« アキバで買い物 | Main | 金平糖 »

February 08, 2005

キクラクゴ

キクラクゴを聴いた。 林家木久蔵の新作落語二席を収録したCDである。

「昭和芸能史」 2004年10月2日 にらやま寄席(韮山時代劇場大ホール)
「彦六伝」 2004年9月6日 第40回栃木市民大学 笑いは文化(栃木市文化会館大ホール)

どちらの演目も、木久蔵の代表作(と言うか、自分はこの他に知らないんだが)で、もう安心して笑いに身を委ねてしまえる逸品と思う。

「昭和芸能史」は、片岡千恵蔵はじめ往年の映画スターのモノマネが、もう滅茶苦茶に可笑しい。 繰り返し何度聴いても笑ってしまうので、これはもう天才的と言って良いのではないか。 そもそも自分は、ここで木久蔵の語るそのオリジナルを殆んど知らないままに笑い転げているんだから。 それと、声色を面白おかしく茶化しているのに、悪意を微塵も感じさせないのが好い。  これは、古き好き日本映画へ寄せる、木久蔵からのオマージュなのだと思う。
以前、寄席でこの噺を聴いた時には、このCDのとは別のクスグリで笑わせていた。 あるいは、「昭和芸能史」と言う噺は長年の間に培った数多のクスグリから成っていて、木久蔵は演じる毎に手を替え品を替え、違ったクスグリを繰り出して来るのかもしれない。

「彦六伝」では、木久蔵の師匠である林家彦六(八代目林家正蔵)の想い出を語る。 ここでも彦六の声色が、もう破壊的と言って良いくらいに可笑しい。 林家彦六を知らない人でも、これを聴いたら七転八倒して笑い転げるのではないか。 この噺も「昭和芸能史」と同様、彦六に関するクスグリ、珍談奇談からなっているのではないかと思う。
寄席に行くと、いろんな噺家が彦六の想い出話しを語るのに出くわす事があるけれど、それだけ幅広く愛された噺家と言う事なんだろうね。(自分の場合は、彦六を生では聴いていない) この、いろいろの伝説を残した永遠の噺家の語りは、今日CDで聴く事が出来る訳で、本当に有り難いと言う他無い。

自分はこれまでに二度、寄席で木久蔵を聴いた事がある。 やはり、CDやテレビよりも圧倒的に生が良いなあ。 
良く、高座と客席との一体感とか言うけれど、CDやテレビだと自分独りが置いて行かれるような憾みがあるよ。
それにしても、キクラクゴの二席は繰り返し聴いても毎回同じ処で笑ってしまう。 これはもう、立派な古典なのだと思う。

|

« アキバで買い物 | Main | 金平糖 »

Comments

もとよしさん
こんばんわ、イッセーです。
わたしも「キクラクゴ」買いました。これ笑えますねえ。このCDの影響で、最近彦六師匠のCDよく聞いてます。

Posted by: イッセー | February 22, 2005 01:56 AM

>イッセーさん
キクラクゴ、お聴きになりましたか。 もう、最高ですよね!
私もかねて、彦六=八代目正蔵のCDを愛聴しています。 寄席にいくといろんな噺家さんが彦六の物まねをするのを聴くことがありますけれど、木久蔵の場合は、声色の可笑しさだけでなしに、会話の組み立て方や話すテンポまでがリアルそのもので、この辺は直弟子ならではと言うか、他の追随を許しませんね。(もちろん、他の噺家さんのも面白いのですが)
近く、九代目正蔵の襲名がありますけれど、これを機会に、八代目も再評価されたりするかもしれませんね。

Posted by: もとよし | February 23, 2005 12:52 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference キクラクゴ:

« アキバで買い物 | Main | 金平糖 »