  2 Mekhol Alaat
  3 Hanokdim
アルゼンチン組曲
  1 L.ボンファ:マンハ・デル・カルニヴァル
  2 L.アンダーソン:ブルータンゴ
  3 A.ヴィジャルド:エル・チョクロ
  4 C.ガルデル:ポル・ウナ・カベーザ
アンコール
  1 十五夜お月さん
  2 赤とんぼ

前半に、この編成のための名曲を二つ。 全体的に柔らかな響きでたっぷりと演奏してくれた。 決して派手さは無いけれど、その分曲の好さを噛み締めさせられるような、滋味深い内容であった。
休憩を挟んだ後半は、いずれもこの四重奏団のためのオリジナル編曲らしい。 どれもなかなか意欲的な編曲と思う。 特にヘブライの伝統音楽メドレーでの土俗的な表現や、アルゼンチン組曲の吹っ切れた明るさが印象的だった。

リーダー格のフルート奏者は銀の楽器を使用。 誠実そのものの吹きっぷりで、ヴィヴラートがとても浅いのと、終始細目の音に徹しているので、とても地味な印象が付き纏う。 (彼に金のフルートを吹かせてみたい) これはまた、この四重奏団のキャラクターにつながっていると思う。 並管は無論のこと、その他にピッコロ、アルトフルート、バスフルートを適宜持ち替え、また、パーカッション(鈴)も取り入れるなど、工夫を絶やさない、その意気や好し。
ピッコロの低音域を柔らかめに吹く音が、パンフルートそっくりに響くのにはちょっと驚かされた。 ルーマニアと言えば、パンフルート奏者のザンフィルを出しているけれど、このフルート奏者の場合も、ルーマニア人として、ごく自然に、パンフルート風の音色を紡ぎ出すのものなのかもしれない。

一方、ヴァイオリン奏者もヴィヴラートは少な目で、トラッド系と言うか古楽的と言うか、ちょっと個性的である。
そして、そのヴァイオリンとヴィオラの間で顕著なのだけれど、楽器間の旋律の受け渡しが上手くない、と言うか、多分そういうことに関心が薄いのではないだろうか。 個々の技量は充分な割りに、アンサンブルに隙を感じてしまうのだけれど、この辺りは彼我の感性の違いかもしれない。

滅多に聴くことの出来ない純ルーマニア産のフルート四重奏団に、これまた珍しいお国振りのアレンジで、楽しい一夜であった。

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