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November 20, 2004

春風亭正朝独演会

ストレスの溜まりまくった一週間の駄目を押すような休日出勤を終えて、第18回公演 春風亭正朝独演会を聴いて来た。 正朝の独演会を選んだのは特にファンだからと言う訳ではなくて、その日一番行きやすい場所にあった会だったからと言う、なんとも頼りのない話しではあるのだが、行ってみればこれが大正解での落語会であった。
会場に入って初めて知ったのだが、今日は歌手の中西圭三が出演すると言うので、そのファンが詰め掛けたらしく、のっけから満員御礼状態であった。

開口一番 春風亭朝也「牛褒め」
前座さんの「牛褒め」を聴くのは初めてである。 これも独演会ならではと言うところか。 以前に聴いた時よりもずっと落ち着きが出ていると言うか、愛想が好くなったと言うか・・・ともかく、これは、かなりの進歩だと想う。 まだ、お客さんの受けは取れないけれど、上手くまとめていて完成度が高いと思う。

春風亭一之輔「壺算」
目下進境著しい一之輔。 これも好かったよ。 瀬戸物屋の店主が煙に巻かれる処が可笑しい。 「おい、大きい算盤持っといで!」
だけど壺を買う男(義さんじゃない方)の性格が途中で変わっちゃうんだ。 最初は与太郎風(これが凄く可笑しい)だったのが、途中から(多分、コントロールし切れずに)ごく普通の男になってしまったのが残念。

橘家文左衛門「道灌」
文左衛門らしく八五郎を思いっきり柄の悪い男にしたてていて、それがここでは上手く働いている。

春風亭正朝「三枚起請」
好かったなぁ。 女に他愛なく騙されてしまう三人の男たちを描き分ける巧みさは正朝ならでは。

  <<お仲入り>>

中西圭三
歌手である。 (って、知らなかったのは自分だけだろうな) 正朝とはかねてからの友達で、そんな二人の何気ない会話から独演会への友情出演と相成ったらしい。 カラオケで3曲唄ったのだけれど、良く通る美声の素直な歌唱には好感を持った。 ルックスも好くて、女性ファンが詰め掛けるのも成る程と想ったが、でも、歌手にしては体格が立派過ぎるんじゃないですかねぇ~?

※ 自分は客席前方の右側、舞台下手側が見える辺りに座ったのだが、前座さんが曲に合わせて踊っているのが格子窓越しに窺えた。 お客の見ていない処でノー天気に踊っている様子がもう可笑しくて可笑しくて堪らない! 客席の中でこの光景が見えたのは、自分を含めて極僅かな角度の中に座ったお客さんのみであるが、そのエリアの中の何人かはこの踊りに気が付いていて、クスクス笑っていたようである。 今日一番面白かったのが、実はこれ。

春風亭正朝「夢金」
船宿の二階でぼやく怠け者の熊蔵。 寒風吹きすさぶ中、懸命に舟を漕ぎ進ませる熊蔵。 侍からヤバイ話しを持ち掛けれて機転を利かす熊蔵・・・
構成が巧みで、最後まで飽きさせない。 但し、侍の表現が今ひとつ淡白過ぎたと想う。 この、得体の知れない侍には、もっとクールさや凄みがあって好いのではないか。 正朝と言う人は器用でなんでも出来ると想っていたのだけれど、侍の表現は苦手なのだろうか。 ちょっと意外であった。
季節感を良く表出させた、とても好い落語であった。 大満足。

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