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March 08, 2005

芸術新潮 三月号

雑誌の芸術新潮の三月号を買った。 普段は買わない。 習慣にない事をするのは、ラ・トゥールの特集が組まれていたからである。 題して「特集 神秘の画家 ラ・トゥールの夜へ」とある。 折りしも3月8日~5月29日と、国立西洋美術館で「ジョルジュ・ド・ラ・トゥール 光と闇の世界」展が開かれるので、それに併せての企画と思う。(読売オンラインに拠れば、初日開門前から行列が出来たとの事)
ラ・トゥールは自分の好きな画家の一人である。 この人の事は、確か、堀田善衛の著作を読んで知った筈である。  その本に影響されて、自分がフルートを持ち歩く際に使う鞄には、横浜美術館で買い求めた「ダイヤのエースを持ついかさま師」のポストカードを飾ってある。 だから、今度開催される展覧会も楽しみにしていた。 (奇しくも、「ダイヤのエースを持ついかさま師」が展示されるのだ!) とは言え、ラ・トゥールに関しては、堀田善衛経由で得たほんの少しの知識しか持ち合わせがないときている。 だから、芸術新潮のこの特集は、自分にとって大変にありがたいのである。 題材も、宗教的なものと世俗的なものとバランス良く紹介している。 所々、絵の中の見所をクローズアップして見せてくれて、読む者を飽きさせない。 それにしても、絵に付された「イエスぷにゅぷにゅ」とか「いけずな眼差」とか言ったキャプションは、一体誰が考えるんだろう。

特集ではこの他、「如来から隅鬼まで 唐招提寺の多士済々」と題して唐招提寺展も紹介されていた。 先日、東京国立博物館で参拝して来たばかりの盧遮那仏の他、帝釈天、持国天、それから勅額の写真もあって、あの時の感激を思い返す。 この中で盧遮那仏の写真など、実物の荘厳さにはまるで及ばないけれど、まあ無理もない。
この特集で特筆すべきは隅鬼がクローズアップされている事である。 そう言えば、この隅鬼さんたち、会場でも人気を集めていたようである。 そもそも自分がこの雑誌を買う切っ掛けは、のばちゃんさんのブログでこの事を知った事による。 深謝です。> のばちゃんさん その、のばちゃんさん曰く「沢山あった展示物の中から、4ページの特集記事の中で隅鬼を結構大きく扱ってくれたのは芸術新潮の英断!」には自分も同感であります。

それからもうひとつ、「今月のほれぼれ my favorite things」で紹介されている澤田知子<School Day/C>が面白かった。  この人は自分一人をモデルに起用して、女子高校の卒業アルバムのクラス写真を造り上げたのだ。 数十名からなるのクラス全員が(各々髪型や顔つきを変えた)澤田なら、先生もまた澤田である。 それに付けられたキャプションには「櫻の木の下にはサワダが並んでゐる!」、だって。 芸術新潮、なかなかヤルではないか。

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Comments

TBありがとうございました。私のブログの記事がお役に立てたようで嬉しいです。
実は芸術新潮3月号では、唐招提寺展特集の次に気になったのが澤田知子の<School Day/C>の紹介記事でした。
ああいう遊びは大好きです(^^;)。またああいう作品にはまる良い顔ですねー。

Posted by: のばちゃん | March 10, 2005 at 01:40 PM

>のばちゃんさん
ご紹介ありがとうございます。
現代美術は、一旦ハマルばこれほど面白いものはないってところがありますね。 今回の澤田作品は現代美術らしい刺激、だけではなしに笑いをウリにするところが楽しかったです。

Posted by: もとよし | March 10, 2005 at 08:58 PM

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