September 30, 2023

海神公民館図書室



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我が家から少し離れたところに在ります市内海神の公民館。
私は実に久しぶりに、その海神公民館の図書室を訪れました。
ここ、長い間休館が続きまして、その間利用することが出来なかったんです。

これまでに、自転車漕いで公民館まで来てみたら休館中(おっとぉ! (@_@) )でしたか。orz
ってのを何度か(!)経験した覚えがあるんです。w

なんでもエアコンの大きな工事が入っていたのだそうで。 じゃ仕方ないですよね。^_^;
でもその工事、なんか長期間ず~っと続いていたような印象が。(笑)

前回ここを訪れたのは一体いつ頃のことだったのか・・・・もはや思い出せなくなっちゃってます。(笑)
ともあれ、無事図書室再開となってヨカッタです。(^ァ^)

        ▽▲▽▲▽▲

ここの図書室は、私が普段メインで利用している船橋市西図書館と比べてずっと小さくこじんまりとしています。
書棚から閲覧スペース、そしてカウンターまで、総てがワンルームに収まっていますし。
当然、収められている書籍の数もずっと少ない。

でも、雰囲気がとっても好いし、書棚にある本も(その多くは古いものですけれど)粒よりで、どれも読んでみたくなるんですよね。(^ァ^)
ですから、時々は我が家から少し遠いところにあるこの図書室に来てしまいます。

さて久々の訪問となった今回。
私は三浦しをんの小説をひとつ借りまして、それから書棚を廻って他の気になる本など物色。
好いのがいろいろありました。 今度来た時のお愉しみです。

図書室の空気を満喫して帰りました。(^ァ^)

        ▽▲▽▲▽▲

さて、公民館を出まして自転車に跨ったタイミングで糸のように細かな雨がポツリポツリ・・・・
どうやら、これから降り始めるみたいです。
こんなならもっと早く帰るんだった! なんて思いながらペダルを漕ぎ始めました。^_^;

丁度、ここ一週間ばかりで持ち上がった問題がひと段落したところだからか、それとも降り始めた雨に急かされるせいなのか、帰り路のペダルは妙に軽かったです。(^ァ^)


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September 24, 2023

小説:キッチン



キッチン

 

    吉本ばなな(著)

 

        1988年    福武書店

 


  キッチン

  満月 キッチン2

  ムーンライト・シャドウ

 


ずっと昔に読んだ小説を、今また読み直してみました。
吉本ばななのデビュー作。
薄い文庫本に、三つの短編が収録されています。
あの当事、文学賞を受賞するなどして随分と話題に上ったようですけれど、私が本書を初めて読んだのは既にそれから大分経ってからのこと。
そして、そこからまた数十年を経ての今回の再読です。

さて、読み始めてみてすぐに気付いたのは、覚えているのは読んだという事実のみで、内容についてはあんまり記憶に残っていないということ。w
本の奥付けの1987年という年度を見て、80年代ってこんな時代だっけ?・・・・ なんて思いを廻らせながらの読書です。

        ▽▲▽▲▽▲

・「キッチン」

それでも、最初の「キッチン」は割りと(!)記憶にありました。w


※ 主人公は若い女性。
両親・祖母と死に別れ天涯孤独となった主人公が、とある親子の家に転がり込むことになります。
ある意味(!)複雑で奇妙な家族を得て、主人公の静かな生活が始まりました。


平穏で静謐な作品世界に深く惹かれました。
死と相対し、性と向き合い、時にファンタジックな展開を見せるお話し。
80年代。 あの頃、こんなのが "尖っている" ってされていたんでしたっけ?
と言うか、"オシャレ" だったんでしょうね。(^ァ^)

この作品を初めて読んだ折り、私は冒頭とお終いのところが大好きになり、凄い!サイコーだ!(^ァ^)って感激した覚えがあります。
今回の再読でも、その印象は変わらず。 やはり最高でした。(^ァ^)

今も、私はこの小編の文章が大好きです。
フレッシュにして繊細微妙。
これといってストーリーに変化のないところが、あのころの自分にとって特に好もしかったのかもしれませんね。w

意表を突いた(!)設定は、今でこそ比較的自然な感覚を以って素直に受け止められるものの、80年代の時点でコレをやってのけるのは、ある意味先鋭的なのか?
月並みな言葉ですけれど、作品にやっと「時代が追い付いた」のかもって印象です。(笑)
それにしても、デビュー時点でこれほどの文章を書いてのけた著者!

        ▽▲▽▲▽▲

・「満月 キッチン2」

そうでした! この二編目を初めて読んだ際、私は「キッチン」ほどではないなって想ったモンでした。^_^;
「キッチン」の続編ではあるんですけれど、「キッチン」ほど惹かれるものは無い。

設定は前作を引き継いでいるものの、ストーリーに変化が在る分、自分にとってはダメなのかも?
そういうところに抵抗、反発を覚えるって・・・・私は好い読者とはいえないのかもしれません。orz
ともあれ、この小説のことは更に覚えていなかった。(笑)

        ▽▲▽▲▽▲

・「ムーンライト・シャドウ」

さて三作目。 これはもっと記憶から抜け落ちていました。^_^;
登場人物の台詞を一つだけ(!)、辛うじて覚えていたのみ。(笑)

ストーリー等についての記憶はまったくありませんw
余程相性が悪かったんでしょうか?
こちらも、そのストーリーが邪魔でねぇ ^_^;、「満月 キッチン2」の読後感と同様ですが。

三作の短編に共通している死生観、性についての考えのフリーさ。
それからファンタジックな描写も。

但し、そのファンタジックなところを、私はすんなりと受け止めることが出来ませんでした。

        ▽▲▽▲▽▲

80年代って、こういう作品群を生み出した時代だんですね。
今読み返してみて、しみじみ思いました。

性や生死に対する向き合い方。 そのフリーさ。
そして当たり前に "不思議" を描写する事が、お洒落って感覚だったのかな?
(流行とかオシャレ、なんて言ってまとめてしまうのは失礼でしょうか?)


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September 21, 2023

小説:鴨川ホルモー



鴨川ホルモー
KAMOGAWA HORUMO

 

   万城目学 (著)


       2006年   産業編集センター

 


「プリンセス・トヨトミ」(2009年)の万城目学が描くファンタジックワールドへようこそ!(^ァ^)

※ 舞台は京都。
千年の都には、古来密かに受け継がれて来た、なにやら秘儀めいたアソビがありました。

人呼んで「ホルモー」。
もちろん、その名を知っているのは極々一部の人々に限られています。
それが一体どういった意味かなんて聞いちゃいけません。w
あんまり古くて、今となっては誰にも判らないんです。
(そもそも、人間の言葉では無いのかも?)
とにかく、ホルモーなる行為は京の地で(ワケあって)密かに実施され続け、今日に至るまで連綿と継承されて来たと言います。

1チーム十名からなるメンバーの使役する、オニたちによる集団戦を旨とするホルモー。
現在は四つのグループによって引き継がれており、それぞれが京都に実在する四つの大学のサークル(これは架空)という形で残っています。
すなわち

 ・京都大学青竜会
 ・京都産業大学玄武組
 ・立命館大学白虎隊
 ・龍谷大学フェニックス

の各々がホルモーのリーグ戦を競い合い、互いにしのぎを削る戦いを繰り広げるのでした。
(どれもカッコ良いゾ!(^ァ^) なかなかのネーミングセンスですね。w)

さて、実際に武具をブン回して戦うのは、各サークルのメンバーたちではありません。
メンバーは作戦を立案し、オニに指示を出すのみ。
さながら戦国時代の合戦のような激しい集団戦を繰り広げるのは、体長20センチ程度の小さなオニたちです。

ハイ、人間じゃありません。w
京都の神社あちこちに棲むという、普通の人の目には決して映らないオニたちです。
直立二足歩行はしても決して人間ではなく、またその他のどんな生き物とも異なると言うんですから、いっそ妖怪とか式神とか呼んでみたくなるけれど、ここは「オニ」なんだそうです。w

各大学サークルのメンバーは、一校宛て千匹のオニたちを使役して、集団対集団(千匹 vs. 千匹!)の肉弾戦によって勝敗を決めるのだそうです。
といって、凄惨な戦いには(滅多なことでは ^_^; )ならないそうですから、なんか学生時代にやった騎馬戦や棒倒しみたいなものですかね。 ちょっと見てみたい。(^ァ^)

それにしても、人ならぬオニの集団を争わせての競技とは?!
いや、これって実はオニの方が人間を利用して遊んでいるのかも知れませんよ?
あるいは、八百万の神々が娯楽として興じているのか?
なぁんて、主人公らはいろんな解釈を試みるんですけれど、果たして真実は・・・・

        ▽▲▽▲▽▲

京都に実在する四大学の存在感、千年の都の歴史、そしてそこで学ぶ学生たちの土地感覚/歴史観なんかが縦横無尽に絡んで、リアリティは十分です!

ホルモーを実施するのは、京都御所を取り巻くように位置する四つの大学という発想の妙。
それぞれが北の玄武、東の青龍、南の朱雀、西の白虎と、陰陽道に基いた設定となっている辺り、読む者をゾクゾクさせます。w

        ▽▲▽▲▽▲

大学生の生活って、基本質素で真面目で、でも時に怠惰に成り果てたりする。
恋にときめき、その場の衝動に任せた向こう見ずさを発揮したり、時に(簡単なことで)怒ったり、弱気になったり、嫉妬に狂ったり・・・・
ここに描かれる登場人物からは、当世のリアルな若者らしさを感じさせられます。

王城の都を舞台に、謎めいた(架空の)競技「ホルモー」に興じる、しかし悩み多き大学生たちです。

この勝負に勝ったからと言って、何かが得られるってワケでもないんですが、でもそんな事に関わらず、全身全霊で打ち込み、若さを完全燃焼させようとする姿勢。
要は部/サークル活動の、在るべき姿ですよね。(^ァ^)

        ▽▲▽▲▽▲

こんな、文字通り奇想天外な設定を想像してのけた著者。
よくぞここまで考え付いたモンです。 もう、驚くしかありません。(^ァ^)
(以前に読んだ「プリンセス・トヨトミ」でも感じたことですが)
この著者の作品は、歴史と土地/情念を昇華させ、それをコミカルに仕立てているという点で共通していますね。

        ▽▲▽▲▽▲

ホルモーの歴史やオニたちの描写など、時にダークな設定もあるものの、基本は明るく(明朗とまでは決して言えない w )ユーモアたっぷりの万城目ワールドです。

弱点だらけで共感しやすい主人公。w 何かと奇行に走る嫌いのある相棒 w、中々本性を現さないメガネ女 w などなど。
登場人物のキャラも立ちまくっていて、読んでいておよそ飽きが来るってことが無かったです。
実に愉しい小説でした。(^ァ^)


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September 18, 2023

芥川龍之介が見た江戸・東京



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芥川龍之介が見た江戸・東京  明治・大正・昭和


      場所:たばこと塩の博物館
      期間:9月16日 ~ 11月12日

 

掲題の特別展を観て参りました。
場所はJTが運営しています「たばこと塩の博物館」。

錦糸町駅からだと、ちょっと距離があります。
まだまだ暑い中を歩いていると、お祭りでしょうか、あちこちでお神輿の出ているのに出くわしました。 お江戸の祭りですね。(^ァ^)

        ▽▲▽▲▽▲

さて、「芥川龍之介が見た江戸・東京 明治・大正・昭和」ですけれど、開催してまだ二日目ということからか、なかなかの盛況ぶりでした。

大正時代の文豪とタバコと塩?
一瞬、ピンと来なかったんですけれど、でも塩の方はともかく、タバコならば色々と縁がありそうです。
私も、芥川龍之介の小説や随筆にタバコが描かれているのを読んだ覚えがありますし。

        ▽▲▽▲▽▲

本展では絵葉書や写真が多数展示されており、併せて芥川龍之介や文豪周辺の作品を抜粋して紹介。
「“江戸” から “東京” に大きく変わっていく街の様子」が明らかにされます。

芥川龍之介が育った本所・両国は正にここいら辺り。
タバコとの関連も然る事ながら、ここは地域との縁を強く感ぜざるを得ませんね。

当時の東京を写した写真、中には私の良く知る界隈を撮らえたものもあって、興味深いものが少なくなかったです。
東京府立第三中学校時代をはじめ、第一高等学校時代、東京帝国大学時代(凄いイケメン w )のポートレート。
昔から幾度となく見ている文豪のお顔ですけれど、こうして改めて見てみると、味わい深いものがあります。

        ▽▲▽▲▽▲

今回、芥川が愛用した喫煙具などの遺品が展示されているかと想ったんですけれど、特段そういうのは無かったですねぇ。
その代わり、当事の愛煙家が飲んだタバコのケースが幾つも展示されていました。

文豪は、中でも「ゴールデンバット」なるブランドを愛好したのだとか。
で、これってつい最近まで市販されていたそうなんですね。
さっき調べてみてビックリでした。(@_@)
やがて、医者から「ゴールデンバット」を禁止されてしまった文豪は、已む無く「敷島」に切り替えた由。

いずれにしても、吸わない私にはタバコの味なんぞ判りません。
理解出来るのは空き箱のデザインくらい。
「ゴールデンバット」も「敷島」も、時代を意識させる、なかなかの意匠と感じ入りました。(^ァ^)


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September 16, 2023

令和五年九月の通院です



もう九月だってのに、まだまだ暑い日が続きます。
とは言え、少しは陽射しが和らいだでしょうか。
あとこれで、もうちょっと風があれば、ねぇ。^_^;
なんて想いながら、今日も病院通いでした。

病院の待合室は今月も盛況でした。
しかも、随分と待たされちゃいました。^_^;

周りの患者さんは次々に診察室から呼ばれて、どんどん捌けて行くんですけれど、私の名はいつまで経っても呼ばれず。^_^;
待合室の座席には、もう幾らも残ってませんケド。(@_@)
オレ、今週最後の(土曜日は午前中まで、日曜日はお休み)患者になるのかナァ? なんて想い始めたくらい。w

それでも、いつかは呼ばれる時が来るわけです。
すっかり根が生えちゃって、のっそりと席を立ったワタシでした。(笑)

        ▽▲▽▲▽▲

数値の方は、先月に引き続き良かったです。(^ァ^)
看護師さんから、また誉められちゃいました ♪

前回悪くなかった分、慢心してしまって(なにしろ σ(^^) ワタシのことです)節制が甘くなっていなかったかと心配だったんですけれど。
なんとかダイジョウブだったようです。^_^;

診察でも先生から良好を告げられました。
この調子で続けて行きましょうって。(^ァ^)


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September 14, 2023

映画:スーパーマンIV/最強の敵



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スーパーマンIV/最強の敵
Superman IV: The Quest for Peace


監督:シドニー・J・フューリー
出演:クリストファー・リーヴ  (スーパーマン/クラーク・ケント)
   マーゴット・キダー    (ロイス・レーン)
   ジーン・ハックマン    (レックス・ルーサー)
   マリエル・ヘミングウェイ (レイシー・ウォーフィールド)
音楽:ジョン・ウィリアムズ (テーマ曲)

 

           1987年   米国

 

クリストファー・リーヴが主演を務めましたスーパーマンのシリーズ第四作目です。
この、アメリカを代表するスーパーヒーローの活躍を描く映画・ドラマの数ある中で、歴代でもっとも定評のあるスーパーマン役者といえばこの人でしょう。

それまであったスーパーマン像を少しも損なうことなく、そこに80年代の感覚/撮影技法を新たに盛り込んで、なんの違和感も無かった役者。
と言うか、観客をしてこれぞスーパーマンその人!と納得させた、これ以上ない程の成り切りっぷりを見せてくれたクリストファー・リーヴ。
その彼にとっての最後のスーパーマン映画です。

        ▽▲▽▲▽▲

しかしながらこの映画、(生憎なことに)シリーズのラストを飾るにしてはいささか残念な出来でした。

アメリカ文化の一側面を代表する、古典的アクション・コミックの主人公スーパーマン。
アメコミヒーローの物語として格調高く始まった一作目。(1978年)

当時の粗悪な紙質の雑誌に印刷され、その分広く人口に膾炙した当時のイメージに寄せ、活劇としてコミック調に帰った二作目。(1981年)

そこまで来ていたコンピュータ時代!
世の中の急激な変化への期待と不安、そこに若干の皮肉wを添えてコメディ調に振った三作目。(1983年)

と来て、この四作目(1987年)ですよ。
もっと他にやりようがあったんじゃ・・・・なんて風にも思うんですけれど。^_^;
ともあれ四作目も、この当時ならではの(この点はホントに見事!)映画になっていました。
そのコンセプトやよし!

        ▽▲▽▲▽▲

とは言えこの映画、既にオープニングから嫌な予感がしていました。^_^;
アレッ?アレッ?!って感じ。w

オープニングの映像を見ただけで、これはなんか違うぞ!ってワタシャすぐにピンと来ましたね。w
そして、この悪い予感は不幸にも的中するワケです。(>_<)

        ▽▲▽▲▽▲

時代は東西冷戦の真っただ中。
にらみ合ったまま、互いに一歩も引かない米ソ。
最強のヒーロー・スーパーマンが、ここへ来て核兵器そのものと対峙します。

お話しは、スーパーマン好きの一少年が声を上げることから始まります。
曰く、スーパーマンは(暴走する地下鉄を止めたり、街の雑魚悪人と戦ってばかりいないで)戦争を止めさせるとか、核兵器を無くすとかやってよ!

つまり、万能のヒーローだったら(文字通りのスーパーマンなら)もっと大きな、人類共通の悪と戦って欲しいってワケです。

まぁ、当然ですよね。
もしも世にスーパーマンが存在するんなら、その万能の超人に対して普遍的な(それこそ究極の)問題、戦争/核兵器の脅威を解決して下さい! って要望は必ず出て来る筈。

そしてまた、これってヒーローもの(スーパーマンに限らず)に対して当然湧き上がって来る疑問ではありますね。
スーパーマンも、シリーズ4作目にしてついにその究極の命題に応えたって形です。

        ▽▲▽▲▽▲

さて、ある日のこと、ニューヨークの国連本部ビルに突然姿を現し、壇上に(ニュースなんかで良く見掛ける、あの大会議室です)上がって平和を呼び掛け、核兵器の廃絶を訴えるスーパーマンの姿がありました。
ぱちぱち。(^ァ^) このシーンはホントに素晴らしい。

なんたって、あの(!)スーパーマンですよ。
正義の味方、知らぬ者とていない無私の人。
そのスーパーマンが核廃絶を説くんですから、世界中のどこの誰からも否やはありません。
(この映画もここらは良かったw)

そしてその日以降、かな~り強引で大雑把なカタチ(これぞスーパーマン流ってモンです w )で核兵器狩りをするスーパーマンの姿がありましたw

        ▽▲▽▲▽▲

さて、こうして核兵器は世界から廃絶された訳ですけれど、ここで出て来るのがジーンハックマン。 このシリーズではおなじみの顔、天才犯罪者です。

彼は、核兵器を廃棄する際に発生する超巨大なパワーを利用して、人造人間「ニュークリアマン」を創り上げます。 そして、これこそが最強の敵となるのでした。

ニュークリアマンって・・・・核男?w
その名の示す通り核兵器の化身(?)みたいな、とにかく途方もなく強力なやつでした。

でもねぇ、この悪役が(映画的に)まったく物足りなかったです。
スーパーマンを凌駕するくらい強いって言う触れ込みなんだけれど、でもキャラ的には滑ってるんですよね。 このヒト。w
なにしろ悪役に必要不可欠な、悪の魅力って奴が無いんだねぇ。orz
凄く強いって ”設定” だけで、本人にあんまりヤル気が感じられない。(笑)

映画は、このキャラの登場と共に急降下してゆくのでした。
スーパーマン対ニュークリアマンの戦い。
正義対悪の一騎打ちが、なんとも雑に(笑)繰り広げらますけれど・・・・orz

まぁ、制作資金が乏しかったんでしょうね。 きっと。
見ていて、こうするしかなかったってのが理解出来ます。
でも、そうは言ってもねぇ。w

        ▽▲▽▲▽▲

ヒロインのマーゴット・キダーも今一つの感がありました。
彼女、今回は専らスーパーマンに恋する女として描かれます。
なので、スーパーマンに一方的に振り回されるばかり。
その結果、クラークとの(ツンデレな)関係性が生かしきれていないんですね。^_^;

一方、恋のライバル的立ち位置(?)のマリエル・ヘミングウェイ(文豪のお孫さんに当たるのだそうな)は、存在感が十分で予想外に良かったです。

        ▽▲▽▲▽▲

映画の公開後大分経ってからこの作品を見る私には、このシリーズがこれ以降続かなかったことが判っているし、その後クリストファー・リーヴを襲った悲劇をも知っているわけで、(映画のストーリーとは裏腹に)見ていて切ない気持ちになる作品なのは、致し方のないところでしょうか。orz

まぁ資金が集まらなかったってことは、当時既に人気が低迷していたということなんでしょうね。
そして、俳優クリストファー・リーヴの代表作となった(これは、本人の本意では決してなかったでしょうけれど)スーパーマン役の掉尾を飾る作品として、いささか残念な一本ではありました。
なんともはや、スーパーマンが泣いてるよ。(>_<)

人気シリーズの終焉を実感させられる一本。
物語りの上ではハッピーエンドなんだけれど、周辺の事情もろもろを考えるにつけ、物悲しい気持ちになってしまう。 そんなシリーズ第四作目でした。


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September 09, 2023

読書:アリ語で寝言を言いました



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アリ語で寝言を言いました


     村上貴弘(著)


          扶桑社新書    2020年

 


 第1章 アリはすごい!
 第2章 農業をするアリ
 第3章 おしゃべりするアリ
 第4章 男はつらいよ・・・アリの繁殖
 第5章 働きアリの法則は本当か・・・アリの労働
 第6章 ヒアリを正しく恐れる

 

私がこのところハマっている ”理系の先生が書いたオモシロ話し” をもう一冊。
またまた生き物のお話しで、今回のテーマはアリさんです。

        ▽▲▽▲▽▲

子供の頃、土の上を這いまわるアリが好く目に付いたモンです。
子供って、大人に比べて(生活も、身体的にも)より地面の近くで生きているって事なんでしょうね。

とにかくアリなんて何処にでも幾らでもいたし、見つけたアリの巣穴に手を出して(イタズラして)遊ぶ事も多かった。
あの頃は、そんなのが愉しかったんですね。

静岡の田舎に住んでいた当事なんて、窓から沢山の羽蟻が、後から後から飛び込んで来たモンです。 あれって、今考えるとアリの結婚シーズンだったんですね。

さて、大人になってアリンコとはすっかり疎遠になってしまい、もはや巣穴も眼に入らなくなりました。
それでも、公園なんかでふと樹木に眼に留めると、幹に取り付いた無数のアリが盛んに上り下りしている様子を見掛けます。
そんな風景も、子供時代ならば興味が湧いたんでしょうけれど、今は見てもなんとも思わなくなっちゃってる。
休み無しに絶えず駆け回っている姿を見て、「働きアリ」なんてワードが瞬いてしまいます。(笑)
オトナにとって、蟻とはそんな存在ってことでしょうか。

本書の著者は、そのアリの行動生態を研究する学者とのこと。
子供の頃、アリに対して抱いた好奇心/昆虫愛 (^ァ^) を、今以って持ち続けておられる方なんですね。

        ▽▲▽▲▽▲

日本の農業は弥生時代からスタートしたってのが定説のようですけれど、これって稲作の話しでしょうか。
もっと他の、原始的な(今日消費される野菜/果実の原種的な)作物は、それこそ縄文時代の頃からあったのかもしれませんね。

採取するばかりではなく栽培。 それも年間を通じた計画的な収穫を目指して、例えば栗の木を育ててはその実を得ていたのかも?
ともあれ、農作業の発生というものは、ある程度の文明の発生を待たねばならないって事のようです。

        ▽▲▽▲▽▲

さてさて、中南米に棲む蟻の一種である(著者の研究対象の) ”ハキリアリ” は、その強靭な顎で草木の葉っぱを ”収穫” する習性があると言います。

一枚の葉っぱを手ごろなサイズになるまで噛み切り、(それでもアリの身体からすれば十二分にデカイ)その葉っぱの欠片を担いでヨイショ!ヨイショ!とアリの巣へ運ぶその様子がとってもユーモラスで人気なのです。(^ァ^)
とは言えその葉っぱ。 アリたちは餌として直に食べているわけじゃありません。

昆虫学者が葉っぱの行方を追って巣を掘り起こしてみると・・・・
蟻の巣穴の奥には小部屋が出来ていまして、そこでキノコ/菌類が ”栽培” されているんだとか。(@_@)

収穫を目的としてキノコ/菌類に(外敵が居らず、気温/湿度が保たれた)生息地を提供し、肥料として葉を与えている。
地中に栽培室が出来上がっているワケで、人間がマッシュルームを栽培するみたいなものでしょうか?
正しくアリの農業です。

        ▽▲▽▲▽▲

農業するハキリアリを観察しながら、アリ学者は考察します。
ハキリアリは菌類を栽培し食料としているけれど、一方菌類もハキリアリの巣穴以外では育つことが出来ないワケで、これらは互いに共生関係にあると言えるのではないか。

果たして、ハキリアリが菌類を食って繁栄しているのか、それとも菌類がハキリアリを利用して(その一部を食料として提供しながら)種を保っているのか。
ともあれ、この絶妙の関係を保ちながら一億五千万年もの間やってきたアリと菌。
生命の不思議さですね。

この考察はとても面白く、また興味深いのと共に(なんなら人間にとっての農業や、果ては牧畜なんかに当てはめてみると)ちょっと怖くもあります。^_^;

        ▽▲▽▲▽▲

ハキリアリ学者の研究対象はアリたちのコミュニケーションにも及びます。
彼女ら(働きアリは全員がメス)は噛み切った葉っぱを集団で運びながら、互いに ”キョキュキュキュ” って鳴き交わすんだそうですけれど、著者はアリの研究に打ち込むあまり、ある時それが寝言に出てしまい家族に呆れられた事があるんだとか。(笑)

ハキリアリは農作物の葉っぱを切ってしまう為、米大陸では害虫として嫌われ、なんなら駆除の対象だったりするそうですね。
著者のハキリアリ語(!)は、農作物をハキリアリの被害から防ぐ事に繋がる可能性もあるワケで、これは大変有意な研究ということが言えそうです。

「農業するアリ」というパワーワード(笑)からアリの言語の研究、その他現在進行形で日本に侵入しつつあるヒアリの脅威まで、驚くべき内容が盛り沢山でした。(^ァ^)


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September 08, 2023

大雨でした



台風15号が連れて来た大雨。
朝から当地を直撃して去って行きました。

        ▽▲▽▲▽▲

この度の大雨により、全国各地で少なくない被害が出ていると聞いております。orz
一日も早い復旧が待たれます。m(__)m

私の周辺では電車のダイヤが乱れたのみで、これといった被害は出ていません。
同じ千葉県内でも、もっと東寄り(千葉市から向こう)ではかなりの被害に見舞われている模様。

千葉県は2019年の台風(15号)の時に大規模な停電を経験!
その記憶が未だナマナマしいだけに、今度の大雨は「またか」ってな印象ですね。orz

        ▽▲▽▲▽▲

それにしても当地。 今日は朝から、もうウンザリするくらいの激しい雨でした。^_^;
私は仕事で都内まで出向いたんですけれど、午前中一杯、雨脚は弱まることなく降り続けました。

どうなることやら、なんて案じていたら・・・・お昼ごろでしょうか。
ようやく弱まってくれました。 タスカッタ。(^ァ^)
帰宅する時分には雨も止みまして、傘を畳んで家路に着くことが出来ました。

        ▽▲▽▲▽▲

まだまだ激しい雨の降り続いている地域があるものと存じます。
大雨による被害の収束、早期の復旧をお祈り申し上げます。


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September 03, 2023

亥鼻城



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残暑厳しい中を、千葉市の亥鼻城まで行って来ました。
私、十数年前にもここを訪れていまして、今回は久々の訪問となります。

市街、県庁にも程近い辺りに建つこのお城。
その歴史は古く、源平の時代 1126年(大治元年)の築城と言います。
代々の千葉氏が治めたこの城、またの名を千葉城とも言いまして、豊臣秀吉の小田原征伐の頃まで続いたのだそうな。

        ▽▲▽▲▽▲

高台に建ちますこのお城。
急峻な階段を(折りからの炎天にヒ~ヒ~言いながら ^_^; )上りきると、立派な天守閣が迎えてくれました。

無論のこと、これは後世(1967年(昭和42年))になって新築された、鉄筋コンクリート造り(エアコン、エレベーター完備!)のイメージ天守です。(笑)
創建の当事は天守なんてものは(その概念すら)未だ登場していませんでしたし。

亥鼻城は高台の地形を利用した山城であったと思われますけれど、その遺構は殆ど残っておらず、具体的な姿が伝わっていません。
石垣なんかも無くって、わずかに土塁の跡があるのみっていうんですけれど、この方面に全く疎い私には(どれが土塁なのか (@_@) )見付けられなかったですねぇ。orz
一体どの辺りなの~?(笑)

        ▽▲▽▲▽▲

今ある四層の立派な天守閣の内部は「千葉市立郷土博物館」となっていまして、大昔(それこそ縄文・弥生時代の辺り)から現代までの千葉の歴史を学ぶことが出来ます。

古文書が豊富で、私が見ても歯の立たないものばかりでしたけれど。^_^;
戦国時代の甲冑なんかは見応えがありました。

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その他の展示内容も好かったですけれど、なにより圧巻は天守閣の最上階から見下ろす千葉市内の眺め。
吹き過ぎる風も爽やかで、「余は満足じゃ (^ァ^) 」って感じです。(笑)

千葉市の市街、遠くに海が望めました。
長くこの地を治めた千葉氏の歴代当主も眺めたであろう、千葉の眺望でした。


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  ※ 源頼朝の挙兵に助力したと言う、千葉氏三代目千葉常胤公の勇姿!


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August 27, 2023

映画:ゴーストバスターズ2



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ゴーストバスターズ2
Ghost Busters II


監督:アイヴァン・ライトマン
脚本:ダン・エイクロイド
   ハロルド・ライミス
出演:ビル・マーレイ   (ゴーストバスターズ)
   ダン・エイクロイド (    〃    )
   ハロルド・ライミス (    〃    )
   アーニー・ハドソン (    〃    )
   シガニー・ウィーバー
   リック・モラニス
   アニー・ポッツ


      1989年   米国



夏らしい娯楽映画をもうひとつ。(^ァ^)
大ヒットした ”ゴーストバスターズ”(1984年)の続編、1989年公開の ”ゴーストバスターズ2” です。

第一作で、霊界から襲来した邪神を相手にニューヨークを守り抜いたゴーストバスターズ。
今作はあの事件から五年後のお話しです。

前作 ”ゴーストバスターズ” で、街に棲むオバケを悉く退治し尽くしちゃったもんだから、今や開店休業状態に陥っているゴーストバスターズ。
しかも、クライマックスでニューヨークの街をあちこちド派手に破壊(やむを得なかったとは言え)してしまった結果、残ったのは賠償金の山。orz
あの後、メンバーは大学に戻ったり、(怪しげな)オカルト研究家に転進してテレビに出たり。(^^ゞ
事実上バラバラとなってしまったゴーストバスターズです。

        ▽▲▽▲▽▲

この五年の間に、無責任男のビル・マーレイはテレビのオカルト番組のMCへと成り果てていました。^_^;
大学の研究室に戻った(戻れたんだ? w )ハロルド・ライミスは、メンバー中唯一の成功者か?
ダン・エイクロイドは、アーニー・ハドソンと組んで「ゴーストバスターズ・ショー」を見せて廻って糊口をしのぐと言うていたらく。orz
そしてヒロインのシガニー・ウィーバーは無責任男と別れた模様。 やっぱりね。(^^ゞ

そして、現在はシングルマザーとなり美術館で古い絵画の修復に携わるシガニー・ウィーバーの周辺から、今回の事件は始まります。(毎度、魔物に魅入られる運命の女性なんです ^_^; )

        ▽▲▽▲▽▲

ゴーストバスターズの面々、いずれも前作同様丁度好い塩梅のキャラ立ちっぷりでした。
なので、映画を見ていて実にキモチが良いんです。

それにしても、ビル・マーレイのクズ男っぷりは相変わらず際立ってますね。^_^;
その無責任ぶりに厚顔さ、限度を知らないオフザケっぷり。
シガニー・ウィーバーが、何故こんな男に惹かれるのかってところが、パート1~2を通しての最大の謎です。(笑)
「ブルース・ブラザース」(1980年)や「ドライビング Miss デイジー」(1989年)の名優ダン・エイクロイドの、温厚さと適度なイイ加減さを併せ持った存在感。
ハロルド・ライミスの、根っからマジメな分余計に病の重そうなオタク(そう言えば、この当事から流行り出した言葉ですね w )っぷり。

あと、ゴーストバスターズ事務所の女子社員アニー・ポッツと協力者リック・モラニスとのロマンスがあって、これも良かった。(ワタシ的には、主人公カップルよりも余程好感が持てました)

        ▽▲▽▲▽▲

今回も、見栄えのするハイセンスな特撮が見事でした。(^ァ^)
登場するのは、いずれも陽気なアメリカのオバケたち。(^o^)
前作が目出度く大ヒットを見たお陰でしょうか、幾つかあるモブシーンではどれも大勢の人が集まってくれたようです。 それにしてもこの盛り上がりっぷり! もうノリノリって雰囲気じゃないですか!(笑)

        ▽▲▽▲▽▲

そもそも ”オバケ退治” というお仕事ってのが(例えば害虫駆除なんかとは違い)人から容易には理解され難いワケです。(^^ゞ
警察には誤認逮捕され、裁判所でも潔白を証明し切れないなど、ゴーストバスターズの行く手は困難の連続です。
そんな中で拡大する一方の街のオバケ被害。
逃げ惑う市民。


  市民がモンスターと遭遇 (@_@) →
  市民からの依頼を受けたバスターズが(強引な手法で w )調査を開始 →
  警察「なにぃ、モンスターだって? そんなものがいる訳ないだろ!」 →
  逮捕、収監 (>_<) →
  そうこうする内に街中でモンスター被害が多発 (>_<) →
  警察「市長、もはや警察のチカラでは対処し切れませんっ!」 →
  市長「やむを得ん、ゴーストバスターズを釈放しろ」 →
  ゴーストバスターズ出動(待ってました! (^ァ^) ) →
  モンスターを退治!!


こんなシーケンスが(お決まりのように)繰り広げられるワケです。

前回から続くこの流れ、しかも今回は(お話しの構成上から)二度繰り返されるんです。
でも、二度目ともなると流石にカッタルイなと想いましたねぇ。^_^;

        ▽▲▽▲▽▲

全体的に、パート1に比べると幾分見劣りのするストーリーと言えるでしょうか。
(大ヒット作の続編を造るのって、いろいろと難しいんでしょうけれど)
そうは言っても、充分に面白かった大ヒット作のパート2映画でした。


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