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February 13, 2005

唐招提寺展

東京国立博物館で開催中の唐招提寺展を観た。
唐招提寺金堂の平成大修理を機会に、盧舎那仏、梵天、帝釈天、四天王像、鑑真和上坐像他が東京で展示される運びとなったのである。 企画のコピー、 「ご本尊、最初で最後のお出まし。」は正にその通りだろう。

入場すると、いきなり唐招提寺金堂の中である。 すなわち、広い展示室の中に、盧舎那仏を中心として梵天、帝釈天、四天王の諸像が配置され、更に金堂の支柱や窓も造られて、金堂の空間を再現しようと言う趣向となっているのだ。
まずは自然、中央の盧舎那仏坐像に吸い寄せられる。 その荘厳さに圧倒されながらも、すぐ傍まで(おずおずと)近寄る。 唐招提寺展のポスター(これには素晴らしい写真が使われていた)で見たよりも、ずっと優しげなお顔であった。 感想として相応しい言葉を見付けられないままに、只々唖然として、じっと見上げる。 あんぐりと口を開いていたかもしれない。
梵天、帝釈天、四天王の諸像も素晴らしかった。 展示室の中をぐるぐると歩き回って、それぞれを拝見する。 金堂の空間を再現しようという、このレイアウトのお陰で、梵天、帝釈天、四天王のそれぞれ越しに、様々な角度から盧舎那仏を臨む、などと言った事も出来るのだ。
この展示方法は素晴らしいと思う。 それに、照明が好く工夫されているのか、諸像がとても美しく映えている。 何時までも、この部屋の中で過ごしていたかったくらいだ。 折角、金堂の支柱が再現されているので、柱の陰からそっと御仏を伺う、なんて事もやってみた。(ばか)
広い展示室が人々で埋まっているのを見て、こりゃあ~善男善女だねぇ、などと、しみじみ思う。 部屋の端っこ。 金堂で言えば入り口の辺りに佇んで、そこから部屋の反対側の盧舎那仏坐像を臨むと、まるで御仏の周りに衆生が集う図のようにも見えて来るではないか。 なんだか、感傷的になってしまった。

後半は、御影堂の再現である。 東山魁偉の描いた障壁画がずらりと並ぶ回廊を歩いたその奥に、鑑真和上坐像が安置されていた。
これは盧舎那仏坐像でもそう想ったのだけれど、写真に見るよりも余程優しいお顔である。 もっともっと、厳しくも逞しい雰囲気を想像していたのは「天平の甍」を読んで得た印象があるからかもしれない。 その表情、そして全身に漲る凛とした風格に打たれる。 少し離れた位置に陣取り、そこから和上像を窺って暫くの間離れる事が出来なかった。
和上像の背景には、東山魁偉の筆になる、和上の故郷揚州の風景画が配されていて、この事にも感じ入った。

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Comments

コメント&TBありがとうございます。

「男は背中で語りかける。」
そんな展覧会でした(どんな??)
とにかく360度ぐるりと見て回れるなんて
幸せ以外のなにものでもなし。
ありがたや。

Posted by: Tak | February 14, 2005 at 04:11 PM

>goodtime_badtimeさん
トラックバックありがとうございます。
唐招提寺展、混んでいましたか。生憎でしたね。
金堂の展示室は、順路など無くて、皆が勝手に歩き廻るようになっていましたから、一旦混み始めると人が流れ難くなる一方だったりするのかも、ですね。

Posted by: もとよし | February 14, 2005 at 11:51 PM

>Takさん
とても大きな背中でしたね。(笑)
展示室を歩き回っていると自然、梵天、帝釈天、四天王の諸像の後姿も目に入って、こちらもまた立派な背中でした。

Posted by: もとよし | February 15, 2005 at 12:08 AM

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