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January 30, 2005

立川談笑 第39回月例独演会

2005年1月30日(日曜日)お江戸上野広小路亭

元々今日は別の用事で上野へ行ったのである。 それが、お江戸上野広小路亭の前で信号が変わるのを待っていたら、丁度これからこの会が始まるのに気が付いた! で、ついフラフラと吸い込まれてしまう事に・・・・ この忙しいって時に、ここで引っ掛っちまうとはね~! 寒い中を並んでいたら(と言っても長い間ではない)、行列の全員に談笑本人から手拭のサービスがあった。

立川談笑に付いて、実は全く知らなかった。 当然、その落語を聴くのもこの日が初めてなのである。 そもそも、これまで立川流の噺家の噺を一度も聴いた事が無かったんだからね。 無理もないけど。
今日は独演会と言う事で、さして広くも無いお江戸上野広小路亭を埋めているのはほぼ全員が談笑ファンなのであろう。その中に、談笑を全く知らない自分も座った。
この会、前座は無しで最初から談笑その人が現われる。と言うか、この会を通して、演じる芸人は談笑独りきりなのであった。 凄いエネルギーと思う。

立川談笑「金明竹」
風邪をひいてしまったそうで、ちょっと苦しそうに見える。 とは言え、今日はどんな具合にやろうかな、などと高座に座ってなお迷っている風が、余裕タップリの風格とも受け取れる。 てっきり真打と思い込んだんだけれど、噺を聴くうちにそうではないらしいと判ってビックリ。
長めのマクラで引き付けておいて「金明竹」へ引き込んだ。 「金明竹」はこれまでに何度も聴いているけれど、前半の、傘、猫、目利きを頼む件は今回初めて知った。 こんなに面白いのなら、もっと演じられて良いのに。 それにしても、旦那が与太郎を叱る(ひっぱたく)タイミングが最高だよ。 後半の達者な口上は東北弁。

立川談笑「時蕎麦」
時蕎麦も、これまで寄席で聴いたものにくらべて、演出にずっと念が行っている。 十六文のトリックに悩む辺りなど、ここまでやってくれたのを観るのは初めてで特に感心した。

立川談笑「蟇の油」
初めて聴く噺だった。 この噺、蟇の油の口上が眼目なんだろうか? そうではない気がする。口上はむしろ導入部であって、けれど、ここがしっかり出来てこそ、後半の、蟇の油売りの酔態が印象深いものになるのではないか。
談笑の口上は、それはそれで面白いけれど、立て板に水の完璧さを求めている訳ではないように思う。 その代わり、蟇の油売りの人物をしっかりと描いて、ラストの修羅場(?!)にまで見事に繋げている。

立川談笑「片棒・改」
これは、談笑ファンにはもとよりお馴染みの噺らしい。 今日ここまでの高座での印象と同じで、古典落語を自由に膨らませて談笑の世界を作り上げていると思った。 だから、「片棒」ではなくて「片棒・改」って訳か? これは取り分け得意なネタらしくて、大変好く練り上げられている印象であった。
噺の合間には古典落語のパロディ、下ネタ、楽屋オチ、時事ネタ、思い出話(子供の頃に流行ったモノとか)、から更にはミッキーマウスまで登場させるなど色々のギャグが矢継ぎ早に繰り出される。 ノンストップだ!
この辺り、容赦がないと言うか、うっかりしていると置いていかれてしまう。 自分にはそもそも全く判らないようなギャグもある。 談笑落語は、落語を誰にでも判りやすくとか言った、良くあるような配慮は殆んど顧みられ無いようである。 自分的には、こう言った聴き手にシビアな姿勢は、いっそ小気味好く感じる。

今日は、立川談笑と言う噺家を全く知らない状態からイキナリその世界に触れて、大変にスリリングな落語体験が出来たと思う。 こんな事って滅多に無いだろう。 大満足で、お江戸上野広小路亭を後にした。

立川談笑、近々真打に昇進するとの事である。 さて、応援して行きたい噺家がまた一人増えたぞっと。

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