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November 17, 2004

「新太平記」

山岡荘八の「新太平記」を読んだ。
これまでに織田信長、異本太閤記と山岡作品を読んで来た中では、この作品が最も優れていると思う。 なんと言っても前半、大塔宮の逃避行から勝利までが好かった。青春の輝きと挫折。
そして楠木正成。 この小説では天才的な戦略家にしていささかの私利私欲も無しに勤皇一筋、完全無欠の武将のとして描かれていて、序盤から中盤にかけて鬼神の如き大活躍をする。 正成があんまり凄いので、湊川の戦いで彼が戦死した後は途端に物語が詰まらなくなった。 何だか、諸葛孔明亡き後の三国志のようだね。
正成の後を引き受ける形の新田義貞を、それにしてはあまりに魅力の無い人物として描いてしまったのも辛い処だ。 物語は新田義貞の戦死の辺りで終わっているけれど、これではあまりにも中途半端な気がする。 いっそ正成の最期で止めておけば良かったのではないか、とも思う。 総じてかなり面白かったけれど、終盤が今ひとつなので、ちょいとばかり物足りなさも残った。
 
 
     大塔宮 (鎌倉の護良親王墓所を訪ねた折のこと)

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