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February 14, 2005

クライスラー自作自演集

Kreisler Original Compositions & Arrangements
フリッツ・クライスラーの弾くヴァイオリンの小品を集めたCDである。
収録曲目は全て本人の作曲または編曲によるもの。 CDそのものは、かなり以前に買い求めてあったもので、折に触れて取り出しては聴き入っている。 ここに収録されている24曲の小品は、いずれも1930から1938年に掛けての録音である。 随分と昔のレコードだけれど、音質的に、これと言って不足を感じない。 ヴァイオリンや伴奏の音色も美しく、充分観賞に耐えるのである。

Kreisler Original Compositions & Arrangements
EMI CLASSICS References 7 64701 2

1. Caprice Viennois
2. Tambourin Chinois
3. Schon Rosmarin
4. La Gitana for violin & piano
5. Liebesleid "Love's Sorrow"
6. Liebesfreud "Love's Joy"
7. Polichinelle for violin & piano
8. Rondino on A Theme by Beethoven
9. La Precleuse in the Style of Louis Couperin
10. Chanson Louis XIII and Pavane
11. Scherzo in the Style of Karl Dittersdorf
1~11 Composed by Fritz Kreisler
12. Partita for solo violin No. 3 / J.S.Bach
13. Londonderry Air / Irish Traditional
14. Rosamunde / Franz Schubert
15. Der Liebe Augustin / Johann Brandl
16. The Dancing Doll / Ede Poldini
17. Andante Cantabile / Tchaikovsky
18. Humoresque / Dvorak
19. Serenade Espagnole / Glazunov
20. Larghetto / Carl Maria von Weber
21. Midnight Bells / Richard Heuberger
22. Hindu Song / Rimsky-Korsakov
23. Lotus Land / Cyril Scott
24. Danza Espanola / Manuel de Falla
12~24 Arranged by Fritz Kreisler

ヴァイオリン演奏の技術的精度と言う観点のみからみるならば、新しい世代のヴァイオリニスト達の中で、この上を行くものは幾らもいるのだろうけれど、クライスラーのヴァイオリンからは、曲中の微妙な表情付けや音色の中に、他には無い、ある種独特の雰囲気を感じ取る事が出来る。 あえてCDの解説めいた書き方をしてしまうならば、それは馥郁たる香り、一つ前の世紀末の残り香とでも呼びたい何かであろうか。 どうも、上手く説明することが出来ずに歯痒いのだけれど。
まあ、なんにせよ、クライスラーの弾くクライスラーの曲なのだから、悪かろう筈はないよ! これは、よくぞ遺してくれた、掛け替えの無い名録音なのだと想う。

クラシック音楽のなかで、一体なにを持って粋と言うか、なんてぇ事をちょっと考えてみる。 コテコテの後期ロマン派はもう充分に聴いた。 近代フランスも好いけれど、お洒落に過ぎてね。 と言う訳で、クライスラーである。 その作品と演奏は、どうしようもなく甘美でいて、凛としたところ、また手に負ぬ程の優雅さをも合わせ持って、そしてなにより哀しい。 とまれ自分に取って、粋なクラシック音楽と言えば、クライスラーの自作自演に極まるのだ。

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